見出し画像

綠礬製法(ろうはせいほう)

礬石、白きは明ばんとなり、あをきはろうはとなる。山よりほり出したる石をくだき、小屋の中にて水をかけくさらかして、これを釜にてたき、其あわをほし、ふたに入て、ほす也。

中にも、性のよきを紺手こんでといふ。丹礬たんはんの色のごとし。其 次をあさぎ手と云。色  真青まあをなり。下品はくろみなり。紺出こんで浅黄出あさぎでのろうはは、外科げくはの膏薬に用ゆる也。下品のろうはは、染物に用ゆ。染汁に是を加れば、くろみを出すといへども、染地そめぢよはるなり。

※ 「綠礬ろうは」「ろうは」は、緑礬りょくばんのこと。
※ 「明ばん」は、明礬みょうばんのこと。
※ 「丹礬たんはん」は、胆礬たんばん(または、たんぱん)のことと思われます。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 二
礬石  白きは明ばんとなり
あをきはろうはとなる
山より堀出したる石をくだき
小屋の中にて水をかけくさらかして
これを釜にてたき其あわをほし
ふたに入てほす也


『日本山海名物図会』の目次はこちら → 「日本山海名物図会 まとめ」👀

筆者注 新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