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Diary10

〜prelude/前奏

 ここ自体が観光地という歴史あるアーケードに着いた途端、イネスの興奮がマックスになるのが分かった。
 床はタイルによる細やかな模様、店の窓が並ぶ左右には手の込んだレリーフ、ガラス屋根を支える鉄骨が空を区切る。
 元々、綺麗なもの可愛いもの、美味しいものや華やかなものという、女の子が好きそうなものはなんでも大好きなイネスだ。
 元気がなくなるかもなと思っていたので、この近くにホテルを取っておいたのは正解だった。

 クリスマスは牧師であるジャンニにとっては一番忙しい時期にあたる。そこをずらしてやって来た家族旅行だが、旅行の方がついでであって、一番大きい目的は別にあった。
 それは、イネスのパートナーである夜狼の獣人ユオが父親と会うことだ。
詳しく聞いたことはないが、ユオのたくさんの兄弟と父母はこの国に暮らしていて、父親とソリが合わないユオが1人飛び出してソラに誘われ、ヴァサラ軍に所属しているということらしい。

 普通はこの国に来るには移動だけで結構な時間がかかるのだが、ソラの能力でそこは一瞬で来させてもらった。
 いつもは元気で無邪気なユオが、緊張した面持ちで父に会いに出掛けたのが少し前。イネスはその姿が見えなくなるまで見送っていた。その後に来たのがここだ。

 家族旅行とは言ったが、ジャンニには血のつながった家族はいない。そして、純粋な人間は養女のイネスしかいない。
 その他は、いつも一緒に過ごしてくれている獣人の皆だ。
 父の元に出掛けた夜狼のユオだけでなく、雪梟のソル、シマエナガのシナ、白猫双子のアオバとヒカリ、青猫のラソ。それから黒猫のソラと、9人の大家族になる。

雪梟のソルとシマエナガのシナ
白猫双子のアオバ&ヒカリ


  ホテルに泊まるにあたり、人間2人、動物7匹ではさすがに動物が多すぎて気が引けて、大丈夫な子たちには人型になってもらってチェックインした。
 そういうわけで、チェックイン時にはまだいたユオと、ソルとシナ。ラソには人型になってもらい、ヒカリとアオバは白猫のままバスケットの中、ソラも猫姿でジャンニの肩に乗っている。


 獣人は人型になると、とても綺麗な容姿をしている。それだけではなく、人間にはない透明感がある。人外の美しさと言ったら良いのだろうか。
 ソルとシナは装飾が多い服を着ていて、どこかの貴族子弟と言っても良いような気品があった。ちょっとおめかしをし、ヒラヒラ服を着たラソは人形のように可愛い。
 一体、どんな美人妻がいればこんな子たちが揃うのだろう。家族としてチェックインするのが申し訳ないくらいだ。


 などと思いつつ、規則正しく並んだ店の入り口を見ながらアーケードを歩く。
 そんなジャンニの前を歩いていたイネスが立ち止まり、腰に手を当て探検家のごとく、アーケード奥を指差した。
「ジャンニの給料をコツコツ貯金して来た私の財布が今こそ唸る時!皆の憧れ、デザインの聖地にいざ踏み出すわよ!!」
「だすわよっ」
と、隣でラソも同じ格好で言っている。
 イネスのセリフに気になる部分があった気もするが、その疑問を深める間もなく、ちょっと戸惑い気味のソルとシナも連れ、バスケットと共に皆を率いて走り去った。

イネス&青猫ラソ


…と思ったら、イネス1人走り戻って来た。

いつもより大きめのバッグの中を探り、ジャンニに札を渡す。
「どうせ本屋と食べ物くらいしか使わないでしょ。これくらいで足りるかしら」
二万円ほどだ。十分足りるだろう。
「じゃ!夕ご飯までには戻るから!」
敬礼で言うと再び走り去り、今度こそは姿が見えなくなった。

