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MOM FoR STAR プロジェクトスタートから1年、発起人が語る手応え

2021年4月にスタートしたMOM FoR STARプロジェクトは、現在2期目の活動中。1期生 5名、2期生 6名のメンバーとともに、Webデザイン業界での幅広い活躍を目指して日々スキルアップに励んでいます。

プロジェクト立ち上げから1年、発起人たちは現在の活動をどう見ているのか?そして今後目指すことは?MOM FoR STARプロジェクトを立ち上げた3団体の代表に、現在の思いを聞きました。

株式会社レキサス 比屋根 隆

沖縄のシングルマザーと子どもの貧困を取り巻く実情を知り、私たちのビジネスを通じて何かできることがあるのではないか?と考えたのがMOM FoR STARプロジェクトを立ち上げたきっかけでした。

経済的に厳しい生活を余儀なくされているシングルマザーさん達にも、仕事が単にお金を稼ぐ手段ではなく、やりがいと誇りをもてる「志事」にしてもらいたい。そしてママたちが輝くことで、子どもたちも将来に夢と希望をもってもらいたい…。

しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄さん、東京のフォーデジットさんと出会って、その半年後には1期生の研修をスタートさせる。そんな爆速でこのプロジェクトを立ち上げられたのは、「シングルマザーさんたちにもっとキラキラ輝いてもらいたい」という、同じ想いでつながることができたからだと思います。

プロジェクト立ち上げから1年。1期生メンバーはWebデザインの技術を習得しながら実務経験を積んでいて、少しずつ、しかし着実に成長していると感じます。

自分たちの言葉でMOM FoR STARの活動を伝える機会も増えました。グッドデザイン賞、Work Story Awardで表彰いただいたり、テレビや新聞などで紹介していただくことも。沖縄県内だけでなく全国で、シングルマザーと子どもの貧困が社会の関心事になっていると感じます。

東京と沖縄の企業が連携することで生まれたこのプロジェクトをモデルケースとして、沖縄だけでなく全国にこの取り組みを広げていきたい。シングルマザーさんたちだけでなく、社会で働きづらさを感じている人たちが多様な仕事に携わることができるよう、私たちも挑戦していきます。

しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄 秋吉 晴子 

高い就労率と長時間労働にもかからず低所得という、沖縄のシングルマザーが置かれているワーキングプアの現状。これに立ち向かうべくスタートしたのがMOM FoR STARプロジェクトです。

この新しい試みに、不安と期待を胸に家族ぐるみでチャレンジしてくれた1期生の5人。彼女たちと歩いたこの1年を振り返ると、決して平坦な道ではなかったなと思います。

5人のママたちはこれまでとは全く異なる環境に身を置き、一からWebデザインの仕事を学びました。それは一見華やかそうなイメージとは違って、一歩一歩を確かめながら、一つひとつ習得する緻密な作業。ようやく少し進んだかと思うと子どもが熱を出す。保育園がコロナで休園になる。出勤できない、在宅しようにも子どもの世話で手一杯になる。こんなことの繰り返しでした。

研修トレーナーをはじめ、私たちサポートするスタッフたちもヤキモキしっぱなし(笑)。でも一番辛かったのは、少しでも早くスキルアップして時給アップを目指す、ママたち自身だったと思います。

彼女たちにはこの1年の間に、仕事以外にも様々な出来事、人生における大きな事件なんかもありました。でも誰も辞めることなく、今日もMOM FoR STARのメンバーで居てくれています。

5人のシングルマザーの意地と根性、そして努力にただただ感謝です。

1期生のポテンシャルは2期生の6名にも引き継がれ、プロジェクトは今後さらにグレードアップしていきます。私たちもまた、ママたちの埋もれていた煌めく能力を最大限引き出し、彼女たち自身が思ってもみなかった新しいステージを、子どもたちと一緒に歩いていけるよう、全力で支えていきたいと思います。

株式会社フォーデジット 田口 亮

MOM FoR STAR を立ち上げてから1年が過ぎ、無事に6名の2期生を迎えることができました。1期生も引き続き業務に携わってくれています。

プロジェクト開始当初からたくさんの方々に支援をいただきました。取り上げていただいたメディアの方々、協力企業の方々、沖縄の自治体・支援団体の方々など、多くのみなさんのポジティブな想いをつなげていくことができたと感じています。

参加してくれたシングルマザーのみんなは本当に頑張ってくれています。このプロジェクトは、頑張るママの姿が子供たちの希望になるように、子供たちがポジティブな未来を感じてくれるように、という願いを持って始めました。1年経ってみて、もちろん大変なこともありますが、実際の参加者のお子さんがプログラミングをやりたいと言ってくれたり、ママの手伝いをしてくれたり、と少しづつ良い影響も出てきています。

メンバーの頑張りは、ともに暮らす子供たちだけでなく、東京で働く僕たちにとっても大きな刺激になっています。OKINAWA SDGsプロジェクトのフォーラムで1期生メンバーは「挑戦することで未来は変えられる」と発表してくれました。プロジェクトに参加したメンバーからこの言葉を聞くのは、本当に感動的でした。仕事に希望と熱意を持ち、前向きに働くことの素晴らしさを日々教えてくれています。

このプロジェクトでいくつかの賞をいただいたのも、仕事をすることそのものが社会貢献につながり、単純な支援活動だけではなく、経済活動が同時に成り立つ形をデザインすることができたからだと思っています。

これからも僕たちフォーデジットとして、関わるみなさんと協力しながら、より良い未来をつくっていけるよう、活動の幅をもっと広げていきたいと考えています。

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