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【掌編小説】目覚まし時計くんと私

 目覚まし時計くん。

 朝、いつも私を起こしてくれる、大切な相棒。

「私が遅刻しないよう、いつも起こしてくれて、ありがとね♪」
「どういたしまして♪」
「明日は休みだし、予定もないし、ゆっくりしてね♪」
「ありがとうございます♪ じゃあ~、お言葉に甘えて♪ お休みなさ~い……Zzz♪」
「お休みなさ~い……Zzz♪」

 ー ジロリロリロ、ジロリロリロ…… ー

「目覚まし時計くん、日頃の疲れが、相当まってたんだろうな~。小さな寝息を立てて、可愛い~♪ ゆっくり寝かせてあげNightナイト……、なんつって♪」

 そう思いながら、私も深い眠りに……Zzz。

 すごく心地よく眠っていたのだろう。夢の中、目覚まし時計くんと会話が弾んでいた。

「ゆっくり眠れるっていいですよね~♪」
「そだね~♪」
「んっ? 何か聞こえて来ません?」
「んっ、あれ? お経?!」
「ですよね! 心地いいですから、このまま眠っちゃいますか?」
「そだね~……♪」

 ……と、ついつい、気の向くまま、スイスイ眠り込み、目覚まし時計くんに起こしてもらったときには、極楽浄土に着ちゃってた♪

 ニャハッ♪

「世間でよく、『眠るように~……』、なんて言われたりするけどさ~」
「えぇ」
「こういう感じだったんだね♪」
「そのようですね♪ ちょっと寝過ごしちゃいましたかね♪」
「そだね♪」

 チ~~~ン♪

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