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【読了記録】江國香織サンの本を読んで…

学生時代にハマった江國香織さん。
最近また気になり始め、エッセイを読んでみることにしました。
今回は、江國香織さんの読了記録です。


雨はコーラがのめない

【雨はコーラがのめない】
新潮文庫から2007年に出版されているエッセイ。
たくさんの洋楽、少しの邦楽がでてきます。アメリカン・コッカスパニエルの雨は、江國香織さんと同じく音楽好き。並んで聴いているのを想像するだけで、ふふふっとなる。
江國香織さんのエッセイは初めて読んだけど、読みやすくて温かな気持ちになりました。

「概要」
はじめて雨に会った日のことは、忘れられない。凍えそうに寒い、十二月の、雨の日だった。濃い栗色の巻き毛をした雨は、オスのアメリカン・コッカスパニエル。私たちは、よく一緒に音楽を聴いて、二人だけのみちたりた時間を過ごす。もちろん、散歩にも行くし、玩具で遊んだりもするけど。甘えたがりの愛犬との特別な日常や、過去の記憶を呼び覚ます音楽について、冴え冴えと綴った好エッセイ集。


やわらかなレタス

【やわらかなレタス】
やわらかなレタスは、2013年文藝春秋から出版されたエッセイ。
江國香織さんの食しばりのエッセイがあると聞いて購入。江國さんは、果物を主食とするくらいの果物好きで有名なのですが、バターをそのまま食べたり、フランスパンを買ったその日中に食べなければならないルールがあり、家族を巻き込んで貪り食うという意外な一面を見られて嬉しかったです。

「概要」
リスが仮死状態になるくらい寒い場所でのむ、あたたかいジュース。湯通ししためかぶが青々とすきとおる、目のさめるような瞬間。はたけのじょうとうなレタスを食べた、ピーターラビットの感動…。食べものをめぐる情景が心にしみわたる、おいしいおいしいエッセイ集。

いくつもの週末

【いくつもの週末】
2001年集英社文庫から出版されたエッセイ。
江國さんのご主人への想いがひしひしと伝わる一冊。江國さんのご主人って、どんな方なのだろう?と思いを馳せながら読了。「結婚は、一人が二人になることで全然違う目で世界を見られるということ」と江國さんがいうのだから、結婚は良いものなんだろうなと思ってみたり。

「概要」
いつも週末だったら、私たちはまちがいなく木端微塵だ。南の島で木端微塵。ちょっと憧れないこともないけれど」いくつもの週末を一緒にすごし、サラリーマンの彼と結婚した著者。今、夫と過ごす週末は、南の島のバカンスのように甘美で、危険だ。嵐のようなけんか、なぜか襲う途方もない淋しさ…。日々の想い、生活の風景、男と女のリアリズム。恋愛小説の名手がみずからの「結婚生活」をつづった、甘く、ビターなエッセイ集。

旅ドロップ

【旅ドロップ】
2022年に小学館文庫から出版されたエッセイ。
江國さんの旅のお話が詰まった一冊。和歌山アドベンチャーランドの「永明」を見に行った話が好き。パンダ好きの私は、永明が作品に出てきて、とても嬉しかったです。

「概要」
小さな物語のような珠玉の旅エッセイ
《考えてみれば贅沢で無謀な旅だった。帰る日も決めず(お金の続く限りいようと思っていた)、泊る場所も決めず(いきあたりばったりの旅こそ私たちの憧れだった)、言葉もできず、でもともかく可能な限りいろいろな乗り物に乗り、可能な限り遠まわりをして、アフリカ大陸に行こうとしていた。/私とその友人は、十三歳のときに女子高で出会った。どちらも本が好きで外国に憧れていて、ドラマティックなことが好きでおいしいものが好きで、すぐに意気投合した。トーマス・クックの時刻表は私たちの宝物だった。ひろげて部屋の壁に貼り、「壁のその部分だけ外国みたいだ」と思っていた(「トーマス・クックとドモドッソラ」より)。
これは、二十歳の頃のヨーロッパ旅行の思い出。
海外への旅(パリ、ローマ、フランクフルト……ロシアとアフリカ)、そして国内の旅。でも、初めて入るデパートの食品売り場にも、一冊の本の中にも旅はある。
小さな物語のような珠玉のエッセイ37篇のほかに、旅をめぐる三篇の詩も収録した心に沁みわたる一冊。

とるにたらないものもの

【とるにたらないものもの】
2006年に集英社文庫から出版されたエッセイです。とるにたらないものだけど、かけがえのないもの。私にとって何だろう?と考えながら読了。
江國さんは「輪ゴム・ヨーグルト・レモン絞り器・石けん…など」だそう。
「まめご」が面白かったです。
さすが、作家さんなだけあって物の捉え方や考え方が違うなぁと感じた1冊でした。

「概要」
とるにたらないけれど、欠かせないもの。気になるもの。愛おしいもの。忘れられないもの―。輪ゴム、レモンしぼり器、お風呂、子守歌、フレンチトースト、大笑い…etc.。そんな有形無形の身のまわりのもの60について、やわらかく、簡潔な言葉でつづられている。行間にひそむ想い、記憶。漂うユーモア。著者の日常と深層がほのみえる、たのしく、味わい深いエッセイ集。

さて、今回の投稿はいかがでしたか?
江國香織さんの読了本の感想を綴ってみました。
実は、江國香織さんは学生時代にハマった作家さんの一人だったのですが、一時期読むのを躊躇したことがあります。
あまりにも繊細で女性らしい描写に理解が出来なかった私の幼さゆえでした。
でも、歳を重ねて私も私なりに様々な経験をして江國さんが描かれている世界が理解できるようになり作品を面白く感じるようになりました。
今は、エッセイを読みたい気分なのでエッセイをピックアップしましたが、小説も読んでみようと思います。

最後まで、ご覧頂きありがとうございました。
また次の投稿でお会い致しましょう。

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