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【本日の一品】十和田市現代美術館でAKI INOMATA作品を堪能したの巻

前回の記事の続き、十和田市現代美術館へ娘と行ってきました。

http://towadaartcenter.com/exhibitions/aki-inomata/

私は2回目の訪問だったのですが、娘は今回が初めて!バスの時間的になかなかハードな訪問でしたが、常設展も含めて楽しんでもらえたようです。その模様と購入グッズをご紹介!めっちゃ長文だから気を付けてね!

展示について

今回の企画展は『AKI INOMATA:Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』。私は茨城県北芸術祭でAKI INOMATAさんの 《やどかりに「やど」をわたしてみる -White Chapel-》 を拝見したことはありました。でもそれ以外の作品は初めてだったので、もうワクワクで!

そもそも生体展示が美術館では難しいだけに、十和田市現代美術館、やるな!という感じ。多くの課題を一つずつクリアしながら実現できた展示だったのではないかと思います。

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《girl, girl, girl , , ,》2012

昆虫好きな私が気に入ったのは、《girl, girl, girl , , ,》2012でした。

女性の衣服の切れ端をミノムシに託したら、どのように纏うのか。そもそも私の暮らす地域ではあまりミノムシ自体を見かけず、「ミノムシに色紙を纏わせて遊ぶ」というのが日本に昔からあることも知りませんでした…。

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この作品の根幹は「人間の性差による力学」であり、成虫のメスのミノムシも自らが作ったミノの中でオスが来るのを待つ存在であることと重ね合わせています。

女性服やメイクアップなどの「選ばれる存在であること」を女性に強いる文脈は未だに存在しています。それは「女子は二重でなきゃいけない」「モテコーデ」というパワーワードに示される通り…。

AKI INOMATA作品の、そういう生き物の創作行為を通じて、人間という生き物の在り方を見つめ直すという作風には、とっても勇気をもらえるのです。

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《彫刻のつくり方かた》 2018

娘が衝撃を受けた作品。最初は「これなんだろうね…?」と思って道をたどり、その先にあった映像作品によって、これがビーバーが齧って作った木材であることを知るという…!「うえええ!こういうのありなんだ!?」と。

現代美術は、そこにある作品に文脈を見る。では目の前にある作品がビーバーによって作られたものだとしたら、私たちは何を見出せばいいのだろうか。強い問いのある作品でした。

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《やどかりに「やど」をわたしてみる》 2009~

娘に「AKI INOMATAさんってどんな作品を作る人なの?」と旅の前に聞かれ、どこまで詳しく紹介しようか迷ったものです。でも、とにかく作品を目にした時の衝撃を大事にしてほしくて、「ヤドカリの宿を作って、ヤドカリに住んでもらう作品とか作っているんだよ」とだけ言っておきました。案の定娘は「…あん?」となっていましたけど。

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で、作品を見た娘。「すご…!」とやっぱり衝撃だったようです。やっぱり強い。パワーのある作品です。表現もコンセプトも素晴らしい。

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この作品でヤドカリが背負っている殻は、AKI INOMATAさんが3Dプリンタで制作した、世界各国の都市を表現した殻です。

まずこの殻のカッコよさに、モノ作りが好きな娘は撃沈。「3Dプリンタが欲しいんだけど…」と帰宅してから夫に相談していたくらい。「自分が作ったものの中に、別な生き物に住んでもらうって発想、ホントどこから出てくるの?しかも超カッコいいし…」ととにかく驚いていた様子でした。

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脱走しようとしたヤドカリに何か心が移ったらしく、「逃げ出そうとするヤドカリを応援したくなったな…」とも言っていました。そうよね、今いる場所を纏って生きているヤドカリが、「今いるこの場所から出ていきたい」という気持ちと重なることってあるよね…。ということで、思春期の子供たちにも見てほしいなと思いました。

私は特に地方都市に住んでいるので、首都圏に出ていく人の気持ちもわかりますし、現在の地方軽視ともとれる首都圏による政治に我慢がならない時もあります。それほど「私はどこに住んでいるか」を私は大事にしているわけです。

それと同時に「私はここで生きているんだ」という芯のようなものもあるんだと思います。それは私なりの土着性なのかもしれません。前回の青森県立美術館の展示でも、「北海道でどう生きるか」を考えさせられましたが、やはりここでも自分の中のそんな気持ちがあぶりだされた作品でした。

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《愛はとこしえ十和田でうたう》 草間彌生

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《平和の鐘》 オノ・ヨーコ

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《ザンプランド》 栗林隆

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《光の橋》 アナ・ラウラ・アラエズ

上記、娘が特に気に入っていた常設作品です。いやどれも本当に素晴らしく、「こんな公園や美術館が近くにあったら毎日行くなー」と言っていました。連れていってよかったです。常設展、ホントに何周もしていました。

グッズについて

それでは今回購入したグッズをまずご紹介!

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AKI INOMATA 記録集『AKI INOMATA:Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』 3,200円(税別)

AKI INOMATAさんの記録集はサイン入りをゲット!ポストカードとセットで買うとポスターがついてくるサービスも展開されていました(もちろんポスターもゲット済み。どこに貼ろうかな)。

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ポストカード単品 352円

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ポストカード3枚セット 990円

で、購入したポストカードはこちら。単品も3枚セットも買っちゃったよね…。単品の方は飾ったり使ったりするのに使おうかなと。

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美術館オリジナルエコバック 550円

美術館オリジナルエコバッグも登場していたので購入してみました。最近、ミュージアムグッズパスポートのオリジナルバッグなどを作りたいなーと思っているので、こういう商品に目が行ってしまいます!

さて、ここからは以前訪問した際に購入したグッズです。ちょっと画像が粗いかもです…。

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美術館オリジナルロゴキーホルダー ¥900

まずはこちらー。このおしゃれなパッケージを開けると…

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中から出て来たのはロゴキーホルダー!ちょっと縦に撮ってしまったのですが、これは鞄につけたら可愛いですねぇ。お土産にもぴったり!

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ななこ塗り りんごストラップ ¥500

続いてはこちらのストラップ。丸いロゴストラップだと思ったら…

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じゃじゃんー!裏はななこ塗りになっているのです。本当にりんごみたいで可愛い。。

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ロディアメモ帳 ¥1500(税抜)

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ロディアのメモ帳も美術館オリジナルでありました!人とはちょっと違う仕様ってワクワクしますね。うふふ。

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山極満博 メモ帳 ¥740

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これからしばらくメモ帳祭りが続きます。まずは山極満博の「あっちとこっちとそっち:ぼくはきみになれない」のメモ帳です。

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山本修路 一筆箋 ¥361

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こちらは山本修路「松其ノ三十二」の一筆箋。

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インゲス・イデー「ゴースト」の付箋もありました。4方向から見たゴーストが、4つセットになっています。

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使うのがもったいないくらい可愛いー!子供から大人まで人気のゴースト。小分けのお土産にもぴったりですね。

おわりに

さて、青森での美術館めぐりはここまで。ここから東京に移動して怒涛の博物館めぐりが始まりますよ!お楽しみに!

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