日本刀と未来展で完全勝利Sをキメて驚きを提供したはなし。
家を出たときは完全勝利Sだな、って思ってたのに、駅前についたとたん「敗北」の2文字が頭に浮かびました。
オタクは限定グッズの売り切れを恐れる生き物なので、展覧会初週の金曜日に来場予約を取って年休取得。
展覧会側もオタクの習性を知ってるので初週は日時指定予約制だったのですね。
予約時間と移動にかかる時間から逆算して、余裕をもって家を出た私を待ち構えていたのは、事故による運休。
バス停は通勤客で長蛇の列。タクシー配車サービスのアプリもすっかり世間に認知されて、申し込んでも30～40分待ちというありさまです。
こうなりゃ地獄の沙汰も金次第ってことで、特急料金を積んで何とかタクシーを呼び、田園都市線の駅まで辿り着きました。
これで勝利Aに戻せるか、と思って表参道で乗り換えた銀座線。
『銀座線は本日遅れが出ております』
「マジか……」
まさかの車内アナウンスに、勝利Aの予感から敗北の恐怖へ再度の転落。
新橋駅を駆け抜けてゆりかもめに飛び乗り、テレコムセンターで下りて再びダッシュ。
幸い迷うほど建物が密集していなかったので、なんとか指定時間内に日本科学未来館まで辿り着くことができました。勝利Cってところでしょうか。
と言うわけで見る前からヘロヘロな状態で挑んだ「刀剣乱舞で学ぶ 日本刀と未来展 ‐刀剣男士のひみつ‐」のレポートをお送りします。
展覧会の構成
イントロダクション
第1の間「日本刀ってなに？」
第2の間「日本刀ができるまで」
第3の間「日本刀を観察」
第4の間「日本刀を体感」
作刀プロジェクト「 今剣」
最後の間「日本刀と未来」
イントロダクションは本展のマスコット「きゅうのすけ」のムービー。これだけ撮影不可です。
むしろ個人利用の範囲であれば他は撮影可だったことに驚き。
刀の実物の展示より体験コンテンツに重きを置いた構成と内容。
個人的見どころ
鋼の鍛錬ゲーム
第2の間はほぼ全てが体験コンテンツ。なかでも特にゲーム性が高いのが「鋼を鍛錬しよう」です。
次点は「研ぎ石を使って日本刀を研いでみよう」。
鋼を模した大きなボタンを指示されたタイミングで叩くだけなんですが、何故か異様に楽しい。効果音のおかげでしょうか。
木炭と玉鋼の実物
展示の順番は前後しますが、木炭と玉鋼は触ることができます。手袋越しですが。
自分はキャンプ趣味が無いんで木炭のカッサカサぶりに驚きました。めっちゃ軽い。
玉鋼はゴツゴツして鋭いところも多いためか、展覧会初週にして既に手袋がボロボロになってました。
とうぜん糸屑は玉鋼にまつわりつくわけで、この記事を投稿する時点での玉鋼がどんな状態なのか非常に気になります。
あ、私実は玉鋼所有してます。
青、ピンク、黄色と色々含んだ素敵な玉鋼。 pic.twitter.com/I2lLE1FE5x
— TwinStar∞(みねのもみぢば) (@momidiba) December 18, 2019
模型刀の鑑賞
模造刀ではなく模型刀。金属ではなく軽い素材で、三日月宗近(刀)と山姥切国広(刀)の姿かたちや刃紋を忠実に再現しています。
第3の間は模型刀を「本物の刀のように」鑑賞するコーナー。
(画像左で見切れているモニター他)
事前に映像で観賞のしかたを見てから列に並び、自分の順番が来たら空いた模型刀のところに案内してもらえます。
たぶん休日だと埋まる
とても軽いが打ちのけなど忠実に再現
祢々切丸リフティングチャレンジ
祢々切丸は日光二荒山神社が所蔵する同名の大太刀を擬人化した刀剣男士です。
大太刀の長さは余裕の3メートル越え。とうぜん重量も相当なもの。
この長さと重さの棒を持ち上げられるかというチャレンジです。私には無理でした。
刀の種類と大きさ比較
刀の展覧会では比較対象が同じ刀なんで、なんか一周回って新鮮でした。
でもなんでラケットを縦に積んだんだ？
加州清光の映像
モーションキャプチャーした天然理心流の技を3DCGの加州清光がふるうという加州推しは昇天ものの映像です。
公式サイトの「みどころ」に流派が明記されてるんで事前に確認済みの人なら予想できてたかも。
アニメや2.5次元の殺陣では見られないマジもんの動作なんで必見。
出陣！ 練習場！
