【読書感想】「苦手な人が気にならなくなる本」 山崎洋実
読了日:2018/9/13
この本の概要
「ホンマでっか?!TV」「白熱ライブビビット」など多数のテレビに出演している、コミュニケーションコーチ山崎洋実さんの本。
(ここ数年は、アニメしか見ていないので、テレビに出ている方だというのは表紙を見てはじめて知りました。)
「苦手な人」…。
基本的に苦手は人はつくりたくないので、人と会ったらできるだけいい面をみるようにしています。
が、いい面だけみるようにするのも限界がある。
いい面を見るよう頑張りすぎて、マイナス面に目をつぶりすぎるのも違う気がする。
自分なりに歩みよったり、頑張ってみたりもしますが、少なからず苦手な人ってのはでてきてしまいます。
そんなこんなで、「苦手な人が気にならなくなるといいな~」と思って購入した書籍。
長い間、積ん読状態でしたが、やっと読みました。
ところどころ漫画もあるのでとても読みやすく、寝かしつけしながらサクッと読めました。
サクッと読めるわりに、いいことたくさん書いてあるので、とてもコストパフォーマンスがいい。
山崎洋実さん
作者の経歴がすごい。
作者の山崎洋実さんは、もともとは大手英会話教室で教室のマネジメントや運営をしていた方。営業成績も常に良い敏腕マネージャーだったようです。
子育てを機に退職し、近所のママ向け講座を受講したところ、講師のイキイキとした姿に影響を受け、自分でママ向けのコーチング講座を実施。
それがママ界で評判を読み、口コミで広がって、ママ向け講座だけでなくビジネス向け講座もするようになり、テレビ出演まで果たす人気講師になりました。
純粋にうらやましい。
自分の持っている強みを最大限に発揮している。
そして、行動力がすごい。
「講師したいな~」って思ったときに、セミナー受講して資格をとって…、と考えるんじゃなく、「講座をやってみよう!」と考え、アウトプットしてしまう。
なにかを成す人というのは、子育てしてようが他に仕事してようが、やりたいことに忠実ですぐ行動している。しかも行動が「まずアウトプット」。
すごいよなぁ。
そこだよな~、私にたりないのは…。
『対自分』のコミュニケーション
「はじめに」で、作者は次のように述べています。
コミュニケーションには、2つの種類があります。『対人』のコミュニケーションを思い浮かべる人が多いと思いますが、もう一つ、私が大事にしているのは、『対自分』のコミュニケーション。人とうまくかかわるためには、まず自分を知り、自分の感情とうまく付き合えるようになること。そうすればおのずと周りの人とのコミュニケーションも円滑になります。
これは、本当にそのとおりだなぁと思っていて。
我が家はあまり夫婦喧嘩をしません。
私が夫にキレたことは出会ってから2回くらいしかないし、夫が私にキレたことはたぶん今まで一度もない。
もちろん、イラっとしたり、モヤッとすることはときどきあります。
ただ、ケンカはしたくない。
自分にとっても、家族にとっても、家は、いごごちいい場所にしたい。
ケンカして、それぞれが無言で、子どもが気を使って話さないといけない状態は楽しくないので、極力避けたい。
そういう思いが強いからか、子どもが生まれてからは特に、感情を表に出す前に、
「このイライラの原因はなんだ?」
と一回自分に聞いてみるようになりました。
そうすると、誰かに対する不満というよりは、家事全般のタスクが多いことや、「一人じゃまわらなーーい!」という「状態に対する不満」であることが多いことがわかりました。
「状態に対する不満」であれば、まぁいくつか選択肢はあって、
・協力者に依頼する(多くの場合は夫)
・タスクのなかで優先度の低いものを切り捨てタスクを減らす(後回しにする)
・イライラしている雰囲気が出ていたら「母さんのイライラは、作業がたくさんあることが原因で、あなたたちに問題があるわけではない。でも今は何か言われても対応できませーん」と子どもらに事情を話し理解を求める
などの対応がとれます。
そこで、だいたいは「どうして私の苦労を察してくれないのよ?!」と協力者である夫に怒りがいくんだと思うんですが、私は「人は誰も他人を察することはできない」という前提を持っているので、察してくれないことに対してはイライラしにくいようです。
ま、それでも夫への不満が放出されてしまう場合はあります。私もたぶんそんな偉そうなことをいいつつ、夫に小さく感情をぶつけることはちょいちょいありますww
でも、一回自分のなかで「どうして自分はこういう気持ちなんだろう?」と分析するようになってからは、その裏にある自分の感情や、考えられる複数の解決策も見えてくることがわかりました。
