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シングルワーキングマザー、家事の工夫


#家事の工夫

工夫って、あらためてみると夫って漢字がはいるのね。夫を亡くすと、こういう些細なことでもなんか気になるようになっちゃった。まずは工夫の意味から調べてみた。

工夫:あれこれと考え、よい方法を得ようとすること。また、その考えついたうまい方法。
工:道具を使って物をじょうずに作り出す。たくみ。てわざ。作業。
夫:配偶者の夫。一般に、労働にたずさわる人。

なるほどね。夫には、配偶者とは別に、一般に労働にたずさわる人って意味もあるのね。昔は家の外での労働は男性の役割だったから、きっとそうなのよね。今の時代ちょっと違和感があるけれど。

さてさて。
私の夫は3年前に急逝し、なんの前準備もなく私は3人の子供を育てるシングルワーキングマザーとなりました。3人の子育ては夫婦でも大変だったのに、私一人になって、その上で、仕事もして、家事もして、もうてんてこ舞いですよ、ほんと。よく周りの方に聞かれます、ねぇ毎日どうやって生活してるの?!と。ね、どうやって生活してるんだろ。。。自分でも不思議です(笑)一人親になったことで、私自身があれこれ考え、良い方法を得ようとしたこと、その結果思いついた上手い考え(すなわちこれが工夫)、私が我が家の中の唯一、家の外での労働を担うものとして(これが工夫の夫)、道具を使って上手にあみだした作業工程(そしてこっちが工夫の工)について、あらためて振り返り記します。

夫を失ってのしかかる現実。私はこの6年洗濯をしていなかった!

結婚した当初はいやいやながらも洗濯してたんですけどね、バンコク移住中に2人目を授かり、出産直前に日本に帰国した時に、旦那と家事分担について話し合い、洗濯は彼の担当となりました。夜寝る前に洗濯機タイマーセットしておいて、朝起きたら前日の洗濯物をたたみ、洗い上がった洗濯物を干す、というのが彼の役割となった。ちなみに私は洗濯がきらいだ。何がきらいって干すのが嫌い。だから結婚当初からドラム式洗濯乾燥機を所望していた。が、結婚する前に旦那が購入した洗濯機が思いの外丈夫で長持ちで、なかなか買い換える機会を失っていたのだ。日本の電化製品ってすごいよね。なかなか壊れない。
長女出産後、あっという間に数年が経ち、3人目を妊娠していた時、旦那が言った。”もっと大容量の洗濯機がほしい”と。結婚当初の洗濯機ではもう小さくて、大人2人と子供2人の洗濯物が1回の洗濯では賄いきれなくなったからだ。そこで私は、だったら洗濯乾燥機にしようよ!と提案したのだが、洗濯容量を大きくしたい旦那を満足させるような大きな洗濯乾燥機は、我が家の小さな洗濯機スペースにはフィットせず、結局洗濯乾燥機は選択肢から外れた。3人目が生まれてバタバタしつつ、大容量の洗濯機を物色していた最中に、旦那は突然この世を去った。残ったのは、結婚前に旦那が買った小さな洗濯機。
旦那が亡くなってすぐ、上司に言われた一言が印象的だった。”家電を買い換えなさい。頼れるところは家電に頼って、少しでも楽ができるように”と。確かにそうだ、私はシングルマザー、洗濯や他の家事を手伝ってくれる旦那はもういない。旦那が亡くなって四十九日の法要を終えてすぐに、私はドラム式の洗濯乾燥機を買った。すると、なんということでしょう!洗濯がとても楽になったのです(当たり前)。洗濯機に洗濯物をいれて、洗剤入れてスイッチをONにすると、出来上がる頃には乾いているんですよ!奥さん!脱水後の絡まった洗濯物をときほぐし、ベランダへ移動して物干し竿を拭いて、様々な洗濯物を干すグッツを駆使し、シワを伸ばし、自分の下着は外から見えない位置に干し、裏返ったシャツを表に直して干し、みたいなことをしたり、急に雨が降ってきたからと慌てて帰宅して洗濯物を取り込んだりすることもなく、雨だから部屋干ししなきゃとかいう気遣いもなく、風にのって飛ばされて泥がついた洗濯物をまた洗い直すということもなく、乾いた物をとりこむということもない。あぁ、今まで何やってたんだろう。乾燥機って、なんて素晴らしいんでしょう。もちろん、乾燥には時間はかかるけれど、それでも、”洗濯物を干してとりこむ”という作業工程がなくなるだけで、労働時間も手間もイライラもすべて省けてしまう。恐るべし洗濯乾燥機。これなら洗濯が嫌いな私にも洗濯ができるわ。ありがとう、日本の家電メーカーの皆さん!

