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「読まれたい」のお話

 池松さんによる、こちらの企画

のお返事が返ってきました。

 この企画は、情報発信における5大要素を、自分で評価して数値化して見直してみましょうというもので、その仕組み自体は至ってシンプル。
 …なんですが、池松さんがフィードバックをするとなると、シンプルのままではいられない。


 ちなみに、池松さんってどなた?という方のために説明しておくと、「思いつくことがたくさんありすぎて、140文字に収まらず怪文書になりがち」

な、通称「パワフルおじさん」です。

 このツイートに関しては、引用元の私のツイートにも大いに責任はあるんですが、それにしても(温wはただの誤植なのか、それともウォシュレットのことを指しているのか、下痢中にルンバが迫ってきたけれど排気が暖かくて(温wなのか、凡人の私にはわかり得ずしばらく頭を抱えました。


 と、池松さんのことが分かったところで肝心のレーダーチャートなのですが、30点満点中「ライティング」21、「知ってもらう」18、「読み解く」16、「拡散する・される」14、「貢献する」12、「読まれる」14という結果でした。

 でもまあ、なんせこれは自己評価なので、5大要素のうち、意識できていないものがあったらそれを意識してみるだけでかなり良くなるのでは?Byパワフルおじさん、ってことだと思います。

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(この人は池松さんではなくフリー素材の知らないおじさん)


 して、それで終わりかと思いきや、そこからが本番。
 「追伸」と銘打った池松さんの本気のフィードバックが続く。印象や個性、ブランドの展望みたいなものを、情報屋さん視点で語ってくださるわけです。

 しかも、私の性格を把握したうえで語ってくださる。それがまず面白い。

 「お前押し売りっぽいの嫌いそうやもんな。俺は押し売りせえへんで、好きにやりーや。いちお、コレここ置いとくから」、みたいな感じ。

 「いや置いていくんかーい」、みたいな感じ。

 もちろん、実際はこんな、難波の道端で昼間からワンカップ煽ってるオッサンみたいな物言いはなさらないんですけどね。
 さすがは元広告屋さん。相手のニーズを読みに読んでいらっしゃる。私みたいな面倒くさいタイプも、きっとたくさん相手してこられたのでしょう…それはそれは、さぞかし大変だったことでしょうね…ささ、どうぞ粗茶です…と己を棚に上げて言いたくなります。

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 して、池松さんが読み解いた私の性格は、ほぼほぼ的を射ていてめっちゃ面白かったのですが、なんせ情報発信学。「売れたいのか」「読まれたいのか」論争みたいなものがそこには存在しますよね。今日はその辺を少し語ってみたいと思います。


***


 読まれたいと思っているのか。そして、そのための努力をしているのか。という命題。
 結論から言うと「もちろん読まれたいけど、読まれたいと思って書くとすげーつまらないものが出来上がりそうだから考えるのをやめた」というのが私の答えです。


 もちろん、ダッシュボードは見ます。むしろ、記事を書き始める前のルーティンですらあります。
「あれ?なんでこの記事ずっとビュー数だけ叩いてんだろ」とか、「あれ?コメント奇数だ、しまった返事してないや」とか、「あの人数字持ってんなあ〜」とか。

 で、「はえ〜すっごい」と思って記事作成に取り掛かります。

 数字は、極端な話、ゼロじゃなければ嬉しい。遠い空の向こうで誰か一人でも自分の書いたものを読んでくれたという事実が嬉しい。
 それを、「今日はハッピーな気分で寝られそうです」とかコメントいただいたりした日にゃあもう、嬉しくって嬉しくって私のほうが気持ちよく眠れる。眠れた。

 だからダッシュボードを見て、ああ、誰かが読んでくれたんだなあ、嬉しいなあ、という気分で新しい記事を書き始めるわけです。

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(これは私ではなく、フリー素材の知らないおじいちゃん)


