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ダイエットのはじめの一歩は体重測定から

こんにちは。管理栄養士で医学博士、ついでに保育士の広瀬です。
今日は、ダイエットとは切っても切り離せない「体重測定」についてのお話をしたいと思います。

ここで言うダイエットは、肥満(BMI25以上)やそれに関連する疾患があり、体重を減らすことで健康度が上がる方へのお話です。
実際には太っていないのにやせたい方向けではありません。

肥満症診療ガイドライン2022によると、体重測定の重要性は疑いようがなく、測定をグラフにより可視化することで生活リズムの修正と安定が可能になるそうです。
確かに、私がサポートした方の中でも、10kgを超えるような減量を成功されている方は、毎日の体重・食事記録をつけていらっしゃる方が多いです。

上記ガイドラインでは1日4回の体重測定をベストとしていますが、さすがにそこまでたくさん測定できる方は、ほとんどいらっしゃらないでしょう。
まずは、自分が今体重測定としてやっていることよりも、ほんの少しだけ意識・行動段階を上げることから、ゆっくり始めましょう

私は、相手の方の体重測定に対する想いを聞いた上で、実現可能な目標設定をするようにしています。

体重測定の目標設定イメージ

やりやすいところから始め、慣れてきたらに次のステップに進むイメージで目標を設定します。

・体重計を用意し、測定しやすい場所に置く
・とにかく一度測定してみる
・休日(平日)は測定する
・何時でもいいから毎日1回測定する
・毎日決まった時間に測定する
・スマホなどに記録をつける

目標設定は、ご本人が「その行動をしている自分が想像できるくらい」まで、具体的・簡単にした方がいいです。
たとえば、体重計の置き場所ひとつとっても、洗面所という方もいれば、ベッドサイドという方もいます

「やった方がいいんだろうけど、多分難しいだろうな〜」という目標を立てて、「やっぱりできなかった。自分は意志が弱いんだ」なんて、無駄に挫折感を味わうなんてことは、どうかやめてほしいです
『スモールステップ』と言って、小さな階段を少しずつ少しずつ登っていくことが大切です。千里の道も一歩から。
小さな「できた!」は、大きな自信になり、ダイエットを楽しくしてくれます

ちなみに減量目標も、基本的には1カ月でマイナス1kgで十分です。
1カ月1kgでも、3カ月だと3kgです。3kgやせたら結構嬉しいですよね?
少しずつやせる=少しずつ行動・習慣を変えることになるので、リバウンドもしにくくなりますよ。
ダイエット=1カ月でマイナス3kg!のようなイメージで、「たったそれだけでいいんですか?」と仰る方はわりといますが、私はこれはリバウンド誘発思考だと思っています。その場しのぎの食事制限は、一生続けられないからです。
長い年月をかけて増やした体重は、同じく長い年月をかけて減らしてあげましょうね。

毎日決まった時間に測定できると増減がわかりやすい

最初の頃は、何時でもいいからとにかく毎日体重計に乗るだけですばらしいです。
その後、測定が習慣化されてきたら、「なるべく同じ時間に体重計に乗ること」を次の目標としていきましょう。

単純に、測定条件が毎日大体同じだと、体重変化がわかりやすいからです。
また、なるべくなら、朝起きてすぐの方が良いと思います。
朝に体重測定することは、「空腹時間が長くなるので前の食事の影響を受けにくいから」と、「その日の行動を意識できるから」という2つのメリットがあるからです。

ただ、人によっては「夕食後・入浴前」という方も多くいらっしゃいます。
私としては毎日測定するならば、別にそれでも構わないです。
(そういえば私自身も、まさに夕食後・入浴前に測定しています)。

何時に測定するにしても共通してやって欲しいのは、測定した値が「最近の自分の中では重いか軽いか、一瞬でも考える」ことです。
それには、自分の中で「基準」となる体重を持っておくと便利です。

例えば、たいてい67.5kg前後、ちょっと食べた量が少ない日は66.8kg、ちょっと食べすぎた日は68.2kg、という風に体重は変動していると思います。
この場合、「67.0kg」というのをまずは自分の中で基準値として、これを下回る(つまり66kg台)回数を増やすように意識しましょう。

体重を記録できると食生活に活かせる

昨日の体重、正確に覚えていますか?覚えていたらとってもすごいです!(私はもちろん覚えていません!笑)
だからこそ、減量効果をより高めるためには、測定回数を増やすのと並行して、体重記録をつけてみましょう。

記録の付け方も人それぞれなので、自分に合った方法を見つけてみてくださいね。

手書き派

・体重計の隣の壁などに、紙を貼りペンをぶら下げておく
・冷蔵庫など、目につきやすい場所に紙を貼り、ペンも用意
・手帳など手に取りやすいところに書く
数字を書くか、グラフにプロットするか、このあたりは自分のやりやすさで構いません。

デジタル派

・スマホのメモに入力
・スマホのダイエットアプリを使う
・エクセルに入力
・測定値をスマホと連動できる体重計を使う
最後のものについては、「自分で測定値を振り返る」という点を忘れなければ便利ですが、つけっぱなしになってしまってはあまり意味がありません。

体重を記録したら、「前の日よりも増えていないかな」と確認してみてください。
「減ったかな」ではなく、「前の日よりも増えていないかな」です
昨日68.0kgだった体重が、
今日も同じく68.0kgだったら、OK。
67.9kgだったら、素晴らしい!!!
68.1kgだったら、今日はご飯を3口だけ減らしてみましょうか^^

毎日50g減ったら、1カ月で約1.5kgです。わぁすごい!!
50gは卵1個分の重さで、体重計にほぼ反映されないほどの重さです。
ダイエットは、その程度の負荷がいいです。

ちなみに、毎日スムーズに50gずつ減るなんて、ありえないのでご安心を。
そんなに順調に体重が減っていたら、ダイエットに悩む人なんていなくなります^^
毎日横ばい〜微妙に減っている、たまに戻るけど、戻り幅が前より少ないかも!というイメージで、ゆっくりゆっくりやっていきましょう。

ちなみに体重を記録するもう一つのメリットは、やせた時にグラフにするとめちゃくちゃ気持ちがいいということです!(笑)
キレイに少しずつ体重が下がっているグラフは、何度見ても惚れ惚れしてしまいます^^

「体重を知りたくない」という思いについて

自分の体重を見たくない、怖いと思う方へ。
大丈夫です、そう思うのはあなただけではありません。たくさんの方がそうおっしゃいます。

ダイエットは、心も体もハッピーになるためにやって欲しいです。
ですから、無理をする必要はありませんよ。
体重はあくまで数字なので、大切なのは食事と運動ですから^^

私のこれまでの経験上では、何度か栄養相談をする流れで、自然と測定するようになる方が多いです。
もしかしたら、管理栄養士などと食事の話をしてみたり、SNSでダイエットグループに参加したりと、ちょっと周りに目を向けてみてもいいかもしれませんね。

あなたのダイエット、応援しています。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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