何が足りないって、時間と人手です

旦那が亡くなってからしばらく、実家の母が一緒にいてくれた。私はもう、亡くなった直後から四十九日くらいまで記憶がないくらいにぼーっとしていて、何もできないし、何も考えられないし、毎日泣いて暮らしていて、家事育児どころではなかった。亡くなって数ヶ月が経って、母も実家に戻り、一人で3人の子供達との生活がはじまると、その大変さに卒倒しそうになった。何が足りないって、時間と人手です。私の家事能力の低さを今更嘆いてもなんともならず、ただただ1日24時間では足りない、私一人の労力では足りないのである。旦那が亡くなった当時、長男7歳、長女5歳、次男1歳。。。まず何が大変って子供の世話だけで大変なのです。例えば朝起きて夜中に洗濯と乾燥が終えた洗濯物を引っ張り出して畳んでいると、誰かしら子供が私のところにくる。やれトイレ、やれおなかすいた、とその要望は多岐にわたる上、日替わりで、唐突である。仕方なく洗濯物を畳むことをあきらめキッチンへ行き、朝食の準備をしているときも、私の作業が滞りなく最後まで進むことはまずない。旦那が生きていた頃は、旦那が洗濯をしている時は私たちが子供たちの相手をして、着替えや行く準備を整え、私が朝ごはんの準備をしているときは旦那が子供たちの相手をして、みんで一緒にご飯食べて、はみがきして。。。大人が2人いたからこそ、お互いの作業に注力することができたのだと、思い知った。
だからこれは、私の家事能力が極端に低い、というわけではないのである。ちょこちょこ中断されるから、効率が悪いし、余計時間がかかる。その上、子供たちからのインターラプトには、思った以上にエネルギーが奪われる。だから疲れて、余計作業効率が落ちる。。。という悪循環まで発生する。あぁもう、これどういうこと?!どうしたらいいのだ?!
旦那を亡くした私を気遣って、周りの友人たちは”何かあったらいつでも頼ってね”とありがたい言葉をかけてくれていた。私も何かしら頼りたかった。でも、実際に何を頼っていいのかよくわからなかった。私が一番必要としてたのは、朝の忙しい時間帯に、”ちょっとその子みといて!”とか、”ごめん、ご飯よそっといて!”とか、ちょっとしたことを頼める相手だったからだ。同じ子育て世代の友人たちも、私が奮闘している時間帯は、彼らもまた家庭の中で奮闘しているわけで、ちょっと朝だけうちにきて手伝ってよ!なんて、頼めるわけもなかった。

とりあえず全部無理なので、意を決して家事代行サービスをお願いしてみた。

なんでこんなに忙しく動き回っているのに、家事がその日のうちに終わらないのか。後回しにできるものがどんどん溜まっていく。乾燥されたけどたたまれない服が山積みとなり、掃除されることを忘れられたトイレの便器には黒ずみリングが浮き上がった。買い物にいっているのにいつも何か足りないし、かと思えば冷蔵庫の奥底からしなしなになった野菜が出現することも増えた。とにもかくにも、まったく管理できていない、という状態だった。その日暮らし、自転車操業、このままではいけない。
ここは一度、日々の生活を見直し、改善していかなければならない。そう思い立ち、家事の工程を書き出してみた。

リビングの掃除
①部屋を片付ける
②棚などの埃を拭く
③掃除機をかける

*我が家の場合

もうこれなんてさ、まず部屋が片付かないわけですよ。だから棚とか拭くところまで行かなくて埃は溜まるし、掃除機すらかけられない。

洗濯
①洗濯物を洗濯乾燥機に突っ込んでスイッチ押す
②洗濯乾燥機から洗濯物を出す
③たたむ
④しまう

*我が家の場合

これも、①と②まではいいのだが、③と④がなかなか滞る

夕食
①献立を考える
②足りないものは買いに行く
③調理、調理器具の片付け
④盛り付け
⑤テーブルセッティング、配膳
⑥食事後、食器を下げる
⑦食器を洗う
⑧洗った食器を片付ける