 向上心がないわけではない。
 読まれたい気持ちがないわけでもない。
 だけど私はそれ以上に、「ご縁大好き人間」なんだと思います。

 「ご縁」って、今あるそれに感謝するものじゃないですか。将来的なものに関しては、「あったらいいなあ」と漠然と思いはするものの、作為を嫌うでしょう。

 例えば。子どもが生まれる前後は、行政がたくさん「ママ友」を増やす機会を提供してくれるというのに、私は未だ、そのどれにも一回も行ったことがない。

 けれど、生後半年の娘を抱いて、ボサボサの格好で、毎日ほんの数十分近所の公園を徘徊していたら、奇跡的に同じくらいの子を持つママさんとの出会いがあり、結果的に最高なママ友が2人できた。

 私は、そういう「ご縁」を信じている節があるんです。今住んでる家も、「ご縁」を感じて決めました。

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(これは3匹の私)


 だから、これまでに出会えた読者さんとの「ご縁」を本当に嬉しいなあと思っているし、信頼出来る物書き仲間と交流できることも「ご縁」だなあと思うし、掠りもしなかったコンペは「ご縁がなかったなあ」と思うし、「ちょっとご縁がありそう」だと思った cakes は「ご縁があるんだろうかないんだろうか、どっちだろう」と思っています。ご縁があったらそのご縁を大切にしたいし、ご縁がなかったら、また自由に何かにトライしてみようかな、と思う。

 もちろん、数字を持っている人とか、偉い人とか、一般的にそういうのがあるのは分かるんですが、私は、「自分で」その凄いとされる人の「凄い」を見つけたいし、もっと言うと「自分とご縁のある人」を見つけたい。見つけたいというか出会いたい

 そういうマインドでいるもんだから、考えて「読まれよう」としたり、営業しようとしたりするのは、私のなかで激しく矛盾するわけです。

 その手間ひまで、少しでも良い創作に近づきたいし、少しでも娘や夫そして自分の生活を愛で、今ある「ご縁」を大切にしたい。

 なので私は考えるのをやめちゃったんです。

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(私ってことでいいや)


***


 …と、ここまで書いて気づいたんですけど、やばいですねこれ。情報発信学の片隅にも置けないことを書き連ねてますね。消したほうがいいですかね。

 でもまあ、池松さんは私がこういうタイプの人間であるということは分かった上で、「坂るいす」が今どんなところに居て、どんな強みがあって、できれば何がもっと欲しくて、みたいなことを、色んな引き出しをガサーッ!と出してきては陽気に教えてくださって、「坂るいす」にとって有意義な「とっかかり」を提案してくださったわけです。

(私信を挟んで申し訳ないのですが、池松さん、私は答えが全く思いつかないので、当て所ない旅に出るか出ないかを考えて、出ると決めかねながらもやっぱり出ようかと思って出るかもしれないし出ないかもしれません。)

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 私自身は「ご縁」オタクなスピリチュアル野郎ですが、でも、そこまでいかずとも、「読まれるためには」とか「売り方」とかを考えるのが面倒な人というのは結構いるんじゃないかと思います。思いたい。

 ご飯は作りたくないけど美味しいものは食べたい。そんな時に、ファミレスに行ったり、デリバリーを頼んだり、なんなら毎週スーパー家政婦志麻さんにご飯作ってもらったりするように、ものを書くにあたっても、自分の「見え方」や「戦い方」に関する意見を定期的に有料で外注する、みたいなことが、今後増えていくのかも知れないなと思いました。なんか今っぽいし。


 というわけで最後に、たくさんいただいた池松さんからのフィードバックのうちの一つをここで公開して、お別れにしたいと思います。

 いきますよ。

 そのフィードバックとはずばり…

 「『坂るいす』は知性と品性がある」だそうです。

 いいですか?

 大事なことだからもう一度言いますよ?

 「『坂るいす』は知性と品性がある」んだそうです。

 ちょっとソコ。笑わない。

 ただし異論は認めます。

 咳をしても一人。下痢をしても品性。

 どうも、坂るいすです。

 ごきげんよう。さようなら。


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