見出し画像

真岡まちつく 始動(前編)

真岡まちつく 事務局のハヤシです。

栃木県の南東部に位置する、人口8万人の真岡市で、公共空間を活用した社会実験を企画、実行するプロジェクトとして、真岡まちづくりプロジェクト「まちをつくろう」が始まりました。

そもそも真岡市

初めての方には モオカ と読んでいただけないことが多くて オカ と読まれた方に、笑顔でさりげなく「はい、オカは…」と、ゴニョッと被せて訂正するのにも慣れすぎて、もはや職人の熟練の技です。

そんな難読都市ですが、いちごの生産量が日本一で、昭和40年代から整備された内陸の工業団地として日本一(当時)で、現在はその工業団地内に、内陸で日本一の火力発電所もあったり、週末には、真岡鐵道にSLが運航され、さらに、海なし県の栃木県にとって、栃木の海とも呼ばれる、井頭公園の一万人プール、略してマンプーもあって…と、いろいろアピールポイントのある地方都市です。

そんな真岡市

これまで、工業団地の造成から雇用を生み出し、また、農業分野ではいちごの生産に取り組み、日本一の生産量を維持してきた先人たちのおかげで、税収減や人口減少や災害や…近年、どこの地方都市も、おしなべて苦しんでいる課題に対して、幸いなことに、そこまで深刻なダメージを受けることなく、そのため、徐々に徐々に周囲の状況は変わっているにも関わらず、その変化に鈍感であったように思います。さて、そこに新たなプロジェクトとして

真岡まちつくが生まれたわけです。

この「まちつく」、真岡まちづくりプロジェクト「まちをつくろう」は、これまで真岡市で取り組みが進んでいなかった、公民連携のまちづくりに、本格的に取り組んでいくための試走であり、助走として、より高く、より遠くへ飛ぶためのプロジェクトです。

市内には、先人たちが残してくれた、整備してくれた社会インフラや、文化財が多くあります。これらの公共空間は、よくも悪くも、今までと同じように維持されているだけで、その場を使う、さらに付加価値をつけよう、という発想が、あまりなかったように思います。公共空間を使い倒そう、使って稼ごう、という発想があまりなかった、というのは、これもまた そこまでするほど困っていない という、余裕がなせるわざかもしれません。

そんな、少し余裕のあるまちに、変化が起き始めたのは、昨年来の新型コロナウイルス感染症の拡大から、日常の暮らしに大幅な制限が加えられたことも、きっかけの1つに挙げられるかもしれません。

真岡市では、移動手段は自動車が中心で、1家に1台どころか、4人家族なら車が5台(自家用車は人数分、さらに軽トラック1台)あるのが普通な、自動車社会ですから、ちょっとした買い物でも車。

車で出かける先は、10分の市内で食料品を買いに行くのが主で、少し足を伸ばして30分で行ける宇都宮市、インターパークまで出かけるのが一般的で、そのため、真岡市内には、仕事帰りに寄れる営業時間の長いスーパーや、薬局系の大型店と、コンビニ、全国チェーンの飲食店がたくさんある、つまり、車で田んぼの多い地方都市を通過するときによく見る

特色の乏しい どこにでもあるまち で、日常の暮らしに 不満はないけれど、高揚するような満足感も得られない そんな、どこにでもある人口8万人の地方都市だったわけです。

長くなりましたので、続きは後編へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?