*我が家の場合

毎日のことなんだけど、夕食がやはり一番の重労働。冷蔵庫開けてまず何作ろう?って考えるのが面倒臭いし、考えたところでなんか足りないものあると買い物しなきゃだし、色々ストレスフルではある。調理器具が片付かないまま夕食に突入したり、食器を下げたはいいけど、夕食後に兄弟喧嘩が勃発してその仲裁をしているうちに寝る時間になってしまって、食器を洗わずに寝てしまう、ってことが、むしろ日常化していた。
お掃除ロボを買っても、片付いていないとスイッチオンにはできない。洗濯乾燥までやってくれても、子供たちがいたら落ち着いて畳んでもいられないし、その後の片付けだって、4人分を一人でやるのは無理だ。夕食も、惣菜や外食も取り入れてはいたが、結局使うお金が増えただけで私の心の安心感は減っていった。そこでついに、家事代行サービスに手を出すことにした。いや、実は前から家事代行サービスには興味があった。ただ、我々が住んでいるところはかなりの田舎なので、近くから来てくれる人がずっといなかったのだ。久しぶりに家事代行サービスのタスカジのページを開いて検索してみたらなんと!隣町に結構評判の良さそうなタスカジさんを発見した。意を決して、ポチってみた。
タスカジさんが初めて来た日のことは、今でも感動と共に覚えている。3時間という短い時間の中で、彼女はとても手際よく、朝子供たちが出かけたまんまのとっ散らかったリビングを片付け、朝ごはん食べっぱなしのダイニングテーブルを片付けて、食器を洗い、山積みの洗濯物を畳んで片付け、掃除機をかけて、浴室・トイレの清掃をしていく。もう数ヶ月もそのままだった、カーテンも洗濯してくれたし、窓ガラスもピカピカになった。なんということでしょう!汗と埃にまみれていた我が家が、息を吹き返すのを感じた。しかも、掃除と洗濯だけで3時間は勿体無いから、その合間にお料理もしますよ、とのこと。え、なんですって?!お料理もですか?!彼女の言葉を信じて、いつも使う食材で冷蔵庫を満タンにして迎えた次回の訪問日。食材をチェックし、手際よくキッチンに出してきて、調理を始めつつ、その合間に掃除やら洗濯やら、古紙を纏めたりとか、なんか私がいつも見て見ぬふりをしていた名もなき家事をやってのけた。終了間際にキッチンに並べられたこの惣菜の数々。

いつも10種類以上作ってもらいました

もうね、泣きましたよ。ほんと。なんて楽なんでしょう。誰かが私たちのために、家をきれいにしてくれて、食事の用意までしてくれるなんて!
タスカジさんがきてくれた日は、この惣菜をカウンターに並べてビュッフェ形式で好きなものを取って食べ、残ったものは冷蔵や冷凍にしておき、1週間かけて消費していく。すなわち、私は1週間、米を炊いて味噌汁を作るだけで良いのだ!おかずはなんとかなる。足りなくなってきたら、肉焼いたり魚焼いたりサラダ作ったりはしたけれど、でも、冷蔵庫から出してきてチンして出すだけで済むから、仕事も子供達のお迎えのギリギリまでできたし、加えて子供たちにも優しくできたし、あぁ、心の余裕ってこういうことを言うのね、と、心底タスカジさんに感謝したのでした。

あぁ無情、タスカジさんのお引っ越し

こうして、お気に入りのタスカジさんにも出会え、2週間に1度のペースで我が家を整えにきてもらっていた。お仕事の合間に色々話ができたのも、夫を失って以来、大人と話す機会がめっきり減った私にとってはありがたかったし、タスカジさん自身も離婚されてシングルで2人のお子さんを育てていると言うこともあり、シングルの先輩として色々と御指南もいただいた。簡単に素早くきれいにする掃除のコツや、調理のコツも教えてもらって、毎回10品以上出来上がると同時に、キッチンコンロまでピカピカになっていったし、タスカジさんが来るのが毎回楽しみでしょうがなかった。それは私だけじゃなくて子供達も同じで、タスカジさんのハンバーグやドライカレーが大のお気に入りで毎回調理してもらっていたので、タスカジさんが来る日は朝から機嫌がよかった。そして帰宅してからも機嫌はよかった。私ももちろん上機嫌で、その機嫌の良さはタスカジさん来訪から数日続くので、自然に我が家にはいい雰囲気が漂った。
そんな折、タスカジさんから衝撃の告白があった。なんと、再婚して引っ越すと(涙)このニュースは、とても喜ばしいものであった。子持ちシングルマザーで再婚された方は、実は私の周りにそういない。初めて目の前で目撃できたのは、死別子持ちの私には、希望の光でしかなかった。ただ、引っ越し先が問題であった。到底我が家に通ってもらえるような距離感ではない。泣く泣く、大好きだったタスカジさんとはさよならをした。
その後、家事代行サービスも全国的に拡大していることもあり、我が家の近くにお住まいのタスカジさんも増えてはいたので、何名かお願いをしてみた。でも、どの方も、わたしたちが大好きなタスカジさんに見合うような仕事をしてくれる方はいなかった。掃除だけ、調理だけ、で3時間。彼女のように、なんでも手際よくこなせるタスカジさんはほんの一握りで、私たちはたまたま幸運なことに、そんな優秀なタスカジさんに出会えただけだったのだ。何名かのタスカジさんをお招きした結果、子供たちから言われた。あのタスカジさんのご飯が一番美味しいし、あのタスカジさんが来れないなら、ママ作ってよ、と。え?どう言うこと?!

