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【2021/12/30】ミュージアムグッズ愛好家の頭の中「今年印象に残った展覧会5選」

皆さんこんにちは、ミュージアムグッズ愛好家の大澤夏美です。

今年最後の有料コラムです!今週も、ミュージアムグッズ・ショップニュースはおやすみ。「ミュージアムグッズ愛好家の頭の中」をやろうと思います。

無料でコラムもやっているのですが、次の本につながりそうなネタや、気になることなどは、こちらの有料マガジンでお裾分けしたいなと。もちろん記事単体でも購入可能ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

今週も一年の振り返り!今年見て印象に残った展覧会を5つご紹介しますね。
皆さんが今年見て面白かった展示は何ですか?ぜひコメントや感想で教えてください!

有料コラム購読者の皆様は、余談②以降が読めるようになっています!

1.「りんご前線 — Hirosaki Encounters」弘前れんが倉庫美術館

今年はもうこれ!!!絶対にこれ!!!と思うほどよかったです。出展作家の中でも小林エリカさんの作品が大好きになり、もう一気にファンになりました。

好きすぎてめっちゃ連ツイしてたわ…。

この展示で出展されていた「旅の終わりは恋するものの巡り逢い」は、弘前の第八師団の軍医だった祖父、コナン・ドイルの翻訳に人生をかけた父の生き様を通じて、鑑賞者それぞれの人生やルーツを振り返る作品。

来年の2月まで展示やってるので、ぜひ見てほしい!!

2.「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY!MUSEUM

PLAY!はやっと行けて嬉しかった。コロナ禍でなかなか足を運べなかったので、この柚木沙弥郎展で嬉しくて大爆発しました。

柚木さんの作品のすばらしさはもちろんですが、彼の作品楽しみ方の多様性をどう伝えるか、アイデアのソースはどこにあるのか、彼の作品の美しさをどう展示したら表現できるのか、キュレーション側が苦心した姿が見られてとっても嬉しかったです。

特に「布の森」セクションの展示手法が好きでした!ここから先は入らないでください、という案内ひとつとっても、展示と連動し美しさを損なわず両立させているのが素晴らしかったです。

ここではミュージアムグッズもいっぱい買ったな…。上記写真の左下のマグ、白山陶器とのコラボなんですよね。愛用しています。

3.「画家とパレット 近代の巨匠たち展」尾道市立美術館

こちらは巡回展ですが、私は尾道市立美術館で見てきました!笠間日動美術館のパレットコレクションを中心に構成されています。

近代画家の巨匠たちのパレットがずらりと並んでいて、作品も一緒に見られてかなり興奮しました。

色の置き方、選び方、混ぜ方、パレットの大きさ…画家それぞれの手痕を感じてドキドキします。パレットと作品を並べて鑑賞するって、ナイスアイデアすぎますよね。パレットのコレクションってホントいいなあ。憧れる。

ミュージアムグッズも少し購入。いやーパレット、私も欲しい。久し振りに、展示されている作品を見て欲しい!と思いました。

4.「天災地変人禍に抗して ―北海道の災害と文学―」北海道立文学館

この先は北海道で見た展示です!北海道立文学館で見たこの展示、非常に興味深かったですね。

大地震と津波、台風・水害・噴火・泥流などの天災地変、そして岩内大火、炭鉱事故、北海道空襲などの人為的惨禍。これらに作家はどう向き合ってきたのか、どう作品へと昇華させてきたのかを紹介した、非常に骨のある展示です。

北海道の災害などを描いた作品でパッと頭に浮かぶのは、三浦綾子「泥流地帯」、水上勉「飢餓海峡」かな。ここでは三毛別熊事件の紹介もあり、吉村昭作品の資料も印象的でした。

「こ!これゴールデンカムイでみたやつ…!」という資料も結構あり、漫画で学んだ災害にまつわる資料を見られたのは大変良い機会でした。これを機に読みなおしたい文学作品がいっぱいだよ!ボリュームたっぷりの図録もゲット済み。

5.「アイヌのくらし―時代・地域・さまざまな姿」北海道博物館

そしてこちら、非常に重要な展示でした。

先日、東京国立近代美術館の「民藝の100年」展を見て、こちらはそのあとに見てきた展示です。2つセットで見るべき、と個人的には思っています。

私、民芸運動が取り上げてきたモノはすごく好きなんだけど、民芸運動自体にはあまり賛同できなくて。その理由は上記ツイートに全部書いてあるんだけど。

その一方で、今回の北海道博物館の展示では、アイヌの人々の日用品がそこでどのように使われてきたか、使ってきた人たちはどのように生きてきたのかがわかるんですよね。

名もなき民衆なんかおらんわ!!とも思うし、黒子みたいな発想を持つ一部の職人さん的な考えでもって、その土地の文化そのものを捉えてしまうのは乱暴だと思うんよ。

だからこそ、この展示はすごく光っていたし、ぜひ多くの方に見て欲しいです。群馬県立歴史博物館で企画展『アイヌのくらしー時代・地域・さまざまな姿』として巡回しますので、関東の皆さんぜひに!2022年1月15日〜3月6日の会期です。

余談①:来年1月はワークショップを2つやるよ!

1月にワークショップを2つやる予定です。これがすごく楽しみ。準備も頑張っています!!

1.ツキカゲドウふゆやすみ探検隊

ツキカゲドウさんのオンラインワークショップに登場します。無料で視聴可能なパートと、有料のワークショップが同日に開催されます。

有料のワークショップは冬休みの自由研究にもピッタリな内容にしようと思っております。詳細はぜひこちらから↓

2.千葉市美術館プログラム「ミュージアムグッズを企画しよう!」

千葉市美術館の企画プログラムにて!ワークショップに講師として登場します!こちらは中高生が参加対象です。

千葉市美術館のオリジナルグッズをみんなで考えよう!というワークショップをやります。どんなグッズがアイデアとして出てくるのか、とっても楽しみー!!

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