お金がなくても幸せな世界
お金がなくても子供の頃は毎日遊んでるだけで幸せで、満ち足りた気分になった日の夜は泥のように寝れた。
私は団地育ちで、家のベランダの目の前には公園があった。
部屋は古くて狭く、鬱っぽい母がいて暗い雰囲気の中、私は外に行きなさいといつも言われるうちに、公園が私の居場所だと思うようになっていた。
朝から日が暮れるまで、雨の日も雪の日も、私は公園にいたから、どこに何の木があって、どこの生垣が壊れてて外に出やすいとか、その小さな公園全てを把握していることに得意気になっていた。
誰に教