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異職種出身者が実践する、デザインチームの生存戦略:前編

こんにちは!
株式会社iCAREのコミュニケーションデザイナー、ももです。

9月21日にSEVENDEXさんオフィスで行われた、

SHE × SEVENDEX 主催のデザイナーLT会【DESIGN JAM】
LTテーマ「デザイン組織のパフォーマンス向上の極意」

に、登壇枠として参加させていただきました!
このnoteでは、登壇時にお話しきれなかったことも含め、前後編の構成で内容をご紹介していけたらと思います。

前置き

過去のnoteにもある通り、私の経歴はだいぶ独特です。

実務経験7ヶ月というパワーワード

アパレルデザイナーとして2年弱、営業職として4年弱。
いわゆる、デザイナーとして活躍してきた方と比較するとかなり異色の経歴だし、間違いなく会場で一番の新参者だったと思います。
そんな私が登壇でお話したのは、

「異職種出身者が実践する、デザインチームの生存戦略」

について。

前職でキャリアアドバイザーとして数百名のクリエイターにお会いし、そのキャリアの変遷とこれからを支援してきた経験。そして、社内のデザイン組織を外から見て、その中に入ったことによって見えたもの。それらを踏まえ、iCAREのコミュニケーションデザインチームが実践してきた、デザイナーの対外的な価値の向上の戦略についてです。

このnoteでは前編として、その戦略が必要だと考えるに至る前提をお話したいと思います。

パフォーマンス向上をする必要性

本題に入る前に、今回のLTテーマ「デザイン組織のパフォーマンス向上の極意」について、一度立ち戻ってみましょう。
どうしてそもそも、わたしたちはパフォーマンス向上をする必要があるんでしょうか?

私は、それは
「顧客に価値を感じてもらい選ばれ続ける存在であるため」
だと考えています。
ここでの顧客は外部の依頼者という意味だけでなく、インハウスで言えば社内全体を顧客ととらえます。

クリエイティブの仕事にはつねに、依頼者の表現したい意図を最適な方法で消費者に届ける手段を創造することにあります。ゆえに、私達のしごとは決して自己で完結せず、その取組においては、依頼者(=顧客)に
「どうしてこの手段が、このクリエイティブが最適解なのか?」
ひいては
「なぜ私達が、このしごとをすることに価値があるのか?」
を示すことを避けては通れません。

では今、実際に多くの顧客は、デザイン組織に対し価値を感じているのでしょうか?

顧客はデザイン組織に価値を感じているか

結論から言うと、残念ながら、それは私達からの期待・想定より下回っていると言わざるを言えません。例えば、クリエイターの大量レイオフ、AIをもとにしたパッケージデザインの商品流通。

コスト面で言えば、案件が発生する度に外注したほうが抑えられる。これらの事例に限らず、経営面の課題から社内にクリエイティブ組織を抱え続けることが難しくなる企業は増えています。実際に、前職でも社内雇用していたクリエイティブチームを解散し業務委託化することから転職相談に来られた方もいらっしゃいました。

また、AIによる変革でデザインをAIに任せやすい土壌が育ちつつあります。そうでなくともクラウドソーシングの台頭で、安価に発注できる個人デザイナーに依頼しやすい環境になりました。
これらはどちらも、多くの顧客にとって特定の「デザイン組織」ひいては「デザイナー」に対し、価値を感じてもらう難易度が、年々上がっていることを示しているのではないでしょうか。

ではそういった現実がある中で、私達はどのようにして生き残っていけばよいか、一緒に考えていきましょう。

どうやって生き残るのか

ひとつは、技術力の向上
スキルを磨き続けることは、技術革新が目覚ましい今日どんなクリエイターにも必要なこと。案件を獲得し続ける名クリエイターは、いつの時代も存在しますよね。(もちろんそうなった背景は技術力だけではないでしょうけど)

ただ、経験として
「この人には絶対に敵わないな…」
と思った同業種の方っていませんか?

クリエイターは今までたくさんのデザインに触れる中で培ってきた、優れたクリエイティブへの審美眼があります。それを持ってして、日々案件をこなし、自主的な技術向上やインプットを行い。それでも、本当にすごいと思える刺激をもらえる人にきっと出会って、だからこそ今までクリエイティブを続けている。

生存戦略ってひとつではないから、それもまた間違いなく正解です。
ただ、その頂点を目指す道のりは険しい。
誰にでもできることではなく、再現性は高くない。

また、とてもシビアなお話ですが、年齢を経るごとに転職市場では求職者を見る目が厳しくなっていきます。
年齢も年俸もクオリティも高いクリエイターよりも、その時代にネイティブで、感覚的に今求められているものがアウトプットでき、年俸もほどほどの若手層が重用されることは、採用・転職市場に触れていれば感じざるをえません。

では、こういった中で、どうすればわたしたちは今後もクリエイターとして長く生き残り続けることができるのでしょうか。
そのために今回ご紹介したい戦略とは、

その価値を顧客・相手の価値観にアジャストさせていくプロモーションをとり、その存在価値を顧客に認知させていくこと。

次回後編では、iCARE社内で私達コミュニケーションデザインチームが行った具体例をお話します。おたのしみに!

追伸:よろしければリニューアルした弊社HPにも遊びに来てください〜!


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