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月明かりふんわり落ちる夜

こんばんは。もももろうです。

今日ももちろん光のお話をさせていただきます。
なんて偉そうに言いましたが、単純に私の知ること感じることを今回ものびのび書かせていただきました。
ですので、どうぞどうぞ雑記程度にお読みください。


LED電球のこと

LED電球というものが世に出始めたのがもうかれこれ10年以上前。
当時は暗いだの、形がダサいだの、光色が変だの、るーめんって何?だの、寿命短いじゃん(初期不良)だの、点滅すんだけど(初期不良)だの、消してもうっすら光ってるんだけど(電源との相性)だの、そして、価格高すぎるんだけど。だの、本当に散々言われておりました。
のに、ここでも改めて散々言って申し訳ないです。
粗悪なものは今でも言われていますが、この辺りの話は別の機会にしましょう。

兎にも角にも、品質、価格ともに当初とは比べものにならないくらいの進化を遂げ、今に至るわけです。
技術者の方々、並びに普及に携わった皆さまの苦労と努力は並大抵のものではなかったと思います。
私は当事者ではありませんが、比較的近い位置からお話をうかがう事もあり、携わった方々には本当に心から感謝しております。

そのおかげで現在では市場へもほぼ行き渡り、一般消費者さんにも随分浸透しているのでご存じの方も多いと思いますが、LED電球にはいくつか光の色の種類がございます。
今日はそんなお話。


お気に入りの光色

各電球メーカーさまが決まって出されているのが大体以下の3種類。ざっと説明するとこんな感じです。


・暖色系で夜の雰囲気によく合うリラックス効果の高い「電球色」
・晴れた日中の心地よい太陽光のような「昼白色」
・青みがかった爽やかな色が集中できる環境作りに最適な「昼光色」


ここでは、前項でも触れた白い光が大好きな日本人とか、でも、やっぱり電球色がおしゃれで落ち着くんですよとか、それは他にたくさんの方がご説明なさってますので、ひとまず割愛させていただいて(でもネタが無くなったら、結局私も言及することになります!例え何番煎じでも!)今回は私のお気に入りの光色について、科学とか研究とか無視して(でも技術者の方々は尊敬しております!!)語らせていただきます!

先にお伝えしておくと、私のお気に入りは「温白色」という色です。
あれ?さっきの説明になかったよね?そうなんです。
代表的な3種類に比べたら若干人気が落ちるというか、知名度が低いというか。
ワンピースでいうとウソップというか、ブルックというか、、、


いやロビンです!私の中では!!


そんなわけで、販売されていないメーカーさまもございまして、イメージとしてはそんなに浸透していない感じ。

あれはおそらく8年くらい前でしょうか。
ちょうどドレスローザ編も佳境に入り、街中がドフラミンゴに戦々恐々としている中、身を挺してレベッカを守る姿と、その力強い眼差しを見て私は、この人だなって、、
NO!これはロビンの話!

温白色の話です。
8年前って、結構前からあったんですね。私が知ったのが、なので、もっと前からあったかも知れません。
最初見た時は、ん?昼白色にしてはちょっと色ついてるなーと思っていました。
メーカーさまがオリジナリティを出すために作った色かな?くらいの感覚でした。


いわゆるバラエティ系の7色変化みたいなのは一旦置いといて、たまに生活に新しい光色の提案として大手さまも発表されるんです。
例えば、桜色とか、茜色とか。

でも、調べると温白色は違ったんですね。他にも1、2社くらいひっそり出されていた。


白でもオレンジでもない、なんとも言えない色の光。
良いニュアンスの色だなぁと思ってました。8年越しの片想いですね。


それがここ数年で、なんだか温白色のLED電球が市場に増えてるんです。
E17、E26(電球の口金。規格サイズです)ともにラインナップされている。
みなさんも見つけたら、是非手に取ってみてください。


ただ、難しいのは分かるのですが説明がなんともいまいちなのが残念です。
「昼白色と電球色のいいところを兼ね備えた色」
「作業効率も見込め、程よくリラックスもできる」
「最も自然光に近い色」

最後の文に関しては言いたいことは分かりますが、正しくない表現です。


そもそも日本の光色を表す言葉。
同じ漢字を使う上に、単語としても分かりにくいんですよね。
昼白なのか昼光なのか。温白なのか白なのか。
分かり易い「電球色」の安心感ったらないです。


鹿の王で言うところの、ホッサルなのかモハルなのか、オッサムからミッツアルなのか!?
アファルなのかオファル・オマなのか。
語感の良いマコウカンの安心感ったらないですよね。
ヴァンのその後が気になります、上橋先生ー!


