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会社にバレずに障害者控除を使う方法~税務署と市役所に確認済の情報~

障害者手帳の取得を会社に告げていない方向けの情報です。

所謂クローズでの就労をしている方向が、障害者控除を使いながらも会社にはその通知が一切いかない方法になります。

今回、全て税務署と市役所の市民税課に直接電話で確認済みの情報になります。

ご本人や、ご家族の方のお役に立つ情報だと思います。

こちらもあわせてどうぞ。

障害者控除とは?

初めに、障害者控除について。

障害者控除とは、所得控除の一種です。

所得控除とは、

所得金額から差し引かれる金額(国税庁HPより)

税金は、その年度の所得にかかってきます。
所得を減らすほど税金が少なくなります。

障害者控除を使うと、どれぐらい税金が安くなるかを計算してみます。

年収500万の方の場合(給与所得のみ)
給与所得356万円
△基礎控除48万円
△社会保険料等控除72.1万円
=課税所得235.9万円
235.9万円×10%-9.75万円(控除額)=所得税13.84万円

年収500万の方が障害者控除を使った場合(給与所得のみ)
給与所得356万円
△基礎控除48万円
△社会保険料等控除72.1万円
△障害者控除27万円
=課税所得208.9万円
208.9万円×10%-9.75万円(控除額)=所得税11.14万円

年間で27,000円手取りが変わってきます。
今回は計算を省きますが、住民税も約27,000円安くなります。

年収500万円の方で上記の条件であれば、
障害者控除を使うか使わないかで年間で50,000円以上手取りが変わります。
年収があがると、この差は大きくなります。

手帳を保有し、障害者控除控除が使える間は法律が変わらなければ、ずっとこの控除を受けることが出来ます。

障害者控除を使ったことが会社にバレてしまう理由

クローズで就労されている方は、障害者控除を使ったことは会社には知られたくない方が多いと思います。

障害者控除を控除を使うとなぜ会社にバレてしまうのか。

障害者控除を使うためには、年末調整の障害者控除の欄に記載する必要があるからです。

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この画像の左下の部分。一般の障害者のところに控除を受ける人の名前を書く欄があり、ここに記載が必要となるからです。

でも、ここに書かずに障害者控除を受ける方法があります。

年末調整は必ずしも書く必要はありません。

会社にバレずに障害者控除を受ける方法~確定申告~

1つは、少し手間ですが確定申告をすることです。

2月中旬~3月中旬の間に(今年はコロナのために4月中旬まで伸びました)、確定申告を行ってください。

その際に、障害者控除について記入する欄があります。
確定申告書には障害者控除を記入して頂いても大丈夫です。

確定申告を行うことで、
払い過ぎた税金(障害者控除なしで払った税金分との差額)の還付を受けることが出来ます。

ただ、1点注意点があります。

所得を下げることで、翌年の住民税が合わせて下がることになります。
住民税は、前年度の所得を基に計算されるからです。

多くの方の住民税は、給与天引きで会社にひかれていると思います。

その住民税の税額通知を通して会社にバレてしまう可能性はあるそうです。
ただ、市役所の方は「そこまで会社の方がチェックすればですが・・・」と仰っていました。

絶対に会社の方にバレたくない方へ~還付申請~

確定申告だけでもバレる可能性は低いですが、それでも念には念を入れて絶対に会社にバレないようにする方法があります。

再度になりますが、税務署と市役所の市税課に電話で確認した話です。

それは、還付申請です。

還付申請とは、

確定申告書を提出する義務のない人でも、給与等から源泉徴収された所得税額や予定納税をした所得税額が年間の所得金額について計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税の還付を受けることができます。この申告を還付申告といいます。

障害者手帳を持っていたけれど、会社にバレるのが怖かったり、障害者手帳を持っていても障害者控除の制度自体知らなかった方も、5年であれば遡って確定申告し直すことが出来ます。

払いすぎていた税金(障害者控除を使った時の差額の税金)が返ってきます。

確認したところ、2年以上前の税金についてであれば、還付申請をしても会社にはバレないそうです。
住民税は、昨年度の所得により決定するため、2年以上前の情報は何にも反映されません。

手帳の交付を受けたばかりの方は時間にラグがありますが、交付2年後以降であれば毎年2年前の分の税金の還付を受けることが可能です。

何度も言いますが、合法です。
確定申告の詳しい方法は、お住まい地域の税務署や市役所の市税課にご連絡してみてください。
直接行っても電話でも、優しく教えてくれると思います。

まとめ

障害者控除を使っているのがばれないように、
障害者手帳を持っているのがばれないように、
発達障害であることがばれないように、と書いてきました。

しかし、本当は障害についてオープンにしても、差別的な目で見られない社会になることを願っています。

すぐには変えられないかもしれませんが、少しでも発達障害のことを理解してくれる方が増えるように、また障害を持つ方が少しでも生きやすくなるように、記事を書いています。

お互いが違いを認め合えるように、多様性のある社会に向けて奮闘していきます!!

使える制度やお金のこと、ライフプランのこと、保険のこと、その他もろもろで困難に立ち向かう方の味方になれるように、努力していきます。

私自身、ADHDの当事者です。
発達障害の方専門のFPとして活動しています。
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