見出し画像

年末調整、源泉徴収ってそもそも何?

年末調整や源泉徴収とは何か、しっかりと答えることが出来ますか?


この時期に質問の多い、年末調整、源泉徴収についてまとめていきます。

自分自身、年末調整は会社員時代の3年しかやらず、その後フルコミで確定申告になったので、年末調整を理解してやってはいませんでした。何となく会社に言われたとおりにやる、感じです。

今であれば、あれはああいうことだったのね、と年末調整、源泉徴収の意味がわかります。

源泉徴収

源泉徴収とは、

給与・報酬・利子・配当・使用料等の支払者が、それらを支払う際に所得税等の税金を差し引き、それを国等に納付する制度である。

私たちは税金を払っています。でも、会社員だと自分で税金を払いに行く必要はありません。
それは、会社が税金を給与天引きして代わりに払ってくれているからです。

源泉徴収の漢字を分解して考えてみると、分かりやすいかもしれません。
「源泉」・・・みなもと。ものが生ずる元
「徴収」・・・法規・規約に基づいて、国家・団体などが、税金・手数料・会費などを取り立てること。

源泉徴収とは
『給料を出す会社「源泉」で、予め税金を「徴収」する仕組み』です。

源泉徴収票には、
ある年の1月1日から12月31日までに会社から払われた給与と、支払った所得税が記載されています。

源泉徴収票に記載の所得税の金額
=毎月給与天引きされている所得税の合計金額となります。

年末調整

年末調整は何を調整するのか。

税金です。
正確には、払い過ぎた税金があった時に適正な金額に調整する手続きです。

でも、源泉徴収で毎月会社が税金を計算してくれているはずなのに、
なぜ税金を払いすぎているなんてことがあるのか。

それは「税金が何にかけられているか」が分かれば理解することができます。

税金は給料(収入)にかけられている訳ではありません。
所得にかけられています。

所得とは、収入から必要経費を引いたものです。
「所得=収入-必要経費」の計算式となります。

例えば、30円でりんごを仕入れて100円で売る場合の所得は、
100円-30円=70円
所得は70円となります。

ただ会社員の場合は必要経費が正確には分かりません。仕事用のペンを買っても家庭で使うこともあります。
ですので、会社員は年収によって「毎年これぐらいは必要経費にしていいよ」と決められた金額があります。その金額のことを給与所得控除と言います。

会社員の給与から得られる所得の計算式は、

給与所得=収入ー給与所得控除(必要経費)

となります。今回は「給与所得」だけで考えます。
他にも譲渡所得や一時所得など10種類の所得があります。

給与所得に直接税金がかかっている訳ではありません。

「ここからさらに所得を少なくしていいよ」という仕組みがあります。
これを「所得控除」と言います。
(理解のために段階を踏んでいますが、正確には給与所得控除も所得控除の1種です。)

ここまでをまとめると、

課税所得(税金がかけられる所得)=収入ー給与所得控除ー所得控除

となります。
課税所得に対して何%といった形で税金がかけられます。
「収入を変えずに税金を減らすためには、所得控除がたくさんあった方がいい」と言えます。

では、年末調整に戻ります。
なぜ税金を払いすぎるという事態が発生しているのか。

その答えは、所得控除が人によって違うからです。

例えば所得控除には、「生命保険料控除」があります。
これは生命保険に加入している人だけが受けられる控除です。

でも、源泉徴収の時点では生命保険料控除を加味して税金を計算していません。
つまり生命保険料控除を使える人は、本来払う税金よりも、多くの税金を払っていることになります。


そこで、年末調整を行い払い過ぎた税金を調整するのです。

正しく年末調整をすることで、払い過ぎた税金が還付金という形で還ってきます。

まとめ

源泉徴収によって、給与天引きで税金が引かれている。

源泉徴収された税金は、所得控除を十分に反映していないケースがある。

年末調整によって使える所得控除を申告し、払い過ぎた税金を調整する。

こんな流れです。

所得控除には、他にも色んな種類があります。iDeCoとかもそうですね。

少し長くなってしまいましたが、
自分が社会人1年目、2年目の頃、源泉徴収と年末調整を何のためにするか分からなかったので、当時の自分に向けて記事を書きました!

お金のご相談、保険のご相談、承っております。

気軽にご連絡ください!

hinata.hokensoudan@gmail.com


最後まで読んでいただきありがとうございます! サポート頂いたお金は本の購入に充てます。 分かりやすくまとめていきます!