敬語はないが丁寧語はある (アメリカ企業との交渉術 その11)
上下関係はないので敬語はありませんが、アメリカ人も丁寧語は使います。
アメリカ駐在中のあるとき、スタバのカウンターで不良っぽい少年がCould I have a tall Latte? というのを聞いてビックリ仰天しました。そんな丁寧語がその少年の口から出てくるとは!
日本の店やレストランで良く聞く、「客だぞ」、「年上だぞ」と威張ったぞんざいな言い方は、アメリカで聞くことはめったにありません。
まず、客(買手)と店員(売手)は対等だということ。また、アメリカ人は子供の頃から公共の場で丁寧語を使うようにしつけられているということ。アメリカ駐在中に気づいた点です。
日常会話ではスラングを多用するアメリカ人も、ビジネスの場面ではきちんと丁寧語を使います。上司から部下に対して丁寧語を使うのも珍しいことではありません。
ビジネスでは、特に交渉のときは、丁寧語を使い、ソフトな印象を与える表現をこころがけましょう。ストレートな言い方で反発を招くのは交渉上とても不利です。
could you, would you, may I, do you mind…?などの丁寧語だけではなく、ソフトな印象を与える単語やフレーズを使うだけで、相手の態度が違ってきます。例えば、It seems, unfortunately, I am regret to say, I am afraidなど。
今回は、アメリカ人相手に交渉をするときに丁寧語やソフトな印象を与える表現を適切に使う利点についてお話しました。
最後に宣伝です。私、このたび「英語で書く、ビジネスメールの基本」という本を出版させていただきました。自費出版ではなく商業出版です。本書の特長は以下の通りです。
<本書の特長>
①通算17年のアメリカ駐在を含む30年以上の貿易関連業務の実践を通じて習得した英文メールの書き方を解説
②ビジネス英文メールはパターン化した表現や決まり文句などを覚え、また、相手の国の文化や習慣に対する理解に基づき表現を工夫することがポイント。それらのポイントを踏まえて、相手にうまく伝わり相手の行動を促す英文メールを短時間で書くための色々なノウハウを紹介
③海外の文化・習慣に対する理解に役立つようにアメリカ駐在時の様々なエピソードも織り交ぜている
④例文を多く提示し、略語一覧やIT用語一覧なども付録として掲載しているので、手元に置いて事典のように利用できる
良かったらこの本も役立てて頂ければ嬉しいです。宜しくお願い致します。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
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