何もしないという選択
仕事でご高齢のひとり暮らしのお宅に
お邪魔する機会がある。
すると
自分より高い位置につけられた
つっぱり棚が傾いている。
洗濯機横のすき間に洋服が落ちている。
ご本人も気づいていないのか
気づいていても直せないのか
こういうことってある。
こんなとき直してあげるべきか迷う。
やりだすときりがなかったり
時間が限られていたりもする。
考えすぎたり
気がまわらなかったりもある。
往々にして
私は何もしないという選択をとっている。
相談せずに自己完結してしまいがち。
頭で考えたことを
理由をつけて実行に移さない。
そして
後になってしなかったことを後悔する。
私自身が私のことを結局何もやらない人だと信用しなくなっている。
やらなかった、しなかったが積み重なり
出来損ないの自分を作り上げていく。
迷ったらできる範囲でやってみようかな。
この年になってようやく思っている。
だがしかし
やってみよう精神はよくやらかす私に
本当に有効なのか…
やらかす回数を増やして
余計に自信喪失になり得ないだろうか?
と頭で思っているだけでは
結果は想像の域を超えることはない。
行動に移してこそ
変化が見えるのだろう。
とはいえ
お客様によっては藪蛇になりかねない。
取り扱い要注意でもある。
こうしてご高齢の方の暮らしに
たびたび触れさせてもらうと
自分にも必ず訪れるときがくると
現実味を帯びて感じる。
施設などで下のお世話を
誰かにしてもらうのは忍びない。
かといって
自宅で過ごせたとしても
思うように身体を動かせず
家の中がどんどん汚れていくのもきつい。
年をとるってこれらを受け入れていかなければならないということなのか…
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