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小説 本好きゆめの冒険譚 第二十一頁

 リビングに降りてくる私にパパとおじさんがおはようと声をかけて来る。
 あれ?今日は眠そうじゃないんだ…。

「さぁ~朝ごはんにしましょう!」

 今朝のご飯は「温泉旅館の鮭定食」。
・焼き鮭
・冷奴
・ひじき煮
・山芋のすり下ろし
・ほうれん草のおひたし
・海苔
・豚汁
・五穀米のご飯
・生たまご

 朝ごはんを食べながら、パパがどうだった?と聞いて来た。

 それに答えとして、ゼウスさんは1人しかいないけど、凄く大きな人になってた事、槍を振っただけで星が消えた事、それに怒ったヘーラーと言う綺麗な女性に会った事、パパやママの質問には、今日の昼に答えると言ってた事を伝えると…

「僕、今日も有給取るわ!」
「僕も有給取ります!」
「ゆめちゃんは学校を休ませないと!」
と、3人が、急に慌ただしくなり、

 また、私1人がゆっくりと「鮭定食」を味わった。

 


・・・ゼウスの次はヘーラーだと?!
「神々の最高位の女神」のヘーラーだぞ!

 ゆめはどんな大物と会ってるんだよ!

 それにしても、「ちゃんとした桃太郎」をゆめが聞いた事によって、3人いたと思われる「ゼウス」が、1人に戻る?どういう事だ?

 もしかして、本当にゆめの方がゼウスよりも力があるのでは?とも考えられる。

 それで、ゼウスに会えたとすれば、何を聞けば良いのだろうか?頭が真っ白になる可能性が高いのでは?

 それに、純真無垢のゆめだったから耐えることが出来て、我々大人達は消し炭になってしまうのでは?とも考えてしまう…。

 そう、ゼウスは、全知全能で有るがゆえに破壊も簡単に出来てしまうのだから、僕達など虫けらの一匹程度としか思ってないのかも知れない…。

 いやいや、何も解らない、ゆめを何回も帰してくれたのだから、神と言う名の下、慈悲深い存在なのかも知れない…そうあって欲しい…。

 お昼になるのを待とう…。
「最後の晩餐」は何がいいかな…ママに任せるか…。


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