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Echo Show8を買って気付いた、Alexaの残念なポイント

Amazonの策略に乗って買ってしまいました、Echo Show 8。

現在、Echo(第2世代)、Echo Input、Echo Flex、Google Next Hubと7帖のアパートとは思えない数のスマートスピーカが既にあるにも関わらずです。

というのも、今ある子たちそれぞれにはきちんと役割があって、それでもまだ機能に物足りなさを感じていたので、Echo Show8を買えば満たされるのではと目論んでいたのですが、正直残念な結果に終わりました。

ただこれはEcho Showが悪い部分と、Alexa全体の残念さそれぞれあると思ったので、今回はそういったAlexa全般の残念な話について触れてみたいと思います。


■ Alexaをディスプレイで使いたかった訳

Echo ShowはNest hubと同じく、ディスプレイ付スマートスピーカです。その中でもEcho Show8は8インチのディスプレイが付いているので、いわば大型スピーカの付いたタブレットです。サイズもなかなかの大きさです。

あえてこのサイズにした理由は3つあります。

1. 見られる情報を増やしたかった
2.
ブラウザで何かしら情報を出しっぱなしにしたかった
3. スキルを画面から起動したい
4. ラジオや音楽の曲選択がしたい

1. 見られる情報を増やしたかった

ディスプレイである以上、画面が大きい方がたくさん情報を写す事が出来ます。であるならば、たくさん情報を表示して欲しいのであれば、大きい画面にするのが道理です。それから、Nest Hubは近くでないと文字が見づらかったという理由もあります。

ところがこの企みは、脆くも崩れ去る事になります。と言うのも、解像度は1280x800なのですが、テキストがやたら大きいだけで情報の密度がとても薄く、一度に表示される情報が非常にシンプルです。

イメージとしては、スマホ用アプリをタブレットで開いているイメージなのですが、もっと分かりやすく言うと、シニアスマホのような文字の大きさのイメージです。

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これ自体は、遠くからも文字が見えて分かりやすいからいいのですが、もう少し文字や図を小さくして、もっと先の予定表や天気が見られるように出来る設定を用意して欲しかったです。

この点Nest Hubはよく出来ていて、小さめのディスプレイでもストレスなく情報を1画面で見られるようになっています。

2. ブラウザで何かしら情報を出しっぱなしにしたかった

Echo Show独特の機能として、ブラウザの標準装備があります。Show単体でブラウザが起動するので、Outlookのカレンダや天気予報サイト、ニュースサイトを出しっぱなしにして、デジタルサイネージ化出来ないかなという目論見がありました。

ところがこれも残念な結果に終わりました。

まずは1つ目でも紹介したとおり、デカ文字のせいで情報量が極端に少なく、Outlookのカレンダに至っては、辛うじて1ヶ月分の日にちだけを表示出来るレベルでした。予定を表示するスキマがまったくありません。

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▲SILK:ブラウザの帯がジャマ、スマホレイアウト、広告デカいの3重苦。

また、ブラウザはSILKとFirefoxが使えるのですが、どちらもオマケ機能に過ぎず、本格的に使うのは難しいと思います。

Firefoxはブックマーク機能が使えず、Firefox Syncも使えません。またパスワードの記憶もしてくれませんでした。

SILKはブックマークはあるものの、パスワードは記憶してくれません。

それからどちらも、一定時間が経つとホーム画面に戻ってしまいます。これではデジタルサイネージ的な使い方は出来ません。

ついてに、AbemaTVも見てみようと試しましたが、アプリをダウンロードするように言われて、見る事は出来ませんでした。因みにGmailは送受信どちらも出来ました。とても使いにくかったですが。

3. スキルを画面から起動したい

スキルってたくさん入れると何を入れたか忘れてしまうんですよね。なのでスマホのランチャーみたいにインストール済のスキルが一覧になっていたら、そこから起動出来て便利なのになぁとか思っていました。

これは全然ありませんでした。

スマートスピーカの延長だからしょうがないですが、これ絶対需要あると思っています。分かりにくいスキル名とかありますし。「〇○と話しかけてみよう!」とかいつまでもチュートリアルを出すスペースあるなら、作ってよと思う今日この頃です。

4. 音楽の曲選択がしたい

音声コマンドで起動した場合、Amazon Musicを再生中に早送り・一時停止などが出来ませんでした。アートワークも出ません。因みに何故かRadikoは局変更が出来ます。

なお、Amazon Musicアプリ経由で起動した場合は、再生コントロールが出来るようになるので、この挙動の違いが不思議です。

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■ Showでディスプレイを使えるメリット

では、Echo Showはまったく無意味なのかというとそんな事はありません。以下は便利に使えました。

1. 天気・気温・降水確率がまとめて見える、先の天気が見える
2. 定型アクションのON/OFFを設定出来る
3. 音楽を画面から再生出来る

1. 天気・気温・降水確率がまとめて見える、先の天気が見える

まあ言わずもがなです。音声で聞いてもいいのですが、やはり図・文字で並べて貰えるの方が分かりやすいですね。ただし、ニュースも文字情報が出てきますが、そちらは正直メリットを感じませんでした。特に動画ニュースはむしろ画面を注視しなければいけないので、あまりメリットはないかと思います。

2. 定型アクションのON/OFFを設定出来る

これはホント便利です。定型アクションは本来、Alexaアプリ上で作ったり、実行のON/OFFを設定出来るのですが、このアプリが使いにくいのなんのって。

普通は設定したらそのままなので、特に問題ないのですが、私の場合テレワークの始業アクションを設定しているので、出社(週2不定期)の時に毎回アプリからON/OFF切り替えるのが面倒でした。これがShow上で3アクションで変更出来るのは、とても便利でした。

