見出し画像

コロナ禍における海外進学

・オンライン学習への懸念

ここでの話を進めるにおいて前提としておきたいことは、日本にある多くの大学と同じように多くのアメリカの学校もオンラインへの転換を決定している。

このような時代に多くの学生が抱く不安事といえば、オンライン授業に対するものである。

- アメリカの教育機関、さらにはオンライン授業ということもありアウトラインが掴めない
- 英語を伸ばすことは可能なのか
- このような状況なら日本の大学に通っても同じなのではないか

このような声を最近多く聞くことがある。

・別々に考えなければいけない「アメリカの大学で手に入れられるもの」と「教育メソッド」

アメリカの大学へ進学する生徒が持ちがちな誤った見解として、アメリカの大学は英語が同時に身に付く大学(日本式の大学と同じ教育モデル)というものがあげられる。

日本とアメリカの大学で手にできるスキルや教養というものは、日本の大学を4年で卒業して得られるものとは全く異なる。その違いとはなんなのか、この先ではっきりさせていこうと思う。

アメリカの大学のアドバンテージ(文化理解や英語などの当たり前な事項は覗く)

- 専攻をかじってから決められることにより、学びたい分野に対する思い違いがない。

俗にいうリベラルアーツという教育システムにより、大学入学時点では専攻(日本でいう学部)を決めないため、取る授業の種類に制限がない。よって、ある程度は授業をうけ、学問に目を通してから専攻を選択できる。

- 新卒一括採用というシステムがない社会のため、より実践的なスキルが大学で身に付く。

日本社会では4年で大学を卒業するというラベルが持つ社会的価値が強く、仕事で生きるスキルは職場についてから学ぶ場合が多い。それに比べ、アメリカの社会ではスキルやパーソナリティ、職場にどんなメリットを自分が持ち込めるのかという競争になる。よって、大学を出てすぐ戦える人材教育を行なっている。

- 職や夢に沿って必要な知識や教育を時間をかけて幾つでも得られる。(コストはかかる)

一つ前に書いたように、アメリカの社会で重要視されるのは個人個人の持っているスキルやポテンシャルです。そのためにいくら時間をかけようが、どのような変遷を辿ろうとネガティヴな印象を会社側に与えることはありません。よって、他校へ編入したり、学位を複数取るということが可能なのがアメリカという社会です。

- 他国、特にアメリカという現在の覇権国家*にネットワークを作れる。

これは別の話に飛んでしまいそうな難しいトピックですが、端的に言うとグローバル化かつ衰退しつつある日本社会において、日本語と英語という二足の草鞋を履きながらネットワークを持てるのは価値の高い事だといえます。

*現在の覇権国家という表現は、近年における中国を含むアジア諸国の急成長によりアメリカがこのまま確実に世界一の覇権国家でいられないかもしれないという可能性を意味している。

もちろんこれら以外にも努力の仕方によって、より多くのアドバンテージを生み出すことができるというのがアメリカの大学へ進学するという大きな利点です。

このことから、授業がオンラインだから、学校生活のイメージが湧かないから、とアメリカの大学進学を諦めるのはもったいない決断だなと私は思います。日本とアメリカどちらの教育機関で何を得たいのかを自分の野望と相談し明確にしてから考えることをお勧めします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?