フランス人シンガーソングライターBen Mazuéが
2017年にリリースしたこの曲。
自身の経験を歌詞にすることが多い彼ですが、
この曲は10年連れ添った女性との別れを歌っています。
別れの曲ではあるけれど、一緒に歩んだ10年が愛にとっても愛に溢れていて、賛美歌のようにも聞こえてきます。
初め歌詞を見ないで曲だけ聴いた時は、別れの曲だとは気づきませんでした。。。笑
Ben Mazué, 日本ではあまり耳にしないシンガーかもしれませんが、
感情がメロディーから滴り落ちるような彼の歌は、
一度聞くとなかなか頭から離れません。
彼は41歳になった今でも新曲を出し続けており、
フランス人女性シンガーPomme とのコラボ曲、"J'attends"でも有名です。
直訳しにくい部分は意訳しているので、
うん?って思うところがあったらすみません☺️
また、歌詞の後半で出てくる、
Tresser des lauriers (ローリエを編む)という表現。
ローリエって、あの料理で使うハーブのローリエだよね…?
それを編むってどういうこと!? と全く想像が付かなかったのですが
辞書で調べてみると、
tresser des lauriers = Glorifier
と記述があり (lalanguefrancaise.com/dictionnaire)
つまり、美化する、賛美するという意味があった事がわかったのです。
でもなぜローリエ?と疑問に思いいろいろ調べてみると、
ローリエの葉は昔、勝利者の冠を編むのに使われたそうなのです。
確かにそう言われてみれば、こんなイメージよく見たことありますよね!
よく食品のラベルに『〇〇賞受賞』といってこのマークがついていたり、
表彰台に上るオリンピアンが頭にこのローリエの王冠を載っけていたり。
かつては栄光を象徴するものとして、ローマ時代からローリエの王冠は古くから使われていたようです。
それを知ってから曲の後半を聞いてみると、
ともに歩んできた10年の「ローリエを編むのはまだ早いのかな」
という意味が心に優しくすっと入ってきました。
この2人の月日を、「美しいものだった」とまとめてしまうのはまだ早すぎるのかなという迷いの中に、この10年が彼にとってどれだけかけがえのない時間だったかが伝えわってきます。
訳では、「ローリエを編む」とそのままにするか迷いましたが、
ここでは日本語のわかりやすさを優先したものにしました。
ではまた、自分の好きな曲をのんびり訳していこうと思います☺️