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にんにくと七味の香るパスタ

数か月前に読んだ中谷美紀さんのある本にあった、「友人がたった数分で作ってしまったにんにくとトマトのパスタ」
ずっと頭から離れず、今日の夕飯に作ってみた。

にんにくの香りと鷹の爪がオリーブオイルと共に熱せられ、そこにざく切りのトマトとアルデンテに茹でられたパスタがいい感じに絡められ、それはそれはおいしいパスタになるはずだった。

…。

家にトマトがない。何なら鷹の爪もない。祖母から届く予定の小包に入っていることを期待し、あえて買わなかったトマトはなく、その時点で作りたかったパスタと違うではないかと脳裏によぎった。でも私はあきらめなかった。

調理に取り掛かかる。刻んだにんにくと七味(鷹の爪の代わり。どうせ一緒だろうと思って。半分期待。半分投げやり。)をオリーブオイルで熱す。

…。

しまった。七味を入れすぎた。まぁおいしいさ!大丈夫!
電子レンジで茹でたパスタはイイ感じ!投入!最後にスライスチーズを予熱でパスタと絡めたら完成!

…。
この時点で本来作りたいものとは違っていた。うん。わかってるよ。

極めつけは味付けだ。本に書いてあった味付けは塩コショウといたってシンプル。にんにくと鷹の爪とトマトが、きっといい感じになっていたのだろう。だが私のパスタは違う。味見すると何とも薄い。醤油を足した。もう味見はしなかった。本来作りたかったものとは違うとわかっていたから。皿に盛りつけた。茶色い。こんなはずじゃなかった。食べた。

…。

おいしくなかった。なんともぼんやりとした味だ。なぜ?醤油入れたんだけど。味はするはずなのに。七味を入れすぎて辛いし、舌もピリピリする。要研究ですな。てか、材料もまずちゃんと揃えないとだね。

仕事は周りの目を気にして神経質にやってるのに、家にいる自分はえらい楽観的で自由だな。そんな自分は嫌いじゃないけど、パスタはもっとおいしいものを食べたかった。

おわり。


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