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日本の照明は明るすぎるのか問題

ついにこの問題に言及する時がきてしまいました。
note第2回にして!ついに!
そう、この問題は照明業界におれば、必ずと言っていいほど話題に上がる問題なのです。だから、第2回でもう言っちゃいますね。

私はかれこれ15年ほどインハウスデザイナー(企業内で仕事をするデザイナー)として照明器具を作って参りました。
器具のデザインですから、機能やら構造やら意匠やら、色々決めていくわけですが、その際にお客さんの声も拾うわけです。それはもう大切に。
そこで、年中無休で耳に入るのが

「この照明って明るいですか?」

「なるべく明るいのが良いんですが」

「記載の電球より明るいものを付けてもいいですか?」

もももろうの手記

でございます。
とにかくみんな、暗くないか心配なさる。
いわゆる平たい丸いシーリングライトはカッコ悪いからおしゃれにしたい。
でもそうじゃない照明って、たいてい電球色で雰囲気を作ったイメージ写真を載せているので余計にそう思われるようです。

かく言う私もこの業界に入るまでは、いや、入ってからもしばらくは「照明は白くて明るい方がええんや!」と思ってました。し、言ってました。
なんなら営業さんも「明るくないと売れへんねん」とさえ言っておりました。


だから、初めの頃にした製品は訳も分からず、100Wで4灯(1つの製品に4つ電球使う)の照明どや!もっとか!?ほな、6灯どやー!みたいな感じでした。
本当にお恥ずかしい。

ところが私も、そんな単純な発想で今日までこの仕事を続けてきた訳ではございません。
明かりとは何か、照明とは何か。若かりし私にも徐々に自覚が芽生え、己の仕事と向き合っていくわけですね。
先人に意見を聞いたり、同業仲間と意見を交わしたり、そして本なんかを読んでいくうちにそれは出てきたんです。
日本の照明は明るすぎるという問題。


これが特定個人の「僕んち明るすぎるんです」問題ならよかったんです。
へ〜、じゃあ電球の明るさ変えてみたらどう?って、言えたんです。
憎らしいほど得意げに、我が領域展開にて必中の技を繰り出せたんです。
でもですね、

お客さん
「明るい方がいいんじゃい」

照明業界人
「明るすぎるんじゃい」

もももろうの手記



「これは、どういうことなんじゃい」


提案(製造)側と購入側に温度差、いえ、敢えて言わせていただきましょう。
照度差あるやん、と。


業界の総意としては、今の日本人の生活は「明るすぎる」ということなのです。
いや、総意というと言い過ぎかもしれない。敢えてここは照明のプロの人たちと呼ばせていただきたい。
街はもとより、住宅ひとつとったって日本は明るすぎるんじゃい!
夜やのに昼みたいやわい!というプロの意見。

流石に私もその頃には「明るさ上等!」などと言っておりませんでしたが、あまりに意見が逆なので何故こんなことになってるのかと気になって調べていると…


次回ぃぃー!「日本の照明は明るすぎるのか問題2」ー!

日本の照明事情とは!一般人と業界における意識の違いとはぁー!

乞うご期待!

陰翳礼讃!!!(悪霊退散っぽく)





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