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サブカル女は趣味を褒められると弱い〜銀座コリドー街 10歳年上編【3】〜

さとると初めてのデートでは、新宿の茶茶 白雨に行った。
店名は少し薄暗くて、広々としていて、オシャレで大人な雰囲気だった。
創作和食で、料理もとても美味しかった。
ゆとりがあるカウンターで美味しいだし巻き卵、京都のおばんざいを食べた。
お店のチョイスが最高で、気持ちが高まった。

さとるの1回目の印象はセンスは悪くないけど地味なサラリーマン。
2回目の今回は、オシャレでやんちゃな印象に変わった。
休日は古着屋、車いじり、ドライブが好きなこと、
趣味が高じて自身の車とファッションが雑誌に取り上げられたことがあると話してくれた。
雑誌の写真を見せてもらったけど、スーツ姿と全く印象が違った。
オレンジのMINIと、アウトドアと古着がミックスされた服装がオシャレだった。

さとるに対しての感情が尊敬と憧れに変わっていった。

美味しいご飯を食べた後は、カラオケに行った。

私はそこでAimerのカタオモイを歌った。
さとるがその曲をとても気に入ってくれて、私は良い気分になってしまった。
まだ今のようにAimerはメジャーじゃなくて、知る人ぞ知るレベルだったから、私は得意になった。
私は良い曲や歌手を世間よりも先取りして周りに広めることが好きだったのだ。
(以前知り合いに酔った勢いでサブカルクソ女と悪口を言われたことがある)

さとるも自分がされて嬉しいことを私にしてくれたのかな。

ここで止めておけば良いものを、他にも自分が気に入ってる歌手や曲をどんどんおすすめしてしまった。
さとるが気にいるかどうかは分からないのに。
これは後で少し後悔した。


続く

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