「…私の給料が銀行に預けられてたの知ってたかい?」
2人で残されたソラに聞いてみる。

そう言われれば、必要な分だけ取って机に置いていた給料袋が、いつの間にかなくなっていたかもしれない。

「まあほら。キッチンの下って別に金庫じゃないし。良かったんじゃない?」
ソラが気を遣って答えてくれた。

 お札を縦に並べて3つ入るのがちょうど良く、ジャンニはずっとキッチン下収納を給料置き場にしていたのだ。
「確かに、だんだん場所はなくなって来てたからね。…あれ?ということはあそこは空いたのか。何かしまえるな」

 いっそ棚にしてしまおうかと考えながら歩いていると、ホットワインの屋台が出ていた。シナモンの良い香りが漂って来る。
「飲むかい?」
肩のソラに聞くと
「もちろん!」
と舌なめずりをしそうな勢いで答える。
 ソラはこう見えて、お酒は好きなようだ。

 2つ買って、どこか座れるところで飲もうと周りを見ていると
「待って!」
ソラが言うので、足を止める。
 肩から落ちそうに身を乗り出して見ているのは一軒のショコラティエだ。
近付いてみると
「…うわぁ…本店ここにあったのかぁ…」
と中をジッと見ている。
 そう大きな店舗ではないが、ショーウインドウに並ぶチョコレートの箱とそのレイアウトはおもちゃ屋のようで凝っているし、大きなシャンパングラスに盛られている剥き身のチョコレートは丸みを帯びた正方形がいかにも手作りだ。

「あれ!あれすごくない?真ん中のヤツ!」
ソラが興奮した声を上げた。
 赤い実がなる木に白や黄色の花が絡まり、向こうから馬がのぞく彫刻がある。
「全部チョコだよ。…いや、一部飴細工かな?さすがの技術だなあ…」
スイーツマスターのソラは、彫刻の分析に余念がない。

 芸術作品として普通に綺麗だと見ていたジャンニの目の端に、チラリと映る物があった。
「ソラ、これ」
声をかけられたソラがジャンニの指し示す方を見て、固まる。

“ 当店は繊細な食品を扱うため、動物を連れてのご入店は禁止させていただいております。ご理解いただけるようお願いいたします。“


 チョコ店が見える位置にちょうど植え込みとベンチがあったので、2人はそこに座りながらホットワインを飲んでいる
ジャンニの横では、ソラの尻尾がベンチを打つ音がパタンパタンと響き続けていた。

「ここで行っとかないと次いつ来れるかわかんないし…。…あー、でも来たって、動物だと結局ダメなんだよなあ…」

 人前では猫の姿でいたい主義のソラが同じことをリフレインし、人型になるかどうかでずっと悩んでいる。
「…私が代わりに行って買って来てもいいよ」
 一応言ってみる。
 だがチョコが買えれば良いと言うわけではなく、ソラとしては、店のチョコレートを自分の目でチェックしたいのだろう。それにジャンニはチョコに詳しいわけでもない。言っていて無理があるなと自分でも思う。

 しばらくして
「よし、決めた!」
スックと立ち、キリッとジャンニを振り返ったソラが言った。
「僕は人型になってチョコレートを買う!」

 その足に蹴られて転がった紙コップがコロコロとベンチから落ちる。
ジャンニはまだ飲み終わってないというのに、ソラの紙コップは既に空だった。いつの間にこんなに飲んだのだろうか。
 猫姿なのに大丈夫かなと思いながらコップを拾っている内にソラはどこかに去って行き、数分後に戻って来た。
 抜けるように白い肌にぬばたまの黒髪。猫耳を隠すベレー帽を被り、豊かな長髪をファサッとなびかせショコラティエを見つめる。

