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読書日記:ムーン・パレス 語られる三つの物語

 ゲーム実況動画の「ファミレスを享受せよ」を視聴していると登場するムーン・パレスというファミレス。

 この名前どっかで聞いたことがあるな…。

 そんな細やかなきっかけからGoogle検索し辿り着いたのが、ポール・オースターの小説「ムーン・パレス」。私はこの小説が気になり、kindleで購入して読んでみることにしました。

 ポール・オースターの小説の中のムーン・パレスは中華料理屋さん。
その中華料理屋さんにある占いクッキーで主人公は「太陽は過去であり、地球は現在であり、月は未来である。」という占いの紙切れを財布の中に入れます。

 主人公が占いをなんとなく財布の中に入れる気持ちがわかる!
 かくいう私の財布にもおみくじで付いてきた、小さな招き猫が入っているからです。

 主人公の名前はマーコ・フォッグ。読み終えた今、彼の人生は壮絶なものだったと言えます。
 私がフォッグだったらとっくに野垂れ死んでいたことでしょう。

 未来を見据えるためには現在の把握する必要があり、現在を把握するためには過去を知る必要がある。

 占いの言葉を、物語を通してそう受取ました。


 あとがきで知ったのですが、ムーン・パレスはコロンビア大学のすぐそばに実在した中華料理店の名前だそうです。

 三つの物語が語られるこの小説、時間を持て余している時にこそ読む本だと思います。


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