見出し画像

【ももたろレビュー】映画#2『ブータン 山の教室』

おはようございます。ももたろです。

ももたろの徒然日記シリーズ第2回の本日は、映画『ブータン 山の教室』です。

※内容に関するネタバレは避けます。

『ブータン 山の教室』
(2021年日本公開 ブータンで制作されたドラマ映画)

・監督、脚本、製作:パオ・チョニン・ドルジ
・出演者
:シェラップ・ドルジ(ブータンで活躍する歌手の男性。俳優デビュー作
:ケルドン・ハモ・グルン(ブータンで活躍する歌手の女性。俳優デビュー作
:ペム・ザム(劇中に登場するルナナ村に実際に暮らす少女)


https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fbhutanclassroom.com%2F&psig=AOvVaw0OQq9rmrSHCfvY_eLp7G_e&ust=1726150163189000&source=images&cd=vfe&opi=89978449&ved=0CBQQjRxqFwoTCPi3-cqIu4gDFQAAAAAdAAAAABAE

1)あらすじ


ブータンの首都、ティンプーに暮らす若い教員ウゲン(シェラップ・ドルジ)は、不自由な祖国を離れオーストラリアに渡って歌手になることを夢見ていた。

https://moviegoershop.com/wp-content/uploads/2024/07/cast01.jpg
主人公ウゲン

しかし勤務態度が悪い彼は、ペナルティとしてブータン北部の最も僻地にある『ルナナ村』の学校に赴任するよう命じられる。

冬になれば学校は休校となり、そこまで辛抱すれば5年間の義務年限も終わる。ウゲンは渋々ながら承諾し、1週間以上かけて標高4800メートルにあるルナナ村に向かうこととなった。

そこでウゲンを待っていたのは、電気もガスも水道もない現代的な生活とはかけ離れたルナナ村の生活環境。

https://bhutanclassroom.com/img/main32.jpg
大変な僻地にある『ルナナ村』

当初ウゲンはこの不便な暮らしに不安を感じ、一刻も早く村を離れたいと思っていた。
ところが純粋で勉強熱心な子ども達や、新米教師である彼を大切にあつかう村人たちと過ごすうちにウゲンの心境に変化が訪れる。

https://www.sustainablebrands.jp/sp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2022/01/18/Bhutan.jpg
子供たちは皆生き生きとしている

都会的な生活や海外での成功を追い求めていた若者ウゲンが、ブータンの伝統文化や人々との絆の中で新たな幸せを見出していく過程が、美しいヒマラヤの風景とともに生き生きと描かれる。

2)ももたろレビュー


Amazon Prime Videoで偶然発見し、あまり期待せずに鑑賞
結果、良い意味で予想を裏切る素晴らしい映画でした。

〜映画鑑賞の前に知っておくとよい予備知識〜

国連が2013年に公表した世界幸福度ランキングにおいて、ブータンは発展途上国ながら北欧諸国に続いて世界第8位となりました。
このことをきっかけに、ブータンは"世界一幸せな国"として広く知られるようになります。

しかし2019年度版のランキングでは156か国中95位に急転落。
これはインターネット等による情報の流入により、自国の現状が他国と比較できるようになったことが要因と言われています。

以降ブータンでは雇用状況や生活環境が未発達の祖国を離れ、オーストラリアなどの海外へ移住する若者が増加し社会問題となっています。

映画の主人公ウゲンもブータンの首都で教職についているものの、勤務態度はだらしなく、無気力な現代の若者そのもの。
ルナナ村への道中も(電波が通るところまで)スマートフォンや音楽プレーヤーをいじってばかりで、視聴者をヤキモキさせます。

そんな彼がルナナ村で教師を初めた途端、彼自身もルナナ村での生活も一気に魅力的に
いたるところで生活の不便さを感じながらもついには任期付きの生活を名残惜しく感じるようになります。まずそこが見どころ。

その他感動したのが以下の点。

①登場人物はみな俳優初挑戦や現地住民の人ばかりであるため、演技が自然で実際の生活を垣間見ているように感じられる。

②生徒たちの笑顔が眩しい。
特にペム・ザムという実際に現地で暮らす少女は、人懐っこさが溢れて純真そのもの。クラス委員としてウゲンをサポートしてくれます。

https://bhutanclassroom.com/img/intro3.jpg
ペム・ザム。笑顔が素敵。劇中の子供たちは皆可愛らしく、ウゲンの教師生活に希望を感じます。ちなみにももたろはロリコンではありません(早口)

③またヒマラヤの美しく、壮大な景色もまた見どころ。

https://www.kaze-travel.co.jp/wp-content/uploads/2021/03/50877107e489f8d0c1d69b6d1a56f807-1024x684.jpg
ウゲンとヤク飼いの女性『セデュ(ケルドン・ハモ・グルン)』の交流。
背景の景色が壮大過ぎる。

映画は落ち込んだり悲惨さを感じる展開は一切なく、ブータンの伝統的な生活や心温まるストーリーが魅力的に描かれます。

最後にウゲンはどのような選択をし、何を想うのか?
それは実際に映画を観る中で確かめてみて下さい。

現代社会に疲れたあなたの心に響く何かが、この映画の中できっと見つかるでしょう。


今日も良い1日を。


次回の記事はこちら↓

前回はこちら↓


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集