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ポテチ、丸裸にしてみた。

ポテトチップス。それは、魔の食べ物。
手軽に食べれるやみつきの味。

ところで、あなたは今すごくポテチを食べたい気分だとする。
コンビニ、もしくはスーパーに立ち寄る。
陳列棚に並ぶそれらを目の前にした時、何をもってして今日食するポテチを選ぶだろうか?

記憶の中の味?手触り?……パッケージのデザイン?

例えばの話、ポテチのパッケージを全部取り払ってみたら、本当にソレを欲しいと思うだろうか?

その謎を解明するため、我々ポテチダイスキマン調査隊(2名)はアマゾンの奥地……ではなく、東京・西荻窪のコンビニへと向かった――。

調査員No.1

調査員No.2


いざ、出発!

きょん(以下、きょ):「よーしゃ、いくぞー!」
ももしぃ(以下、も):「おー!」
きょ:「いやあ、絶好のポテチ日和ですなあ」
も:「やってみた大賞にかこつけて、ポテチパーティするんだもんね」

2人、実はこの日が初対面!(笑)


も:「とはいえ、コンビニって撮影許可がおりるかどうか……」
きょ:「最大の難関」


コンビニをめぐり、店員さんに許可をいただくこと3店目……OKをいただきました!

きょ:「やった~!いざ!待ってろポテチ!」
も:「いくぞ~!」

セブンイレブン西荻窪北口店様
ご丁寧に対応していただいて、ありがとうございます!!

きょ:「いや、それにしてもめちゃくちゃ種類あるね」
も:「ね、なんかこうやって改めて見てみると、本当にパッケージデザインってメーカーによりけりというか……にぎやかだよね。
しかも、一発で"ポテチ"って分かるデザインなんだよなあ」


も:「なんかマッチングアプリっぽくない?
きょ:「え、なにが?」
も:「外装はキラキラしてるけど、新商品なんか特に、食べてみないと味はわからない。だから、手に取ってもらうために着飾る。そう思ったら、陳列棚がマッチングアプリのTOP画面に見えてきて……」
きょ:「たしかに」

マッチングポテチ


も:「ポテチ、おぬしも大変よのう」

きょ:「お、それにするの?」

も:「うん、なんでも買っていいってなると目移りしちゃうけど、やっぱり定番かなって」
きょ:「つまり今、こういう事が起きてるわけですね……!」

Match!!!!!


も:「間違いない!あ、でもこっちもいいな」
きょ:「浮気者か!(笑)」


きょ:「続々と決まっていくね」
も:「君も!君も!君もうちにおいで!」

多くのポテチたちとマッチし続けた我々は、両手にポテチ(物理的に)状態となったのであったーー。

も:「たくさん買ったねえ」
きょ:「ポテチ天国だ〜!よし、では早速」
も・きょ:「「脱がせて参りましょう」」

帰宅

も:「さて、今回のラインナップはこちらになります」
きょ:(パチパチパチ)

今回の主役たち


も:「そして、透明なラッピングバッグをたくさん用意しました」
きょ:「ふむふむ」
も:「では、ポテチさん、失礼しますね……」

開封されるポテチさん

きょ:「なんだかいけないことをしてる気分だわ」
も:「あら〜」

オープン!!

も:「これをこうして……」

も:「こう!!!!!」

単体丸裸ポテチ、と呼んでいました(笑)

きょ:「おお〜!!」
も:「それを全部やると、こう!!!!!!!!!」

丸裸にされてしまった主役たち

きょ:「……え、ぜんぶ一緒?」
も:「違いが分からない……ギザギザなポテチくらい?すごく違うのって」
きょ:「うん、だね。あ、でも、筒状のものは、完全に形が統一されてるね」
も:「たしかにたしかに!工業製品感、あるよ」

圧倒的工業製品(笑)美しい!


