田中真知

作家・あひる商会CEO。横谷宣と1990年代にエジプトで出会う。2009年の写真展「黙…

田中真知

作家・あひる商会CEO。横谷宣と1990年代にエジプトで出会う。2009年の写真展「黙想録」開催のきっかけをつくり、2024年の写真集『黙想録』制作にかかわる。著書に『孤独な鳥はやさしくうたう』『たまたまザイール、またコンゴ』『旅立つには最高の日』『風をとおすレッスン』など。

最近の記事

9月14日最終日 横谷宣×宮内勝典(作家)×田中真知によるギャラリートーク開催!

ギャラリーバウハウスも夏休みを終え、横谷宣写真展「黙想録」は、あす9月3日から再開し14日までの10日間(9月8日と9日は休み)の展示を残すのみとなった。 先日、写真評論家の飯沢耕太郎氏による紹介がYahooニュースに載った。飯沢氏はこの中で「ぜひ横谷の、どこか遠い場所へと連れていかれそうに感じてしまう、深みのある写真の世界を、オリジナル・プリントと写真集の両方で味わい尽くしていただきたい」と書いている。 「どこか遠い場所へと連れていかれそうに感じてしまう」という言葉にふ

    • 7月6日開催! 【飯沢耕太郎と写真集を語りつくす Vol.19 『黙想録—横谷宣』】

      横谷宣と写真評論家の飯沢耕太郎さんとのトークが7月6日午後4時より恵比寿にある写真集食堂「めぐたま」で開催される(詳細は以下リンク)。 5月8日に写真展がはじまってからこれまで2回ギャラリートークが開催され、いずれも大好評だった。そして、こんどのめぐたまでのトークが写真展開催中、横谷が人前で語る最後の機会となる。 めぐたまは食堂でありながら、内外5000冊の古今の写真集が自由に閲覧できる写真集図書館でもある。そこを舞台に、5月に発売された横谷宣写真集『黙想録』について、飯

      • 横谷宣ギャラリートークまとめ 2024/05/25@ギャラリーバウハウス

        さる5月25日にギャラリーバウハウスで行われた横谷宣と、わたしのギャラリートークには、定員いっぱいの50人近い方たちが参加。半数ほどが今回、初めて横谷作品にふれたという方たちだった。 わたしが横谷さんと初めて会ったのは1994年のカイロだった。安宿に泊まっていた横谷さんは、肌は真っ黒に日焼けして、元の色がわからないくらいくすんだTシャツを着ていた。 写真を撮っているといって、ひとり何日も砂漠で過ごしたり、ピラミッドを訪ね歩いたりしていた。ただし、持っているカメラは古ぼけた

        • 横谷宣写真展「黙想録」ギャラリーバウハウスで開催中

          5月8日よりギャラリーバウハウスで横谷宣の個展がはじまった。2009年の初めての個展から15年、会場にはそのときと同じJohn Foxxの音楽が低く流れている。 作品の並びも一部、前回と同じになっている。今回発売された写真集も見てもらえばわかるが、展示とほぼ同じ並びになっているところがある。横谷によれば、自分の中にあるストーリーにもとづいているという。とはいえ、それがどのようなものなのか聞いたことはないし、彼も話さない。 横谷作品にはタイトルがついていないが、中には、そこ

        9月14日最終日 横谷宣×宮内勝典(作家)×田中真知によるギャラリートーク開催!

          横谷宣写真集『黙想録』についてのnote

          このnoteは、横谷宣という写真家とその写真集『黙想録』について綴るものだ。といっても、横谷宣という名を知る人は多くはないし、その写真を目にする機会もめったにない。 ただ、横谷宣の写真から受けた衝撃は、それから20年以上たったいまでも余韻がさめやらない。けっして怒涛のようなインパクトではないのだけれど、しずかな水面にゆっくりと広がる波紋のように、その響きはとどまることがなく、それが今回の写真集『黙想録』のプロデュースにまでつながった。 横谷宣との出会いや、写真集の制作につ

          横谷宣写真集『黙想録』についてのnote