簡単に説明すると剣神ドラゴンクエスト。
――いや全然簡単じゃなかったわ。
ゲーム画面に向かって指示どおりにおもちゃの刀を振るい、敵を倒すミニゲームです。
3回敵を倒したあと驚き大好き刀剣男士・鶴丸国永が喋ります。たぶん録り下ろし。
評価によってセリフが変わるのですが、完全勝利Sを取ったので鶴丸が私の腕前に驚いてくれました。こちらの気分も完全勝利Sに到達！
最終ラウンドの動きは他より難しく感じたんで、鶴丸に驚きを提供できたのは嬉しかったですね。
一部のファンからビックリジジイと呼ばれている
作刀プロジェクト「今剣」
源義経が自害に用いたとされる短刀「今剣」がどういうものか想像して作られた刀。この展覧会が初公開ですが、今後刀剣乱舞関連の展示イベントに頻繁に出てくると思われます。
室内には絶えず今剣 極の独白が流れています。セリフの内容は掲示されてるので万が一聞き取りづらくても大丈夫。
というか刀と独白のセットでひとつの展示と考えた方が私はしっくりきます。
あ、極とは修行イベントをこなして強化された刀剣男士のことです。
オリジナル刀剣男士の生成
箱みたいなのは二次元コードのプリンター
入場時に貰えるパンフレットに必要事項を記載してスキャン、幾つかの設問に答えるとオリジナルの刀剣男士が生成されます。
好きな刀剣男士がかなり外観に影響するので、「次に来たときは○○を選ぼう」という声がチラホラ聞こえました。
ウルトラ隊員みたいな服してんな
二次元コードが印刷されるので、生成された画像をスマホにダウンロード可能。
二次元コードの紙は会場にあるテープ糊でパンフレットに貼れるのですが、私のときはテープがデロデロになってたのでそのまま持ち帰りました。
結果、家の中で二次元コードが神隠しに遭い1週間近く出てきませんでした。
オリジナル刀剣男士画像のダウンロードは博物館を出る前にやっといたほうがいいですぞ。
特設ショップ
まさか図録が無いとは思わなかった。
展示されてるものほぼ全部撮影可能ってそういうことかー！ と思わず頭抱えてしまったですよ！
国立科学博物館の特別展といい、オール撮影可能な展覧会は展示室内の解説がいちばん詳細であるケースが相当多い。
ユニークなのはオリジナル刀剣男士のブロマイド印刷。
観光地でカメラマンに写真を撮ってもらうと、専用コーナーで印刷されたものを買い取れますよね。アレと同じです。
他に面白いのは「三日月宗近 投影ライトキーホルダー」。ご覧の通り三日月宗近の紋を映し出せる小型ライトです。
何の役に立つかは考えてはいけない。もしかしたら緊急時に使えるかもしれない。
余談
昼食
昼食は博物館の7Fでとりました。
NEXT牛丼は「牛」という字こそ入っていますが、大豆ベースの植物性100パーセント代替肉が使われています。
日本科学未来館という場所だからこそ食べとかなきゃと思ったんですよ。
キャッチコピーは「憎たらしいほど肉らしい！」ですが、食感は弾力のない高野豆腐の薄切りみたい。脂身の代替部分が無いのでけっこう固く感じます。
ただし「牛丼」として考えると味に違和感はありませんでした。原材料を伏せたら肉を使ってないと判らない人もいるんじゃないでしょうか。
メロンパンは青いだけで普通です。
ダイバーシティ東京
展覧会の半券をダイバーシティ東京に持って行くと先着でステッカー(とクーポン)が貰えます。
8/31まで。要LINE登録。私が貰ったのは今剣(極)でした。
刀剣男士との撮影スポットもあるので、展覧会を余すところなく楽しむならダイバーシティ東京にも行きましょう。お台場ガンダムも見れますし。
おわりに
日本刀初心者向けの内容を刀剣乱舞でラッピングした展覧会でした。
体験コンテンツが多く、解説文も平易なので刀剣乱舞未プレイのお子様も楽しめる内容ですね。一方で録り下ろし音声や展覧会グッズは元々の刀剣乱舞ファン向け。
修学旅行生(男女混合グループ)も観に来てたのが印象に残ってます。
かなり幅広い層向けと感じましたので、ご家族連れでも一緒に楽しめると思います。
さあ、あなたも完全勝利Sを取って鶴丸を驚かせましょう！
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