自我
風呂上がり、クーラーの効いた六畳一間。
ゲーミングチェアに座ると、今日の疲労が胸筋を肺に腰掛けさせる。
呼吸は浅くゆっくりとしていて、何かを成し遂げる体力などは、もう全く残っていない。
畳まれている布団を敷けば眠ることができる。
部屋の明かりがぼんやりと映っている僕の目は、夜間モードに設定されていないデスクトップPCのディスプレイを少しまぶしく感じている。
エアコンの働く音とPCのファンの音が、椅子の上の重力を1.5倍にする。
僕らの深夜二時間半は、いつの間にかどこかへと奪い去られてしまう。
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