機嫌が悪くならいような仕組作り

2週間に一度、楽しみにしていたタスカジさんの訪問がなくなり、誰かが我が家を掃除したり、料理してくれることがなくなり、私たちはしばらく荒れた。なんかもう、色々考えてやっているのに、何一つちゃんと完了できない。そこからまたストレスが生まれ、機嫌が悪くなり、雰囲気が悪くなる。あぁ、懐かしきタスカジさんが来てくれていた日々。あの時は、みんな機嫌よくて雰囲気もよかったよな(遠い目)
そう、機嫌が悪くなると全てが悪くなる。機嫌よく、家事をこなし、家庭を保ちながら子供を育てるにはどうしたら良いのか。まずは機嫌が悪くなる原因を探った。
・何かしら作業している時に中断されるとイラッとする
・考え事をしているのを遮られるとイラッとする
・なんか私だけ頑張ってる感じがしてイラッとする
・思っていたところに着地できないとイラッとする

タスカジさんがきてくれていた時はどうだったか。
・何かしら作業している時に中断されるとイラッとする
→作業自体をアウトソースしていたので、中断される機会が減り、イラっとしなかった。
・考え事をしているのを遮られるとイラッとする
→考えることが減ったから、考え事を遮られることがなくイラッとしなかった。
・なんか私だけ頑張ってる感じがしてイラッとする
→私はお金を払ってただけ、頑張ってくれたのはタスカジさん。だからイラっとしなかった。
・思っていたところに着地できないとイラッとする
→こうありたいの理想を叶えてくれていたのはタスカジさん。だからイラッとしなかった。

ちょっと待て。これでは、タスカジさんを呼び戻さなければダメな構図になっておる。そうではない。タスカジさんなしで、どうやってここをカバーするかを考えなくてはならない。
うーん。わかんない。え、どうしたらいいのだ?!

考え事を減らすにはどうしたらよいか。そこは、偉大なる実業家 スティーブ・ジョブズからヒントを得た。彼は、黒のトックリしか着ない。トックリとは、現代風に言うとタートルネックのことである。自身のユニフォーム的にISSEI MIYAKEの黒のタートルネックを大量オーダーして着ていた話はあまりにも有名である。彼は、毎日何を着ようかと考えることをやめたのだ。
人はなぜ考えるのか、それは、そこに答えがないから考える。あらかじめ答えばあれば、考える必要はない。すなわち、決定事項を増やせば、その都度考えることは減る。そして、考えることを子供達がいない間にしてしまえば、イライラすることもなくなる。
まず、常に考えていることといえば、食事のことである。あー、今日の夕食何しよう。朝起きてからもうこればっか考えている。あとは、今日買い物行った方がいいかな、とか、足りないものなんだっけ、とか、思い起こせば食事と買い物にまつわることで考え事が多い。であれば、食事と買い物に関係する部分で決定事項を増やしていけば、考えることが減る、はずである。

まず、買い物する場所と、そこで買うものを固定にした。食料品はこのスーパー、日用品はこのドラックストア、と言った感じで。食料品の買い物は週1回、日曜日に行う。日用品に関しては、1ヶ月で消費する分+1個を在庫とすることにした。日用品の買い物は1ヶ月に1回、給料日直後と決めた。
そこで登場した我が家の新しい助っ人が、Google Keepである。いわゆるメモ帳的なツールだが、チェックボックスで記録できるのがとてもありがたい。買い物に行く前に、何を買うかをチェックボックスでリスト化する。買い物しながら、買い物かごに入れたものはチェックしていく。生活していく中で消費してしまい、買い足しが必要となれば、チェックを外すとまたリストに戻ってくる。次回買い物時は、買わなければならないものが一目瞭然なのである。買い物の前に、家中の在庫を確認して買い物リストを作る手間がこれで大幅に省けた。