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3. 音楽を画面から再生開始出来る

以前のEchoの記事にも書いたのですが、私はテレワーク時にTune InでBBC Radio 4を垂れ流しにしています。ただこれが曲者で、音声で「ビービーシー ラジオ フォーを再生して」と言っても言う事を聞いてくれません。(※今回の2カ国語対応で、英語であればコマンド入れたら起動出来るようになりました)

これがShowだと直近で再生した音楽・ラジオが表示されるので、そこをポチッと押せば再生が出来ます。これは便利です。(停止が音声オンリーかアプリからなのが解せませんが)

ただ候補が、直近数個しか出ないので、別の音楽とか再生すると消えてしまうのが難点です。また曲の検索は出来ません。せめてブックマーク機能くらい付けて欲しかったです。


■ Alexa全体の残念なポイント

ここまでは、Echo Showに限定した話を書きましたが、次はAlexa全体の使いにくさについて書きたいと思います。

以前の記事も含めここまで書いてきて思ったのですが、Alexaは『痒いところに手が届かない』ことがたくさんあるような気がします。

1. スキルが多過ぎて忘れる

先ほど書いた内容ですね。Alexaは数多くのサードパーティ製スキルで成り立っているので、スキルの数が膨大になり、インストール済のスキルを忘れがちです。

せめてAlexaアプリやShowからも起動出来るようになるといいんですが、そんな機能はありません。CUIと違って候補も出せないですし。残念。

2. 動作が『地味に』不安定

定型アクションでBBCを再生する場合、Alexaアプリのミュージックから再生したい曲名・プロバイダ(Spotify/Amazon Music/TuneIn)をテキストで入力しておきます。

ところが曲名に「BBC Radio 4」と入れているにも関わらず、何回かに1度起動に失敗します。成功する日もあります。音声コマンドではないのに何故でしょうか。

また、声で「〇○を停止して」というコマンドを使った場合、停止する場合と、その操作に対応していませんと弾かれるケースが順不同で発生します。意味が分かりません。マイクの感度の問題かもしれませんが、割と近くにいてもなる時があるので、解せません。

それから最近は「あなたの名前」を「あたなの名前」とか言ったり、天気予報で時々噛んだりします。最初はカワイイと思いましたが、頻度が多いとさすがにイラッとします。

これまた『いつも』ではないのがいじらしい。そこに人間らしさは求めていないのです。

3. デバイス・サービス間の連携の悪さ

Amazon Musicアプリから音楽については、再生(キャスト)・歌詞表示・早送り操作などが出来るようになったのですが、ポッドキャストは何故かアプリからのキャストが出来ません。

特にポッドキャストは、音声だとまともに呼び出せない物がたくさんあるからこそ、Amazon Musicアプリで呼び出せるべきだと思うのですが、まったくダメです。

その点、Spotifyは大変優秀で、Google Cast対応なので、Echoシリーズだけでなく、他のスピーカやNest Hubでも再生出来ます。是非とも早急なアプリ側の対応を期待したいと思います。

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▲ Amazon Musicアプリの出力先設定。以前はEchoのみだった気がするが、いつの間にかGoogle Castに対応していた模様。設定さえすれば、複数のEchoで同時再生も可。

それから、別のスピーカでコマンドを実行する機能を付けて欲しいです。

グループと優先スピーカを設定すれば似たような事が出来ますが、音声コマンドだけで、例えばキッチンのEchoからリビングのInputで音楽を再生するような事が出来ません。これがあると移動しながら実行出来て便利なんですけどね。

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▲スピーカー欄で優先再生デバイスを設定すると、Showから「音楽を再生して」と言っても、Inputから再生されるようになる。ただ、Show自身で再生出来なくなるので、柔軟性に欠ける。

4. ニュースが単独起動出来ない。

Alexaのニューススキルは、「ニュースを読み上げて」と言うと設定したスキルがすべて呼び出されます。逆にこのコマンドで呼べるスキルは、「ニュースを読み上げて」以外に呼び出す方法がありません。

その為、特定のニューススキルだけ起動したくても、ニュースはひとくくりにされているので、設定したニューススキルがすべて読み上げられてしまいます。

最大公約数で数設定すると長すぎるし、定型アクションで朝と夜違うスキルを起動したくてもそれが出来ません。

ニュース読み上げこそスマートスピーカの本領発揮すべき領域なのに、残念過ぎます。是非、個別呼び出しも出来るようにして下さい。

5. 定型アクションに引数設定が出来ない。

どちらかというと、ウェザーニューズに対する要望かもしれません。

Alexaの天気予報機能(使っているサービス)は個人的にあまり信用してないので、ウェザーニューズを定型アクションで起動したいのですが、引数(地名)を発話しないと使えません。その為、定型アクションでの呼び出しが出来ません。

その点、Next Hubは標準装備ですし、定型アクションもテキストで細かく設定出来るので、ある程度の引数は設定可能です。これはNest Hubの方が優秀です。


■ まとめ

つらつらと不満ばかり書いてきました。正直まだ書き切れない使いにくい部分は他にもありますが、見方を変えると、ちょっと改良したらスゴく良くなるのでは、とも言えます。

ただ総じて言える事は、私の日常に深く浸透していったからこそ、これだけ『粗が見えてきた』のだと思っています。大して使わなかったら気にも留めないわけですし。

まだまだ機能に気になる点がたくさんあるので、是非Amazonさんには、もっともっと日本語版の改良も進めて欲しいと思っています。

ただまずはAlexaアプリをもうちょっと整理して欲しいなと。GoogleのHomeアプリが洗練されすぎて、こちらのゴチャゴチャ感が引き立っています。Showの改良はもう諦めますから、せめてアプリだけでもよろしくお願いします。Amazonさん。


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