結婚して子どもができてから、少しだけですが「考えてからしゃべる」ができるようになった気がします。
同様のことが、本でも書かれてました。
心理学の世界では怒りは「二次感情」と呼ばれています。つまり、突然でてくる感情ではなく、その裏には、必ず本当の気持ち、「一次感情」が隠されているのです。
怒りの裏にある一次感情とは、期待・心配・悲しみです。
(中略)
怒りの裏側にはそういった感情が隠れています。ですから、怒りの感情を抑えるのではなく、その裏から沸き上がった感情を丁寧に扱ってみてください。
これをおさえておくだけでも、けっこう役にたつと思います。
私も、経験としてなんとなく思っていたことだけど、こういうふうに言葉にして教えてもらえることで、改めてしっくりきました。
怒りは自分で決めている
「怒り」を向けられたときの考え方についても「おぉ!」と思いました。
「怒り」という感情について説明した箇所で、作者は以下のように説明しています。
相手が怒っているのは、あなたが相手を怒らせているのではなく、相手があなたの言動や行動に”勝手に”反応して怒っているのです。単純に機嫌が悪くて八つ当たりをしているときだってあります。
怒っているのは相手の問題。この「区別」ができるようになると、周りからのネガティブな影響を受けにくくなります。
怒りの感情を向けられると、それだけで「うわっ」とビビってしまいます。
ビビりながらも防衛反応で思わず反発してしまったり、逆にただただ萎縮してなにも言えなくなってしまったり、対応はそのときによってさまざま。
ただまぁやっぱり感情はものすごく乱されます…。
「怒っているのは相手の問題。」
これは脳内にしっかりとどめておいて、突然「怒り」をぶつけられた時にも、冷静に対処できるようになりたい。
ワタクシ的名言
人には必ず強みがあります。「強み」と聞くと、人と比較して秀でているところと考えがちですが、決してそうではありません。普段から当たり前にできているパターンに気付き、必要なときに出して、生かすことが強みになるのです。
ストレングスファインダーをやって、自分の「強み」になる要素を知ることができたと思っていたけど、そもそも「強み」の定義を理解していなかったのかもしれないなぁと思いました。
でも、普段から当たり前にできているパターンって、私にはなにがあるんだろうか?
発明王のエジソンは大きな成功を残しましたが、実は失敗が多かったことでも有名です。すべての実験がうまくいったわけではありません。
ある日、実験の失敗を嘆いた助手に対してエジソンはこう言ったそうです。
「それは失敗じゃない。その方法ではうまくいかないことが分かったという、成功なんだよ」
エジソンーーーーーーーー(T_T)!!
宇宙兄弟でもムッタが同じことを言っていた。
ちょっと前に宇宙プロジェクトでロケット発射に失敗したホリエモンについても、「ホリエさんはたぶん失敗したとは思ってない」と誰かが記事にしていた。
40歳のオバハンも、5歳の息子も、8歳の息子も、
おそらくみんな失敗は怖い。
失敗をおそれヒヨった発言をしてしまうことはとても多いし、失敗をおそれてはじめから行動しない、ということもたくさんある。
しかも、厄介なのは、その恐怖心もけっこう無自覚に発動されていて、おそらく私自身も、失敗を怖がってるってことに自分で気付けていない気がする。
行動を選択するときや、失敗したとき、このエジソンの言葉を思い出したい。
さらに、人間関係を円滑にし、信頼関係を築くための大切な法則があります。
それは、会話をするときに、相手の話にこたえる最初の言葉を必ず「YES」で返すことです。
私たちは、相手と意見が食い違うと、「でも」や「いやいや、そうはいっても」とまず否定して戦ってしまいがち。でも、否定されると、相手は「この人は自分に共感してくれない人だ」「自分のことをわかってくれない人だ」と感じて、あっという間に心の扉を閉じてしまいます。
作者は、この本の最初で、
「一つでも二つでもいいので、「今日からこれを実践する!」と決めてください。」
と述べているのですが、私は、この「相手の話にこたえる最初の言葉を「YES」で返す」をクセになるまで継続してみようと思います。
すでに意識はしていて、「なるほど~」はよく活用しているのですが、それでもときどき反発心が強いと「でも」がでてしまうので、そこを徹底的に意識してみようかと。
すぐに読める割に、心に響く文章がたくさんありました。
この本で得た言葉は、できるだけ心にとどめておいて、瞬時に思い出してコミュニケーションをもっともっと上手にしていきたい。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?