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酩酊列車・しゅーかつ号 序章

 今、乗らねばならない列車がある。しかし、レールはない。
 運転手は私。何としてでも列車を行き先へ運ばなければ。例え列車がいたずらに、生き物のようにうごめきだしても…。

 数ヶ月前、noteで若干触れたことがあるが、私は大学3年生、就活生だ。
 ゆくゆくは社会人になるなんて微塵も思っていなかった大学1年時、いきなりキャリア教育なるものを突きつけられたその時から、「しゅーかつ」は恐怖でしかなかった。社会出たくない。ニートになりたい。玉の輿がいい。
 しかし、いざ「しゅーかつ」が始まってみれば、結局やらざるを得ない。SNS(特にX)では、就活なんて茶番、お遊び、社会システムが終わってる、という言葉が飛び交う。それでも、なんだかんだ言ったところで、現状「しゅーかつ」のシステムに乗る以外の方法は(少なくとも私のような行動力も思い切りもない学生にとっては)ない。
 やるしかないのだ。

 そんなわけで、大学3年生が始まって3ヶ月半が過ぎた。
 どうだい、「しゅーかつ号」は順調に走ってるかい?


 順調なわけがない!!!!!


 ESは落ちまくる。
 SPI非言語は壊滅的に解けない。
 グルディスでは喋れない。
 これが私か?幼い頃夢見た、かっこいいお姉さんな将来の私は、こんな情けない姿だったのか?

 しかし、悲観することばかりでもない。
 今、私はここ数年でいちばん、夢を追いかけている実感がある。あの頃の、アイドルになりたいとか、そういうキラキラした夢を、今もう一度追っている、確かな充実感がある。
 私の志望業界は決まっている。ありえないくらい狭き門だ。その業界のために、何年も就職浪人をする人が、ごまんといる。そして、恐らく地方の学生は圧倒的不利。

 そんな状況でこそ、燃えてこない?
 幼いころ求めたスリルを、もう一度味わってみたくない!?


 私の握るハンドルは、あまりにボロボロ、ガタガタだ。酩酊列車しゅーかつ号は、あっちへフラフラ、こっちへフラフラ、今日も見ていられない姿で走る。
 けれど、いつかはたどり着く。エーゲ海の小島に、ゴビ砂漠に佇む遺跡に、あるいは夢見たハルディン・ホテルに。
 恐らくしゅーかつが終わるのは、来年の今頃。それまで、ぼちぼち就活体験記を書き連ねていこう、と思う。どうぞ、よろしくお願いします。


 
 1年後の私へ、あるいは読んでくださっている方へ。
 このnoteは、就活成功体験談ですか、それとも失敗体験談ですか?

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