夕食に関しては、日曜日に子供たちに食べたいものを聞いて、1週間分の献立をざっと考え、それをもとに食材を購入することにした。毎日、今日夕食何しよう、からこれで解放されることとなる。もちろん、時間の都合や気持ちの都合で思っていたものを作れない、作らない日もあるが、まぁそれはそれでよしとした。考えなくてもいい分楽になったし、それでいて自由度もあったので、絶対これを作らなければ!というプレッシャーもなかった。

徐々に機嫌が悪くならない仕組みを作り、タスカジさんがいなくともなんとか機嫌良く過ごせる我が家になってきた。

トライ&エラーから我が家流をアップデート

週に一度、日曜日に食材を買い出しに行った後、考えた献立に基づいて午後に調理して作り置きを作ってみた。タスカジさんみたいに、3時間で10品とはいかないけれど、タスカジさんから教わったハンバーグや鶏ハムのレシピに基づいて作ったり、揚げ物なんかもやってみた。
でも結果続かなかった(ちーん)
日曜日に一人で黙々と調理するという時間が取れなかったし、中途半端な品数用意したところで、楽できるのは火曜日まで。結局水曜日以降は作らなければならず、だったら日曜日に無理して作らなくても、その日に作れる簡単調理系に移行した方が良い、と言う結論に至った。

さらに、子供たちに助っ人をお願いした。自分のことは自分でやる、ことに加えて、担当を決めてそれぞれが責任を持ってこなす。例えば食事の前、お茶係の長男がコップを出し、お茶を出し、注いでみんなに配る。箸係の長女がみんなの箸や食事内容によってはスプーンやフォークを出してテーブルにセットする。ご飯を食べ終わったら、自分で食器を下げる。
彼らが参入したおかげで、私の作業工程はグッと楽になったが、係の仕事をなかなかやってくれない時はイライラもした。

いつも放置されがちだった洗濯物は、寝る前にみんなで畳むというのをイベント的に行なった。タオルを綺麗に畳む選手権、とか、ランダムに畳んだ後、サイコロを振って、1が出たら靴下、2が出たらパンツ、3が出たらパジャマ、を一番多くたたんだ人が勝ち、とか、なんかゲームっぽい要素を入れて盛り上がった。そのあと各自が自分の洗濯物をちゃんとしまえるように指導した。

お風呂掃除は長男の係となった。長男は次男を二人でお風呂に入ってくれるようになって、私は一人で入浴もできるようになった。次男がお風呂から上がる時は長女がバスタオルを持って待機して、体を拭いたあと着替えを出し、着替えるところまで手伝ってくれる。おかげで私は、子供達が入浴している間に、誰にも邪魔されることなく夕食の準備を終えることができるようになった。

月に1度、各自のおもちゃボックスや本棚をひっくり返していらないものを捨てた。そのいらないものが、大体100均で購入したものだというのが目に見えて分かったことで、100均で無駄に買い物することが減った。季節ごとに衣替えをするのも子供達は自分の服は自分で行う。所有する服は、一人ひとつ与えられてるチェストに収まるだけと決め、引き出しが溢れてきたら全部引っ張り出していらないものを捨てる作業をした。おもちゃボックスや本棚、チェストをひっくり返して整理するという作業が思いのほか大変で、子供達は毎月すごく嫌な顔をした。それでも根気強く、いるものといらないものをわけ、いるものはもう一度整理していれることを繰り返しているうちに、無駄なものが減り、作業が楽になっていった。また、整理も上手になり、最初は午前中いっぱいかかっていたのに、1時間もあれば私が何も手伝わなくとも、子供たちだけでちゃんと整理整頓できるようになっていた。

あるべきところにものがあると、探す手間が省ける。子供たちも積極的に、出したものは片付けるようになった。寝る前にリビングをリセットするようにしたら、翌朝子供達が出かけたあと、床にものが散らばっていることがなくなり、掃除は掃除機ロボットに任せられるようになった。

