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ねんねルーティンのはじめかた

ねんねルーティンやっていますか?
赤ちゃんだけでなく、大人にとっても寝つきを良くし、睡眠の質を上げる寝る前の儀式のことです。
まだやっていないという方は、この記事を読んで一緒にはじめてみましょう!

■ 睡眠の土台「ねんねルーティン」のおさらい

ねんねルーティンについて「ぐっすりねんねの基本『睡眠の土台』」にてご紹介しています。
ここでは簡単におさらいしておきましょう。
なお、大人の就寝前のルーティンについてはこちらの記事をご覧ください。

睡眠の土台には3つの要素があります。
具体的には、睡眠環境」「幸福度」「ねんねルーティン」があります。
この3つすべてを整えることがぐっすりねんねへの近道になります。

▼睡眠の土台のおさらい
 1.睡眠環境を整える
   光:寝室は真っ暗にする
   音:赤ちゃんが寝ている間はホワイトノイズをつけっぱなしにする
   温度・湿度:温度は20~22℃、湿度は40~60%に保つ
   服装:肌着+パジャマ+スリーパー
   安全性:ベビーベッドを使用する
       ベビーベッドの中には枕や掛け布団などは置かない
 2.幸福度を高める
 3.ねんねルーティンを行う

ねんねルーティンは就寝前に行う一連の儀式のことです。
時計が読めない赤ちゃんにとって、ねんねルーティンは寝る時間を知らせる時計代わりになるので、毎晩、同じように続けることが大切です。

■ ねんねルーティンの効果

アメリカのSaint Joseph’s Universityの心理学教授のミンデル博士の研究をご紹介します。
ミンデル博士は乳幼児の睡眠の研究ですごく有名な方です。

7~36ヵ月の乳幼児を対象に行ったねんねルーティンに関する実験研究です。
この研究は3週間にわたり行われ、1週目はいつもどおりに寝かしつけを行いました。
2週目と3週目はコントロール群と介入群に分けたうえで、コントロール群はいつもどおりの寝かしつけ、介入群は指示されたねんねルーティンを行いました。

その結果、ねんねルーティンを行った介入群は寝つくまでの時間が短くなり、夜間覚醒も減少し、夜間の連続して長く眠れるようになったそうです。
子どもの寝起きの機嫌も良くなると同時に、母親の感情もポジティブなものに変化したとのことです。

たったの2週間で研究の数値上では効果が表れました。
ねんねルーティンはメリットしかない!

■ 一緒にねんねルーティンを決めましょう

ねんねルーティンは寝る前の儀式なので、一度決めたら寝かしつけをする家族全員に共有し、誰が行っても同じ順番で同じようにできるようにしましょう
月齢が低い赤ちゃんは無理に行う必要はありませんが、簡単なものやると良いと思います。

1.ねんねルーティン開始の合図を決めましょう

ねんねルーティンのスタートはみんなが分かる行動にしましょう。
「お風呂」がよくある開始の合図ですが、「雨戸を閉める」や「夕食後」でもOKです。
だいたい寝る前の30~45分前から開始するのが目安です。

2.ねんねルーティンの終わりは大好き&ハグにしましょう

ねんねルーティンの最後はぎゅっとハグをして大好きと伝えてベッドに寝かせ、電気を消して部屋をでましょう。
ハグは幸福度アップにも役立ちます。
時間ではなく質を重視して、ぎゅっと抱きしめてあげましょう。

抱っこや授乳寝落ちのクセをつけないためにおすすめしていますが、月齢が低い赤ちゃんの場合は気にしなくてOKです。

3.ねんねルーティンでやることを選びましょう

最初と最後が決まったので、あとは間を埋めるだけです。
ねんねルーティンでよく行うことをあげておきますので、選んでみてください。
ただし、欲張りすぎないで毎晩続くものにしましょう

▼ねんねルーティンでやること一覧(例)
 ・お風呂
 ・保湿
 ・ベビーマッサージ
 ・パジャマを着る
 ・授乳またはミルク
 ・歯みがき
 ・絵本を1冊読む(冊数を決め境界線を作りましょう)
 ・歌を1曲歌う(曲数を決め境界線を作りましょう)
 ・スリーパーを着る
 ・ホワイトノイズをつける

就寝前のテレビやスクリーン、プロジェクターの使用については、「寝かしつけが楽になる!?プロジェクターやタブレットでの寝かしつけ」をご覧ください。

4.完成したら今日からやってみましょう

何をするか決めたら、最初からつなげてみましょう。
その際、部屋を移動するタイミングや照明を暗くするタイミングについても決めておくと、誰がやっても同じようにできます。

とにかく一貫性が大事なので、完成したら毎晩やってみましょう
赤ちゃんが新しい習慣に慣れるには時間がかかります。
急な変化を期待せず、時間をかけて楽しいねんねタイムにしていきましょう。

今日のぐっすりねんねポイント
 ねんねルーティンは就寝前の儀式です。毎晩、同じように続けられるものにして家族で共有しましょう。


参考文献
 『ママと赤ちゃんのぐっすり本』 愛波 文 著
 Mindell JA, Telofski LS, Wiegand B, Kurtz ES. A nightly bedtime routine: impact on sleep in young children and maternal mood. Sleep. 2009 May;32(5):599-606. doi: 10.1093/sleep/32.5.599. PMID: 19480226; PMCID: PMC2675894.


  • 赤ちゃん及び保育者(ママ、パパ)に関して不安や心配がある場合は、医師等の専門家に相談しましょう。

  • 本記事の内容については注意を払って記載していますが、アドバイスを実行する際は読者の方の判断で行ってください。

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