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”わたしは低音”は思い込みだった?

高校合唱部でのパートは
女性合唱の「アルト」でした。
しかも
「アルト 下」という女声合唱では最も低音です。

それ以来、「わたしは低音なんだ」と思って生きてきました

それが今では声楽でソプラノ。
始めて一年になる毎週のレッスンではどんどん高音が出るようになり、
「いいソプラノね」と先生に言われる。

わたしが「低音だ」と思っていたのは、
ただ単に、自分がそう思っていた自分で作っていたイメージ
(セルフイメージ)
だったのではないだろうか、そう思うのです。


セルフイメージとは

セルフイメージとは、
自分について抱いているイメージや感じている印象、自己認識のことを指しています。

Life&Mindより

「わたしは低音」
もっというと
「わたしは低音だから、高音はでない」
「わたしは低音だから、ソプラノにはなれない」
「わたしは低音だから、ずっとアルトだ」
・・・

きっかけは、単純に「パートの割り振り」だったはずなのに、
すっかりそれが
「自分自身へのイメージ」として染み付いていました。

どうして「わたしは低音」というたったそれだけのセルフイメージが、
・合唱部での結果や成果
・大人になってからのソプラノへの転向
などの
大きな影響を与えたのか、
セルフイメージの勉強をしたときに、納得したのです。

※セルフイメージについてはこちらがとてもわかりやすくまとまっています。
セルフイメージとは?あなたの成果、収入、人間関係にどう影響を及ぼすのか




「わたしは低音」は作られたものだった

セルフイメージは「過去の経験」と「思い込み」から作られるようです。
そう、
「わたしは低音だ」というのは作られたものだったのですね。

例えばこんなことです。

  • 入部の際、指揮者である顧問の先生から”カンタンな”発声チェックを受け「アルトだね」と言われる
    →先生という”権威”からそう言われるのだから
     「わたしは低音に違いない」と思い込む

  • アルトの中でもさらに「アルト下」と先輩から役割を配分される
    →「高音は練習すれば出るけど低音はうまれもったもの」と言われ
     希少価値がある!といい感じに舞い上がる
    「わたしはめっちゃ低音なんだ」と役割を全うしようとする

  • 「女声合唱で演奏全体を支えるのはアルトだ」と日々練習で言われる
    →混声合唱だったら男声の役割だと、少々男性らしく振る舞うようになる
    「わたしは低音だから歌をしっかりできる」と思い行動もそうなる

これらは、
先生や先輩からの日々の何気ない一言から
アルトであることを単なる一つのパートとして、ではなく
「役割」や「自分のイメージ」として捉えた結果
全国大会で優勝という大きな影響をもたらした
ものだと思います。


「わたしは低音」と思い込むことで、

・ソプラノが美しいメインメロディを奏でていることを羨ましいとか、
・たまには「あー」とか「おー」とかじゃなくて、歌詞がいいなとか、

そういうことを思わずに(思ったけど)
しっかり欲しい成果を出せた、そう思います。


「わたしはソプラノ」への転換

それ以来、数十年「アルト」で生きてきたわけですが、
セルフイメージとはおもしろいもので、
今はすっかり
「わたしは高音がでるソプラノ」に上書きされています。

自分に対するイメージなので、
当然欲しいものは残し、もう使わなくなったものは置ける、
そんな自由度があるのかもしれません。

高校の「わたしは低音」は
それをもっていたおかげで得てきたおおきな成果がたくさんあり、
なかなか横に置けなかったのも事実です。

そんなわたしに「わたしはソプラノ」を上書きしてくれたのは、
今の声楽の先生です。

毎週、こんな感じで1時間のレッスンは過ぎていきます。

  • 「えー!ここ(高音)まで出たよ!完全なソプラノね
    →発声でだんだん音階が上がると難なく高音が出るようになる

  • 「五線譜の中の音符よ。そんなに構えない。ソプラノなんだから
    →「私はソプラノなんだっけ」と思わされる

  • その立派なアルトは今は置いておいて。また出せばいいんだから。」
    →「わたしはアルト」だけど、それは捨てなくていい
      むしろ「ソプラノもできるアルト」なのか、と嬉しくなる

とまあこんな感じで
セルフイメージという観点からレッスンを見れば
「わたしは高音なんだ」ということを
新しいセルフイメージとして上書きされながら
技術を磨いている、そんな時間なんだな、と思うのです。

もしかして先生、この記事読んでます!?
セルフイメージとは?あなたの成果、収入、人間関係にどう影響を及ぼすのか


まとめ:歌をうたうときのオススメセルフイメージ

高校時代の「わたしはアルト」というのは作られた思い込みであり、
そのおかげで全国大会優勝という成果があること。

そして

数十年たってもそう思い込んでいたわたしに
「わたしはソプラノもできるアルト」と新しい思い込みを上書きし、
高音が出るようにレッスンしてくれる今の先生との出会い。

自分に対する「わたしは◯◯」は
日常のあらゆるものに大きな影響を与える、
そんなことを書きました。


歌をうたうときには、
「わたしは高音がでないから」というできない方よりも
「わたしは高音がでる」のように
自分がそうなりたいイメージを抱いて歌ってみるのがオススメです。

それほどセルフイメージが歌に、人生に及ぼす影響は大きいな、と
今日もせっせと高音を練習しながら思うのでした。