受け繋いでいくもの。
幼少期、母方の祖父母と暮らしていました。
テーブルの上には、写真のようなまぁるいお盆の中に、お湯飲み、急須、お茶の葉が。
ジュース類を自宅で飲むことはほぼなくて、日本茶、麦茶、水、祖母お手製のどくだみ茶とかしそジュースとか。
毎食時、おやつの時、人がいる時。
必ずお茶があったんです。
大人になって茶畑に行った時。
頭の中に似た風景が出てきて、中学生の時に逝去した父方の祖父がいたような…。
昨年逝去した父方の祖母に、生前そのことを聞いてみたら、わたしが小学1、2年生の頃まで、祖父母が2人で住んでいた山奥の家の近くで、家で飲むお茶を作っていたとか。
あの樹の感じ。
あの葉の感じ。
あの土の感じ。
雨の後の土からのむわぁとした空気の感じ。
祖父が歩いていく後ろ姿。
夢ではなかった。
そんな幼少期のおかげで、今のわたしがあるのです。
祖父母も御先祖様たちも、日常を丁寧に礼儀正しく生きているように思います。
感謝の気持ちを忘れずに、謙虚で、忍耐強く、愛情に溢れています。
その愛情があったから救われた事もたくさんあります。
今のわたしがあるのも、そのおかげです。
祖父母が日常の中で大切にしていてくれたことを、今、わたしが楽しめている事をとてもとても嬉しく、少し誇らしく思えます。
そして、わたし自身も、祖父母や御先祖様たちのような人でありたいな、と思うのです。
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