「じゃあ行って来るから」
声色に大いなる決意をみなぎらせ、鷹揚な感じで店に入って行った。

もしかしたら、数日後に、家に大量のチョコが送られて来るのかもしれない。

黒猫ソラ toショコラティエ


 ついに1人になってしまい、ショーウィンドー越しにソラを眺めながらワインを舐めていたジャンニだったが、そのワインもなくなってしまった。
 店員と共にチョコを見て回り説明を聞くフェーズに入ってしまったソラは、しばらく帰って来そうにない。
 先ほど拾ったソラの紙コップと自分の物を重ねて持つ。
ゴミ箱を探しがてらアーケードをブラブラしてみることにした。

 とは言え、ジャンニが行く場所など限られている。
喫茶店、バー、本屋、画廊、美術商、アンティークショップ。
 そして今いる文房具店くらいだ。
 旅行の記念に何枚か買って帰ろうかと道に出ている絵葉書を色々見ていると、意外にも知っている景色が描かれているものがあった。
 裏を見てみると、やはり。
世界一美しいと言われている本屋の名称が書いてある。

 絵葉書を売っているということはこの近くにあるのかと考えながら絵を眺めていると、埃を払いに来た店主が言った。
「その本屋なら、アーケードの十字路を越えた先にあるよ」
 超重要情報だ。
近くに来ていたのに行かなかったとなると、後悔してもしきれなかった。
教えてくれた感謝を込め10枚ほど絵葉書を購入すると、ワクワクしながら本屋に向かった。

 アーケードの十字路部分は屋根がドーム状になっていた。中心から放射状に広がる鉄骨が、高くガラス屋根を支えている。
 アーケードにかかる屋根がそこから前後左右に真っ直ぐ伸び、屋根と屋根の間の壁には女神のフレスコ画が描かれていた。

 美しさをひとしきり堪能して先に進む。

 本屋はすぐにあった。
 今までと同じように規則的にショーウインドウが並ぶのだが、窓6〜7つ分の全てが同じ店のようだ。圧倒されつつ中に入る。
 平積みコーナーだけで普通の本屋くらいの広さがあり、奥に広がる本棚といえば図書館のようだった。

本屋


 吹き抜けの店内をコの字型に囲む2階にも本がびっしりと並ぶ。
膨大な本の量に目が眩みそうだ。
これは、滞在する3泊4日の毎日通ったとしても、全て見て回れる気がしない。

 旅行先効果なのだろうか。どの本も異様に魅力的で、今買わなければ二度と読めないかもしれないと思ってしまう。
 毎日通う予定のまだ1日目なのに、心のままに買ってしまうと早々にお金を使い果たしてしまいそうだった。渡された二万円ではとても足りない。

 そんな訳にもいかないので、欲しい本の中から装丁が美しい物だけを買うという自分ルールを課し、なんとか5冊に絞った本をレジに持ってゆく。
 ホットワインと絵葉書で崩れたお金分だけで我慢できた自分を褒めてやりたいと思いながら支払いをしていたジャンニは、ふと気づいて言った。
「大丈夫でしたら、私の札と、その札を交換していただけますか?」
お釣りを返す時に開いたキャッシャーの引き出しに、まだ新しいお札がある。
「ええ。別に構いませんよ」
若い女性店員は気持ちよく交換してくれた。
 手を切りそうなほどの新札を受け取ると嬉しく眺め、ジャンニは店を出た。

 本屋で意外と時間をくったので、時間が余って仕方ないということはなかった。
 ここら辺の国民食である木の葉型のパンを買って昼ごはんにしてみたり、珍しい色のインクを見つけて喜んだりしている内に待ち合わせ時間になる。
 ホテルの人に教えてもらったレストランで夕飯を食べてホテルに戻り、ソラが皆に配ってくれたチョコを食べつつ今日の戦利品を紹介し合ったりして、1日が終わった。
 途中でユオが帰ってくる可能性も考えて3部屋とってみたが、今日は帰って来る気配がない。一部屋は女子勢、もう一部屋は男子勢、余った一部屋は、ありがたいことにジャンニに分けてくれた。

