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38歳で会社を辞め、旅に出た。それにはきっかけがあった。

こんにちは。

 今日は、僕の話を少ししようとと思う。この話で出てくる思いは、友達も含め誰にも話したことはない。自分で決め、自分で押し切り行動した話。

 現在43歳。全然年相応の自覚はない。二十歳の頃と全然変わらない。体力だけは、年並みだけども。

 僕は、転職を何度かしている。ブラック企業は仕方ないとして、嫌で辞めたことはない。自分のやりたいことを目指して、転職を繰り返した。一番長く勤めたのは、自動車のホイールを作っている会社。車が好きだと言う理由で入社した。そして10年勤めた。体力を使う仕事であったが、職人気質な僕にはとてもあっている仕事でやりがいは感じていた。しかし、配属が変わった途端、仕事がなく、出社するだけの毎日となった。別に窓際とか左遷とかではなく、単に人が溢れているから、やる事がないのだ。

 そんな毎日をどのくらい過ごしただろう。そんなある日、とてつも大きな出来事が起きた。いや、事件だった。

 突然の電話。友達が交通事故で亡くなった。

 家庭ももっていたし、近くに住んでいた訳ではないからか、今だに実感がない。でも、もいない事が現実なのだ。奥さんもいるし、子供もいる。これからたくさんの事があっただろうに。

 僕にとってこの出来事が人生を大きく変えた。明日死ぬかもしれないなんて、常日頃から思ってるわけないけど、明日がこない現実もあることを痛感した。後悔だけはしたくない。どこで終わっても自分の人生飾りたい。そう思うようになった。後でいいやとか、また今度なんて言っていたら、こないかもしれない。自分の中でやりたいことや、挑戦したいことをいろいろ考えた。

 僕はデザインの仕事をずっとしたく、学生時代から学んできた。一時はそちらの道に進んだが、別の職に。でも、やっぱり好きなことだし、職にしたい夢は諦めきれず、38歳で10年勤めた会社を退職した。後悔しない人生、挑戦する人生にする為に。

 退職後、もうひとつやりたい事があった。それは…

日本一周の旅。

大好きな日本。でも知っている事ってどれだけだろう。行った事ない土地はもちろん、人々の生活や文化を実際に目で見て触れたいと思っていた。老後ではなく、今知ることに意味がある。それを知った時の自分は、他の人と違う経験と感覚を養えると。友達のこの話をした時は、誰もが呆れていたことを今でも思い出す笑。

 10年勤めただけあって退職金がそこそこ出た。迷いもなく全て旅費に当てた。それと、日本一周はできるだけゆっくり見て回りたかったので、車で行くことにした。最低でも一日一県少しゆっくり目の旅。最初の場所は京都にした。京都は別扱いとし、新幹線で行った。そして、京都の街を1週間かけて歩いて見ることにした。夏の京都。ゆっくりと流れる日本の歴史をじっくり感じる事ができた。その後3ヶ月ぐらいかけて日本を一周した。厳密には北海道は行っていない。楽しみは最後にとっておく的な意味もあったが、自分が思っている以上に北海道は広い事がわかったからだ。

 旅に出たとはいえ、それは、将来への過程でしかないので、いつまでも回っているわけにはいかない。後半は予定を組んで、3ヶ月ほどで、一周を完了した。僕が足を運びたいと思う土地は、東北である。やはり、同じ本州でも明らかに文化が違う。その中で出会った三味線。今でも大好きで、よく曲を聞いている。心の中奥底に鳴り響く音が鋭く届く。切なく激しい曲がすごく惹かれた。

 旅も終わり、就職活動。38歳からってなかなかなものでしょう。職業安定所に通い、求人誌も探した。出身は静岡県で、地元から出たことはない。日本をまわって、地元意外に住んでみたいと強く思った。少し残った退職金を交通費にして、他県に面接に出かけた。

 もちろん、夢を追いかけて、退職したんだから、デザイン関係の仕事に就きたく、いくつか受けた中で、ご縁を頂いたのが、現在の会社。茨城県にある印刷会社だ。魅力度ランキング最下位である。そんなことは気にもしていなかったが、関東圏だし、東京も近いなぐらいしか思っていなかったし、何より、採用してくれた事が嬉しく、頑張ろうと思った。

 歳をとるほど、就職なんてしにくくなるのは事実。身に余る経験と実績があるなら別だけど。一からスタートし、自分の夢を追いかけている今現在。印刷に始まり、今は写真撮影から、動画の撮影もさせてもらっている。体力も落ちる一方だし、若い人の方が新しい知識をたくさん持っているだろう。だから自分にできることを精一杯する。

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将来は夢見る毎日だからこそ、頑張り挑戦し続けるけど、今日が最後になるかもしれない事実も心に刻んで、後悔のない選択と挑戦をしている。




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