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支払査定のリアル①

はじめに

ネット繋がりで支払査定の方(匿名ご希望のため「査定さん」とします)にお会いできました。勉強させてもったことをシェアします!

業界の方でない、一般の方にこそ読んで欲しい内容です。

支払査定とは

保険会社・共済組合などが客の請求を受け、支払うべき保険金の金額を調査決定すること。

保険会社は、必ず支払査定の部署を設けています。

保険金の支払いは、お客様にとっても保険会社にとっても非常に重要な部署です。

お話を伺った査定さんのキャリアは、支払査定一筋10年超の方でいろんな会社の内部事情にも精通しています。

ボリュームがあるので、全3回に分けて書いていきます。

1、支払査定チームは保険金を払いたい

支払査定チームの方々がどんな気持ちで仕事をしているか。

査定さんが仰っていたのは、

「支払査定で働ている人は、みんな保険金をどうにかして払いたいと思っている。仕事をしていて一番辛いのは、払いたくても払えないケースに出会うこと。」

約款上、微妙なラインでも「こんな解釈だとどうですか?」とか、
お客様から提出された診断書が曖昧な書類でも「この部分の記載で給付金払うの出来ませんか」ということを日々突き詰めているそうです。

この努力の積み重ねで、
昔は払えなかったけれど今は払える例として挙げられるのが「自殺」。

通常生命保険では、加入後3年(保険会社によっては2年)間のあいだの自殺は、免責期間となりお金が払われません。

しかし、精神疾患を原因とした突発的な自殺(飛び降りなど)の場合。
自殺と見なさずに、事故として取り扱いして保険金を払えるケースがある、という話でした。自殺する気が無くても精神疾患のせいで衝動的に自殺してしまうようなケースです。
(そのため、精神疾患は保険への加入が困難なケースが多い)

計画的な自殺か、そうでないかによっても判断が変わってくるそうです。
警察の判断は自殺でも、保険の解釈としては、自殺の免責期間中でも保険を払えるケースがあるそうです。

「お預かりした保障を、なんとしてでも保険金としてお届けする」
支払査定チームの方の、お客様への姿勢を感じて感動しました。

告知さえきちんとしていれば、払おうと努力される姿勢、本当に心強いです。保険募集人として自信を持って仕事ができます。

2、保険金をお届けするために常に保険を最新にしておく

査定さんが一番辛いのは「保険金をお支払いできないこと」だそうです。

何十年と保険料をお支払い頂いていても、
支払事由に該当しなければ保険金としてお支払いすることができません。

例として挙げていたのが三大疾病。

昔の保険の多くは、約款にこんな文言がありました。

初めて医師の診断を受けた日からその日を含めて60日以上、言語障害、運動失調、麻痺等の他覚的な神経学的後遺症が継続したと、医師によって診断されたとき

仮に手術をしても、1か月半丸々仕事が出来なくても、60日以内に回復ししまうと、保険金はできません。
実際に20年近く保険に入っていながら、あと数日日数が足りずに保険金をお支払いできなかった事例もあるそうです。

現在は、保険会社によりますが、

・20日以内の入院or手術
・急性心筋梗塞でなく心疾患も対象
・急性心筋梗塞は1日以上の入院
・脳卒中は1日以上の入院

上記に当てはまれば保険金が出せるものも多いです。

査定さん曰く

「保険金を受け取るために保険に入っているはず。
多少掛け金が値上がりしたとしても、内容が良くなる見直しは、保険募集人の皆さんからお客様に提案だけでもして欲しい。
情報を知らなくて加入し続けた保険で保険金が出ないと、結果的にお客様が不幸になる」

とのことでした。

保険金を払えなくて悔しい思いを何度もした、保険は医療の進歩や保険会社の努力で新しくなったら、もっと積極的に見直していい、と仰っていました。

「ベストで保険を組んだら見直しは必要ない村」出身の自分としては、衝撃でした。最近は自分の中でも変わってきてはいますが、それでも払えない悔しさを直接お聞きできたのはかなり大きな出来事でした。

超当たり前ですが、お客様の保険加入の目的は「保険金を受け取ること」。

保険金を受け取れる保険にしておくための情報収集と勉強、情報提供は常に高いレベルで必要です。

まとめ

今回は、

・支払査定チームのスタンスは「保険金を払いたい」
・保険金を受け取ってもらうために、保険の最新の情報をお客様に届けて欲しいこと

をまとめました。

第二弾の記事はこちら!

ネット保険で今起こっていること
支払い時の募集人の役割

をまとめます。

保険の状態が最新になっているか、確認したい方はご連絡ください!


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