今日はもう言いたくて、言いたくて、すいません。以上、上橋菜穂子先生著「鹿の王」でした。すいません、ほんと。


温白色の魅力

私はこの温白色の電球を家に点けて眺めていると、いつもこう思います。
これはまるで月の光のようじゃなぁと。それを見ながら、長く蓄えた髭(妄想)をさすってみたりして、自分の中の悟った爺さんを演じるてみたりする感じになる。
こうやってすぐ脱線するから無駄に長文になるんですね。


現在の日本では夜道を月の光だけで歩くことはあまりないかも知れません。
でも、皆さんきっとその光に照らされて歩いた夜のことは記憶にあると思います。
眩しすぎず柔らかく、冷たくもなく静かに降ってくるような光。
あの月明かりの優しさといったら、なかなかないですよね。

良寛さんがこんな事を言っています。

「月よみの光をまちて帰りませ 山路は栗の毬(いが)の繁きに」

良寛歌集

素敵ですね。
友を引き止めるために歌った歌らしいのですが、月明かりの情景がありありと思い描けます。

月の光というのはご存知の通り、太陽光を反射して輝いております。
もちろん条件によって変わるものの、満月で4100K程度(Kはケルビン・色温度の単位です)と言われており、これはLED電球で言うと白色か昼白色辺りなんですが、月はそれよりも若干黄味がかってる事が多い。いつも満月ってわけではないですしね。
そうすると温白色は大体3500K前後くらいなので、ちょうど温白色くらいかな?無理やりかな?笑


このように考えてみると、電球色以外で、夜と相性の良い光色になるのではないでしょうか?
ただし、実は白色系の光は、光量が少ないとすごく陰鬱なイメージになってしまうんです。同じ弱めの光で点灯させると圧倒的に電球色の方が雰囲気が良く心地いい。
これはロウソクの火のイメージもあるからかもしれません。



1941年。クルイトフさん作「色温度と照度における快不快を著した図表」において、どんな光を人は心地良いと思うか、不快と思うか(雑ですいません)が発表されました。

いつまで半世紀以上も前の資料引っ張り出しとんねんって事で、今ではちゃんと現代に置き換えて大手さまなどがよりさまざまな資料を作成されておりますが、結局白色系に関してはやっぱり光が弱いと陰鬱に感じる結果に。


なので、温白色だけで部屋全体の明かりをとって夜も快適に過ごそうと思うと、明るい明るいお部屋になってしまうんです。


そこでこんなご提案です。

温白色を部分的に使ってみる

私のおすすめとしてはフロアライトかテーブルライトに付けて、それだけで夜を過ごすのでございます。
温白色を月の明かりに見立てて、その元で読書したり、お茶をいただく。
でございます。
乙なんて久しぶりに言いました。今だと何ですか?エモですか?

電球色は炎の灯り、温白色は月明かり。

こう考えてみると、むしろ自然な感覚で受け入れられるのではないでしょうか。
人は炎を手に入れる前は、月の光を頼りに生活しておりました。
文明のない時代の夜というとちょっと原始的すぎますが、皆さん今でも暗い夜に月を見上げることはあると思います。



「蛍雪の功」という言葉もあるくらいです。
苦労せい!と言う意味の方を言いたいのではございません。
蛍の光や雪の反射。そんなささやかなものにも感じ取れる明かり。
そんな明かりのもと、どんなことしようと考えてみる。
夜を夜と一括りにせず、そんな瞬間を作ってみる。



部屋全体を照らすばかりではなく、情緒的な時間を作るのも照明の役割です。

お気に入りの時間をどんな場所で、どんな明かりの元で過ごすか。
皆さまも是非、思い描いてみて下さい。






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