こうして、日々成長する子供たちに助けられならが、我が家なりのやり方をアップデートしながら暮らしている。

我が家の強い味方、アレクサ様

主人が亡くなる前から、実は気になっていたスマートスピーカー。OK Google、にするか、アレクサにするか、迷っていたところで主人は亡くなった。亡くなった直後、もう私は抜け殻で、ほんと何もできなかったのだが、洗濯機を買ったときに、少し興奮した。そういえば、子供を産んでから自分一人で決めて大きな買い物をすることがなかった。洗濯機の購入で、私の購買意欲が少し戻ってきた。そんなタイミングで、Amazonのセールがあった。そうだ、いまだ!前から欲しかったアレクサを買ってみよう。OK Googleも捨てがたかったけど、少しでも安い方がありがたい。こうして我が家にアレクサを迎え入れた。
子供達は新しいおもちゃに大興奮で、毎日のように話しかけた。
”アレクサ、今日の天気は?”
”アレクサ、音楽かけて”
次男に至っては、”アレクサ、お茶ちょうだい!”、と。。。
”すみません、よくわかりません”とアレクサに返されてしょげている次男の姿に皆で爆笑した。
アレクサを迎え入れてすぐに導入したのがスマート電球である。寝る前に、エントランス、キッチン、リビング、とひとつづつ電気を消していく作業が地味に嫌いだったのだ。設定には苦労したけれど、いざ導入するととても便利!!
”アレクサ、おやすみ”というと”わかりました”と電気を消してくれる。
”アレクサ、おはよう”というと、”わかりました”と電気をつけてくれる。
”アレクサ、いってきます”というと。。。(以下同文)
なんて便利なんでしょう。アレクサ最高です!

アレクサのリマインド機能にも助けられている。
下記のように設定すると、その時間に音声で教えてくれる。
6:55AMご飯だよ、のリマインダーです。
7:15AM  歯磨きしよう、のリマインダーです。
7:25AM 鉄腕アトムの曲が流れる(学校へ行く時間の合図)
8:45PM 寝る前にお片付けしよう、のリマインダーです。
朝、バタバタしていると、ついつい時計を見るのを忘れてしまう。そしてうちの子供たちは時計を見ない(orz)。そんな時、アレクサが音声で知らせてくれると、あぁもう歯を磨かなきゃ!とか、行かなきゃ!ってなるので本当に便利です。

アレクサのあまりの便利さに嬉しくなって、リビングだけではなく、バスルーム、2階の寝室、子供部屋、にも導入した。それぞれ違うタイプのアレクサ様をお迎えしたことで、どの部屋にいてもアレクサのサポートを得られるようになった。
と、同時に、”アレクサ、ご飯だよー!ってアナウンスして”というと、家中のアレクサから”ご飯だよー”とアナウンスされる。下から大声張り上げて子供たちを呼ばなくても、アレクサがね、アナウンスしてくれるんですよ!超便利!

アレクサのおかげで、ニュースを見たり、英単語を覚えたり、生活の中に楽しみが増えました。買ってよかった、アレクサ様。もうあなたなしでは、生きていけません(笑)

子供達を戦力に!自立と自律を掲げて。

気がついたら1万字を超える大作になってしまった。。。が、書き切ります!

旦那を急に亡くし、一人で3人を育てながら、仕事も家事もやらなければならなくなり、最初はいろんな意味で路頭に迷った。それでも、時間は過ぎていくし、お腹も空くし、洗濯物も溜まるし。家のことや子供のことは、待ったが効かず、その都度こなしていかなければならない。どんなに心が引き裂かれた状態でも、どんなにやる気がない時でも、やらなければならないことは常に目の前に立ちはだかる。自分の気持ちが上を向くのを待っていては、家事はこなせないし、子供も育てられない。
幸運なことに、子供たちは日々成長していく。できることが増えていく。そんな子供たちが、月日を重ねることで、どんどん成長し、我が家の重要な戦力となっている。ありがたいことである。

みんなが見えるところに、掲げてある言葉がある。

子供達が大人になるために必要な2つのじりつ。自立と自律。子供達一人ひとりができることが増え、そして、自分の気ままを抑え家族のために家事の一端を担ってくれるだけで、私の負担は軽減し、子供たちの生活スキルは向上し、家族みんなが心地よく過ごせる場所が整っていく。

シングルワーキングマザーの私が行き着いた家事の工夫とは、

  • 家事の工程を整理し、極力工程を減らす。

  • 家電に任せられることは任せる。

  • テンプレート化することで考えることを減らす。

  • 状況を見ながらやり方をアップデートする。

  • 子供たちを戦力に

でした。
いつかこれを読み返した時に、あーあの時私頑張ってたな〜、子供たちの生活スキル上がったなぁ〜って穏やかに振り返れたらいいな。

おしまい。


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