 自分だけ大柄でサイズ感が違うというのもあるが、一部屋もらえたことで有り難かったことがもう一つある。

 シャワーを浴び読書をし眠るといういつものルーティンで一旦寝たジャンニだったが、数時間後に目を覚ました。
 部屋を出ると、すぐ隣の男子部屋を覗く。
ベッドが2つあるからか、ソルとシナがそれぞれのベッドで人型のまま眠っていた。ソラがいないのは仕事でもあるのだろう。
 ソルは行儀良く寝ているが、シナの布団がずれている。部屋に入らせてもらい布団をかけ直すと、2人の寝顔を見た。
 イネスに連れ回され疲れたのだろうか。2人ともよく寝ている。

 男子部屋に続けて隣の女子部屋を覗くと、奥のベッドにイネスと人型ラソが。
手前のベッドでは、猫のままでヒカリとアオバが眠っていた。
 イネスとラソの寝相も良いし、猫型の2人は聴覚も敏感なのではないかと思い、ここは覗くだけにする。起こさないように静かにドアを閉めた。

 皆がよく寝ているのを確認したジャンニは1人着替えてコートを羽織る。
そっとホテルを出た。


広場とアーケード街の入口



 誰もいない広場を抜け、アーケード街に入る。
店は閉まっているが、アーケードが施錠されるわけではない。
ガラス屋根を通した月明かりしかないので最奥が見えない中、ソラが買い物をしたショコラティエ方面に向かった。

 日中にホットワインを飲んだベンチに着き、植え込みの木を確認した。
ダーツ矢で刺した、本屋で交換してもらったお札がまだある。

…やはり不発かな。

 思ったものの、しばらく待ってみることにした。
回収した札を弄びながら植え込みに座っていると、期待していたことが起こった。

人の気配だ。

植え込み待機ジャンニ



「これを回収しに来たのかい?」

気配に背中を向けたまま話しかけると、葉を掻き分ける短い音がして目の前に男が現れた。
 そしてその男を、ジャンニは覚えていた。

「…なんでっ、お前がここにいんだよ」

 以前ヴァサラ軍で襲ってきた、自分の分身を作ることができる男だ。
あれだけ何十体も同じ顔を見せられたのだ。記憶に焼き付いて忘れられるわけがない。

「君こそ。倒されたんだと思っていたよ」

「あの飛ぶ女か?倒されかけて大怪我だよ。おかげで入院期間が延びたっての」
(男を倒した繭さんのお話→ ④繭

男の言葉を聞きながら思い出す。
…そういえば、ワグリが不審がっていたな。

 ヴァサラ軍は軍隊だ。軍隊内に外部の人間が入って来ることは難しいから、襲って来たのは隊員である可能性もある。
だが繭が倒した割には、負傷や死亡の隊員が人事に1人も報告されていない。
(人事部ワグリさんのお話→ ⑤ワグリ

そんなことを言っていた。

 今の男の言葉は、元々入院していたが更に入院期間が延びたような言い方だった。

 …とすると、男は患者として六番隊にいたということか。

 確かに、負傷者や急病人が一般人であっても、治療できる一番近い場所が六番隊ならそこに運ばざるを得ないだろう。なるほど、人事の名簿にいないわけだ。

 気づくと同時にゾッとした。
六番隊には、この男が一番探していたであろう夫婦を預かってもらっている。
 セキュリティとプライバシーの管理が厳しい軍隊内だったおかげでバレなかったのだろうが、顔を合わせなくてすんだのは運だ。

 だが、その動揺は笑顔に隠して言った。

「私は目と勘はいいんだ。買い物をした時、どうも覚えがあるお札を見てね。試しにこんなことをやってはみたんだが、正直、誘いに乗ってくれる可能性は五分以下だと思っていた。…気付くかもわからないし、気付いてもほっとけば良い話だしね」

