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羞恥心と春ドラマ

年齢を重ねるうちに、羞恥心がなくなってきている。

若い頃は自意識過剰で自分が他人にどう見えるのか、けっこう気にしていた。(それでも人よりは羞恥心はないほうだと思うが…。)
それがじょじょに薄れていって、今はかなーり薄味な羞恥心になっている。

きっかけのひとつは結婚だ。
必要以上に異性にどう思われるか気にしなくてよくなったことは、恋愛が下手な私にはとてもありがたかった。
結婚は私の心をとても軽くしてくれたと思う。

子どもが生まれて、さらに羞恥心はなくなった。
恥ずいとか言ってる場合ではない。
とにかく安全に育てねばならないのだ。
迷子と思えばまちなかでも大声で子どもの名前を叫べるし、う○ことかちんち○とか、お下品なことばだって余裕で言える。
兎にも角にも、私と家族が健康に怪我なく生きてることが最優先。

つまりまぁ典型的なおばさんになってきたということだ。

だが、そんなおばさん街道爆進中の私にも、今、地味に恥ずかしくていいだせないことがある。


佐藤健のドラマだ。
「恋はつづくよどこまでも」。
あれが気になる。

佐藤健。
「ROOKIES」でドレッドヘアをしているときに「この人めっちゃ顔が整ってんな」といっきに気になる人になった。
その後、私のなかの注目俳優としてドラマを見たり見なかったり(ここらへんが私はいつもいいかげん…)。
で、朝ドラの「半分、青い」で久しぶりにじっくり佐藤健をみて、「あぁ、やっぱりこの人はかっこいいなぁ」と思った。
ドラマの後半、アラフォーになったバツイチ同士の幼馴染、すずめ(永野芽郁)の律(佐藤健)が添い寝してチュウをするところとか、
「アラフォーなんて普通におじさんとおばはんやん!こんなキレイなおじさんおばはんのチュウがあるかっ」
と心のなかで突っ込んだよね…。
でも、「朝ドラでやめてよ、恥ずかしいじゃん」
とか思いながらも、まんまとキュンキュンしちゃったよ…。

そんな佐藤健が恋愛ドラマである。
しかも設定がドSな医者!

リアルな世界で、ドSなインテリはムカつくが、仮想世界の設定としては大歓迎。

見たい…。
と、ドラマが始まる前から気になっていた。

だが、我が家に女は私しかおらず、家族は恋愛モノにたぶん興味がない。
なので恋愛ドラマを家族で見たことはほとんどない。

長男はなんだか大人びていらっしゃるので、それなりにわかってきてる部分がありそうだが、次男は「Mrなんでなんでマン」。
彼の世界は不思議に満ちている。
彼の辞書にいまのところ、「わびさび」とか「空気を読む」ってことばはない。
ので、ドラマを見ていたってわからないことがあれば、どんどん聞いてくる。
チューのシチュエーションによっては、
「なんでチューして叩かれたの?」
とか
「なんであの人はチューして泣いてるの?」
とか
「チューしてなんでいきなり同じ布団で寝てるの?」
とか、いちいち心情と状況の細かい説明を求められることになる。
想像しただけでなんだか恥ずかしい。
だし、ドラマに集中できない。

録画してこっそり見るとしても、録画一覧にはどうしたって「恋はつづくよどこまでも」というコテコテ恋愛モノなタイトルが並んでしまう。
それを長男や夫にみられるのも恥ずかしい。
夫の「見てんの?これ」というSo coolな表情が、「す、すんません、いい歳して…」という気持ちをより一層増幅させる。

そんなこんなで気になっているのにドラマを見ることができていない。
ネットで流れだけは追っているが、もうドラマもだいぶ佳境に入っている。きっと、今回は見れないまま終わるだろう…。
とても残念だ…。
さらば、ドSな佐藤健。


自分勝手な文句を言わせてもらえば恋愛モノっていう設定がよくない。なんかこう、今ってそういう時代じゃなくなってるじゃん。
どうかドラマ制作会社のみなさんは、イケメンを出すなら恋愛モノではなく、刑事モノや探偵モノで出していただきたい。そうすれば、私も堂々と子どもたちとみることができる。
エッセンスとして、たまに色事があるくらいがちょうどいいじゃないか。
(超自分勝手…www)


さて。
そんな私は常に未来を見ている。
ドラマはほとんどみないくせに、どんなドラマが始まるかだけは常にチェックしているのだ。

ちょっと先の未来=4月からのドラマに「キタっ!」叫びたくなるようなドラマがあった。

そう、綾野剛と星野源がバディを組んだ刑事モノだ。
わかってるじゃないか!制作会社の人たち。
これだよ、こういうのだよ。

佐藤健は残念だったが、私は常に未来を生きる。
刑事モノで星野源なら私も堂々と録画ができる。
長男もきっと楽しみに見てくれるに違いない。次男は刑事モノは怖くてキライなので、できればコメディ要素強めでお願いしたい。


とりあえず、春が楽しみだ。

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