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アメリカ駐在物語 ②えーホテルの予約が入ってない!

えー、予約が入ってない? その時はかなり焦りましたね。長いアメリカ駐在中に、出張や旅行でアメリカ中のホテルに100回以上は宿泊したかと思いますが、一番肝を冷やした経験でした。

日本から来る大人数の出張者にアテンドするため、彼らと同じホテルに宿泊し、ホテル近くのコンベンションセンターの展示会に参加する予定でしたので、そのホテルに宿泊できないのはとても困るのでした。

ホテルの宿泊係に冷たく「予約が入っていない。今日は満室で空き部屋もない」と言われても、簡単に引き下がるわけにはいかず、「そんなはずはない。ちゃんと予約のリコンファメーションもしたし...」と言って、もう一度確認するように頼みました。

しばらく、宿泊係がコンピューターの端末のキーをたたきながら、モニターとにらめっこしていました。その間中、本当に部屋がなかったらどうしようかといろいろな対策を考えていました。

10分くらい経過したでしょうか。「あった!」と宿泊係が言ったときは本当に安堵しました。聞くと、同姓同名の日本からの出張者が先にチェックインしていたため、名前で検索しても出て来なかったとのこと...。

分かったようで分からない理由だなぁと、納得がいかなかったのですが、アメリカ人相手にしつこく追及しても無駄だと分かっていましたし、長いフライトの後で疲れていたので、Thank you!とお礼を言って、さっさとチェックインを済ませました。

この話は予約が入っているにもかかわらず宿泊係の調べ方が悪かった例ですが、宿泊日数が間違っていた、部屋のタイプが違っていた...など、ホテルの予約に関するトラブルはいろいろ経験しました。経験に学んで、かならず事前にリコンファメーションの電話を入れる、予約内容が記載された確認票やメールコピーを持参するといった予防策を講じるようにしました。

また、予約時に使ったものとは違うクレジットカードで決済する場合は、チェックイン時に念押しする習慣も身につきました。ある時、日本からの出張者のホテル予約を代行したときに私のコーポレートカードで予約を入れ、チェックイン時にその出張者がクレジットカードを提示しなかったため、自動的に私のカードにチャージされてしまった...というトラブルに遭遇しました。その後は、出張者がチェックインするときは近くに立って、それとなく監視し、まずいなと思ったときは声掛けをするようにしました。

ホテル予約に限らず、アメリカでは日本では考えられないようなトラブルを多く経験しましたので、念には念を入れて対策を行う癖が自然に身に付き、また、どんなトラブルが起きた時も冷静に行動するようになりました。「あー、またか」と独り言を言いながら...。

最後に宣伝です。昨年、私は「英語で書く、ビジネスメールの基本」という本を出版させていただきました。自費出版ではなく商業出版です。本書の特長は以下の通りです。

<本書の特長>
①通算17年のアメリカ駐在を含む30年以上の貿易関連業務の実践を通じて習得した英文メールの書き方を解説

②ビジネス英文メールはパターン化した表現や決まり文句などを覚え、また、相手の国の文化や習慣に対する理解に基づき表現を工夫することがポイント。それらのポイントを踏まえて、相手にうまく伝わり相手の行動を促す英文メールを短時間で書くための色々なノウハウを紹介

③海外の文化・習慣に対する理解に役立つようにアメリカ駐在時の様々なエピソードも織り交ぜている

④例文を多く提示し、略語一覧やIT用語一覧なども付録として掲載しているので、手元に置いて事典のように利用できる

この本が皆様のお役に立てば嬉しいです。


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最後までお読みいただき本当にありがとうございました。



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