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書籍『無料塾に今、できること』つくっちゃいました

私が無料塾を立ち上げたのが、2014年3月。まもなく6年が経とうとしています。
当時は近隣に無料塾は全然なく、立ち上げ直前には八王子にある無料塾「八王子つばめ塾」に押しかけ、「電話番号どうしてるんですか」「保護者への対応はどうしてますか」「運営する中で起こりうるトラブルは何ですか」など細かいことを根掘り葉掘り聞きに行ったのでした。懐かしい。
今では、同じ区内に10団体以上の学習支援団体ができています。子ども食堂と同じように、じわじわと民間有志の輪が広がってきているのを感じます。

無料塾というのは、経済的な理由で塾に通いたいけれど通えないといった子どもたちや、経済格差が教育・学力格差に繋がってしまっている現状をどうにかしたいと活動している、学習支援団体のことです。
子どもたちを対象にしている団体が多いですが、さまざまな事情で学び直しが必要な社会人を対象にした無料塾もあります。そうしたところでは、高卒認定試験や資格取得のための試験への挑戦をサポートしています。

団体によって、どういう方針で運営していくか、生徒たちにどんなサポート環境を用意するか、また雰囲気もさまざまですが、私は今不利な状況にある子どもたちが「ここなら頑張れる」というところを選べるように、もっと無料塾が増えたらいいなと思っています。

そんなわけで、無料塾の現状と、子どもたちを取り巻く今の社会について、全国あちこちの無料塾や専門家たちにご協力を頂きながら1冊の本にまとめてみました!
本の制作費は、同じ思いで「ぜひつくってほしい!」とおっしゃっていただいた方にご寄付を頂いております。

紙の本はたくさん印刷できないので、各地の無料塾が「無料塾を広めるため」のセミナーやイベントを行う際に販売していただき、その売上をその団体の運営資金にあててもらうことにしました。チャリティーグッズという形です。
Kindle版のほうが、常時みなさんにお求めいただけるものになります。こちらの売上は、紙の本を増刷するための資金に充てます。つまり、どちらで買って頂いても、最終的には無料塾に通う生徒たちのための資金として、大切に使わせて頂くことになります。

本書では、『階級社会――現代日本の格差を問う』(講談社)などで知られる社会学者の橋本健二先生や、名門校受験などを中心に多数の著書をお持ちの教育ジャーナリスト・おおたとしまささんにもインタビューさせて頂いています。
また、沖縄にも格差が生まれる背景と、県と民間が協力して行う教育支援の実態を探りに足を運びました。ここで聞いた話は、沖縄だけに留まらず、日本全体の縮図のようなものになっているなと感じました。
また、第5章では地域福祉を専門とする東洋大学の加山弾教授にもコメントを頂いております。

本業のほうの合間を縫って書き上げたので、半年ほどかかってしまいましたが、みなさんに無料塾のことをよくわかっていただける、充実した1冊になっているかと思います。
ご興味のある方はぜひお読みいただければ幸いです。
Amazonレビューなど書いて頂けるとうれしいな!

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