 札をコートのポケットに入れながら立ち上がる。

「でも、もしかして引っかかってくれるのなら、それはかなり話ができる相手か、逆に全く話せない相手かどちらかだろうとは思っていた」

 こんな小さなサインに気づき、何かの罠かもしれないのに回収に来る。
良くいえば観察力があり、生真面目だということ。
悪くいえば、神経質で強迫的だということだ。
 良い方に転べば仕事ができる誠実な人間だろうし、悪い方に転べば組織に忠誠を誓った狂信的な人間になるだろうと思った。

 そして悪い方であれば、背中を向けて座っている相手など、何も言わずに殺そうとするはずだ。
 だが、この男は殺さなかった。

「君は話ができる方だと思っているが、どうだろうか?」
ジャンニはちょっと笑った。
「一応言っておくと、多分、私はあの時より強い」

「ヴァサラ軍の隊員の強さは良くわかった。戦うのは面倒だ」
男はため息をついた。
「それに、ここは終わった。もう良いんだよ」
そう言って腕を組むとジャンニを見る。
「あんたの言うとおり、これは回収しに来なくても良かった。けど、これが偽札だってわかった奴がメッセージ残してんだ。それだけでも行かなきゃと思うだろ」

つい、ふっと笑ってしまった。
「…なんて言うか…君は真面目だな。私は好きだよ」

男は組んでいた腕を解いた。

「好いてくれたついでに教えといてやる。お前の国も終わった。何も変わってないし、この先も何も変わらない」

襲って来ようが来まいが、話を聞くために男を国に連行しようとは思っていた。手段が暴力的になるか平和的になるかだけの違いだったのだが。

「わかった。教えてくれてありがとう」
男の言葉を聞き、ジャンニはそう答えた。

何も変わっていないし変わらないのなら、もう大丈夫だろう。
なら良い。
この先は諸外国に関わる話で、自分にはそこまで手を伸ばすことはできない。

 話は終わったとばかりに帰ろうとする男に声をかけた。
「気をつけて」
何に気をつけてなのかはわからない。
だが別の会い方をすれば友達になれた男だったのかもしれないと思うと、ひとこと言わないではおれなかった。

 背中が消えるまで見送ってからアーケードを出る。
見上げた寒空には月が凍り、光が清かだ。
 冷えた空気を吸い、自分の中のモヤつく気持ちと共に吐き出す。
夜闇に、白い息が良く目立った。

月と冬の息


 ホテルに戻ると、塀の上から声が落ちてきた。
「どこに行ってたのかな」
仕事用の黒い衣装に身を包んだ人型のソラが座っている。
「やはり君にはバレてしまったか」
苦笑するジャンニの前に跳び降りた。
「こんな夜中に何してたの?」

 何をしてたのだろうと考え、答えた。
「自分が関わったことの始末かな」

 言いながら、自分もあの男と同じだなと思う。
偽札を見つけても無視すれば良かったのに、気になってこんなことをしてしまった。


 一緒にホテルに入りながら思い出した。
コートのポケットを探ると偽札をソラに渡す。
「次に一緒に仕事をする時にでも、七福に渡しておいてくれないか」
渡されたお札を透かすように見たソラが
「見覚えがあるお札だね」
言って懐に入れた。
「急がなくても大丈夫だよ。『もう終わった』らしいからね。おそらく七福なら、この意味がわかるんだろう」
(七福さんと偽札のお話→ ①七福

 部屋に向かう道すがらソラに尋ねた。
「女子部屋、男子部屋、私の部屋と分かれてるんだ。どの部屋に行く?」
ちょっと考えるソラに、重ねて言う。
「ジャックダニエルのテネシーハニーがあるよ」
途端に、キランと目が光ったソラがこちらを見る。
「早く言ってよ。じゃあジャンニの部屋に行くよ」

 夜中に始まった酒盛りがテネシーハニーだけで済む訳はない。
明け方まで飲んだ2人は起こさなかった皆の優しさのため、次の日の半日くらいを無駄にしたのだった。


all episode → 創作隊員:ハナヨイ

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