きょ:「逆に、袋入りのものは形がバラバラで、味がある」
も:「そうだね、袋入りは基本大きさ揃ってない。けど、商品ごとの差はほぼないようなものだね」
きょ:「そう考えると、ギザギザのポテチって見た目としても革命的だったのかもね」

作業風景。1袋2, 3分で包めるようになるスキルを獲得。


観察はつづく

も:「これ、あまりにも差がないからさ、袋に説明つけてみない?」
きょ:「そうだね」
も:「項目的にはこんなかんじかな」

・味
・袋表面に書いてあるキャッチコピー
・グラム数
・値段(※購入時の金額やネットの価格を参考にしたため、実際の価格と若干のブレがあります)

単体メモポテチ、誕生


も:「いい感じ」
きょ:「うんうん、全部やってみるか」
も:「うん!」

も:「おお~、壮観!なんか愛おしくなってきた!」
きょ:「(笑)早速比較していこう!」

様々な角度からポテチを観察する調査員たち

きょ:「みてみて、このふたつ、60gと80gなんだけど、見た目にほとんど差がないの。」
も:「おお、本当だ!」
きょ:「重さは……うーん、言われてみたら。ちょっと持ってみて」


も:「たしかに、言われてみたら」
きょ:「すごい微妙な顔してる(笑)」

も:「こうして並べてみて思うのは、製品それぞれにこだわりがあるだろうに、パッケージのデザインを取り払ってしまうと、ほとんど伝わってこないってことだよね。」
きょ:「わかる。まあ結局似てるんだろうな、くらいは予想してたけど、ここまで同じだと少しもったいない気もしてきた


調査の様子


その日の夜


きょんから「ちょっと話せない?」と連絡が届いた。

きょ:「……気づいたことがあるんだけど」
も:「お?なになに?」
きょ:「私、帰ってから食べてみたんだよ。たしかに味に差はあるんだけど、正直、うすしお味同士ならびっくりするくらい違いはない気がしてて」
も:「うんうん」
きょ:「でも、元々のパッケージ見ながら食べると、なんとなく先入観で味に違いがある気がしたの

皆さんもぜひ片方手で隠してお試しを


きょ:「パッケージって、ポテチをより美味しくみせるためのスパイスなんじゃないかなと思いまして」
も:「あー!おしゃれなお店が器にこだわる的な?(笑)」
きょ:「そうそう(笑)」
も:「なるほど、たしかに言われてみれば!」

も:「それにしても、マッチさせるためだけじゃなく、マッチした後も仕事するなんて……できるヤツだな」
きょ:「かっこいいよね~」

おや?


も:「あれ……?ポテチ、まさか、二股?」
きょ:「ごめん、黙ってたけどずっと前から――」


まとめ

例えばの話、ポテチのパッケージを全部取り払ってみたら、本当にソレを欲しいと思うだろうか?

ふと思いついた、この疑問。
検証結果は、「欲しいけど、選べない」だった。

だって、想像してた以上に見た目ぜんぶ同じなんだもん……。
売り場で一つ一つ味見なんてできないし……。

ポテチそのものをあらためて眺めてみると、「これはなんとか味だ」とすぐには分からない。
さらに、いくつものポテチが同じ色で並んでいると、もう大混乱。

うすしお以外の味も並べてみた

というか、もはや誰でもよくなってしまうかも。
めくってもめくっても同じなら、最初に目に入った君でいっか……。

そんなの悲しい。
せっかく長年の企業努力を経て作られているのに、「どれでもいっか」で選ばれてしまうなんて。

だからこそ、まずは見た目を気遣ってうまく多くの人とマッチングさせる試みが必要だ。

「パッケージは、ポテチをより美味しくみせるためのスパイス」
「外側をきっかけに、内側の良さに気づいてほしい」

ポテチに思いを馳せるとともに、人間も同じだな、内側を知ってもらうために外側を磨く努力は必要だよな、と学んだ1日でした。

というわけで、我々もフォルムチェ~ンジ!☆


いや、キラッッッキラやな!!!!!!!!!!


企画・構成:ももしぃ(最後の写真左の人)/きょん(最後の写真右の人)
デザイナー:きょん
ライター:ももしぃ


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