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住吉浦汐干(すみよしうらしほひ)

住吉すみよしうら汐干しほひ

三月朔日ごろより十日頃まで、大汐にてさし引多し。取分とりわけ、三月三日は潮干とて、貴賤群衆する也。堺、住吉浦、凡  三里ばかり  ひがたと成、見物の男女沖に出て、蛤を取也。又、所の人は多く取て、見物の人へも売なり。

すべて潮干は入海の分は何方も同じ事也。然共、堺浦、住吉浦の潮干も名高し。尼崎浦の潮干狩甚よし。砂海にて貝類を取こと自由也。

江戸にては品川の汐干にぎやかなり。此浦には、比目魚ひらめ多くして、塩のたまりに居るを見物の人取て、たのしみとす。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 三
三月三日は潮干とて貴賤群衆する也
堺 住吉浦 凡 三里ばかりひがたと成
見物の男女沖に出て蛤を取也
所の人は多く取て見物の人へも売なり

あさり
Photo by mominaina


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