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魚屋の親父に「マーケって何」って聞かれたらどう答えんの?

魚屋を含む、個人事業のオーナーさん向けに「マーケティング用語を一切使わない、コンテンツマーケティングの講座」を開講しています。

KPIとかナーチャリングとか、CVRとかLTVとか、本当に使っていません。唯一使わざるを得なかったのは「SEO」という単語です。これは置き換えられなかった…。

広い広いひろーいマーケティングに関する知識を、専門用語を使わずにどう解説するか。自分の「ライターとしての言い換え能力」が試される、割とチャレンジングなことをしています。

マーケティングは思いやり

だいたい、魚屋さんとか八百屋さんとかネイルサロンのオーナーとかに「クエリが」「CVが」ったって、しょうがなくない?

ということで、講座のしょっぱなに出すスライドがこちらです。

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マーケティングという概念を、私というフィルターに通して吐き出すと、こうなります。

「マーケティング とは」とググると、先達の幾億もの言葉が出てきますから正解なんてありませんが、2020年現在の私は上記のように説明しています。もっと最適な言葉が見つかったら、もちろん変えていきます。

オーナーはマーケのプロになる必要はない

「個人事業主のためのコンテンツマーケティング講座」のターゲットは、

・マーケティングの専門知識を得る必要がない
・しかしオーナーとして発信を行わなくてはいけない

という方々です。

どうやら皆さん、「何やらWEBマーケというものに取り組まなければいけない」と知り、何らかのセミナーや講座に出てきた経験をお持ちです。しかし腑に落ちなかった。それはなぜか。

ちょっくら聞いて回ってみると、どうやら課題は、オーナーさんたちが目にして、通ってみた講座が

「専門用語を使い、マクロな視点でマーケを語られる講座(講師は主に男性)」
「マーケといいつつSNSの使い方だけを語られる講座(講師は主に女性)」

の両極端に振れていることにあるようでした。

(上記やや偏見も入っていますが、まあ、「そんな傾向はあるだろうなー」とイメージだけしておいてください)

マーケを知りたいのに、疎外されるのはもったいない

かつて何らかのマーケ講座を受けた方々の口からは

「専門用語ばかりで、何をしたらいいか分からないまま帰宅しました」
「とにかくインスタを始めたんですが、それがマーケじゃないんですか?」

というトンチンカンなセリフが出ます。

上記の講座自体は悪くないんですよ、問題は「マーケについて知りたい人と、マーケについて何かを提供したい人のマッチングができていない」ことなんです。

せっかく「マーケティングってなんだべ…ちょっくらやってみるかいな…」と思った個人事業主の皆さんが、身の丈に合った知識を得る機会から阻害されてしまう。これはもったいない。

専門用語がないと説明できないことは、普遍的ではないと思う

マーケティングって本当に幅の広い概念です。江戸時代の辻札だって、おばちゃんの井戸端会議だってマーケティングの一環です。

ということは「マーケティング」という言葉ができる以前から、そう人類が生まれた瞬間から、マーケ的行動は人間の社会生活に含まれている普遍的な概念なんです。

その概念を細分化し、ラベリングし、体系をまとめた本が出る。
戦略的に、大上段から語れる人がいる。

それは必要。

でも、マーケティングが本当に人類の普遍的概念だとしたら…アルファベット3文字なんて使用しなくたって、分厚い本なんて読まなくたって、全世界のすべての人に伝えられるはずだと私は思っている。

相手のことを考えたら、どう行動するか見えるはず

先ほどのスライドをもう一回出します。

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「病気の友達がいたら、その状況を想像して、起こさないようにポカリスエットを扉に掛ける。お腹がすいた子には、すぐに食べられてボリュームのあるおにぎりを渡す。

日常ではそれができている人も、WEBマーケになると急に違う行動を取り始めます。『要らない人に、買って!と迫ったり』『ママ向け情報なのに、ママが一番忙しい朝に発信したり』と、思いやりとは真逆なことをしがちです。それは自己満足で、傲慢な発信です。

あなたのサービスの情報を求めている人は何万人もいるのに、その人たちのことを思いやって発信できていないから、SNSもブログもうまくいかないのです」

講座ではそうお話しています。

結局マーケって、KPIでもPMFも大事だけど、相手を思いやる「気持ちと行動」だからさ。


「専門用語を使わずにマーケについて説明する」

もうしばらく挑戦してみます。まだまだできるはずだから。

全国の魚屋さん…に限らず、従業員5人以下のスモールビジネスのオーナーさんに一回聞きに来てもらって、「まだわかりにくいんじゃぁー!」と突っ込みをいただきたい、そんな気持ち。



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