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失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第3章 記憶を求めて 第21話 赤色の光の先
ムーンライト・ウィザードのメンバーに、リリアが黒魔導士として加わり、パーティも、5人になった。そして、ついに、中級ダンジョンを制覇して、Bクラス冒険者パーティになった。 私達は、旅を急いだ。夜になっても、光魔法で、光球を常に出して、明るくしながら、北に向かった、進んで行った。 漸く辿り着いた村では、村長らしき人物から村の外で休むように言われた。争いごとは避けたいので、言われるままに、村から離れた所に、土魔法で、小屋を創り、1夜を過ごした。 夜が明けてから、もう一
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第20話 中級ダンジョン制覇
今日は、冒険者ギルドで、リリアを私達のパーティに加えることになっている。少し、早いけど、私達3人は、既に、冒険者ギルドに来て、ローズにパーティに1人、追加することを伝えている。既に、準備は、完了していた。後は、リリアが、来るのを待つだけだ。 リリアは、定刻に遣って来た。そして、直ぐに、ムーンライト・ウィザードのメンバーとして、登録した。これで、私達のパーティに新たに黒魔導士が1人増えて事になる。 ルナは、戦闘で、戦いたいので、タンクみたいな役割だ。でも、本当は、白魔
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第19話 新しい仲間
私が見た魔法陣は、知っているという直感があったものの、その内容を説明することが出来なかった。説明するための言葉が、出てこない。知っているはずなのに、出てこない。それは、歯がゆい経験だ。 私は、ルナを呼んで、相談することにした。そして、リリアから、言われたことも、すべて、素直に話した。 「なんとなく、分っていたわ」 ルナが、私の説明を聞いて、最初に言った言葉だ。うすうすは、気づいていたようだ。 「ねえ、ルナ。これから、僕は、どうしたらいい?」 「そうねぇ。
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第18話 リリアの助言
また、リリアが、私に声を掛けて来たわ。以前と同じく、私が一人になるのを待ち伏せていたようなの。 「ラズ、少し、助言をするね」 「何のこと?」 私は、まだ、リリアの事を信用できないわ。ユリアの話と共通している部分は、あるもののリリアの目的が分からないの。単なる親切で、私に近づいて来たとは、思えないわ。 「ラズは、自分の過去を知りたくないの?」 また、これだ。私が、記憶をなくしているって、誰に訊いたのか? でも、それは、真実だけど。 「何を言っているんだ
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第17話 ギルド長との約束
シルヴァー・ムーン・シャドウのリーダーのユリアは、エルフで、もうすでに、120歳以上だという。 そのユリアが、私に訊いて来た。他の者には、聞こえないような小さな声で、囁くように。 「ねえ、ラズ。あなたは、本当に、人間なの?」 私は、思わず、ユリアの顔を覗き込んだ。でも、冗談を言っているような顔ではなかった。 「ユリアは、何を言っているの。当たり前だよ」 私は、ユリアに怒ったような口調で、言い放った。少し、声が大きくなったので、周りに訊かれたかと思い、少し周
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第16話 シルヴァー・ムーン・シャドウ
第12階層で、助けた冒険者は、Bランク冒険者パーティー「シルヴァー・ムーン・シャドウ」のリーダのユリア・シルヴァーだった。 怪我も治り、食事をさせて、落ち着かせてから、話を聞くことが出来た。 「私達のシルヴァー・ムーン・シャドウは、冒険者ギルドからの依頼で、マップの作成をしていました。この階層に入ってから、トラップの魔法陣によって、パーティーのメンバーは、それぞれ別の階層に転送されてしまいました。今、他のメンバーがどうなっているのか、わかりません」 「シルヴァー
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第15話 ダンジョンでの活躍
漸く、私達は、中級ダンジョンの入り口に到着した。中級ダンジョンの入り口には、冒険者ギルドの係員が立っていて、私達のIDを確認し、入場料を請求した。 「それじゃ、これで、3人分ね」 ルナが、係員にパーティーの3人分の費用を支払って、私達を手招きした。 「無理をするなよ」 係員が、私達の様子を見て、声を掛けて来た。 「大丈夫よ。これでも、私達は、Cランクの冒険者パーティーよ」 ルナが、怒ったように、係員に言い返して、睨みつけた。 「ルナ、怒らないで!
失われた記憶を探す闇の魔法使い(The dark wizard searching for lost memories) 第2章 女魔法使い 第14話 過去を知る者
私達は、村長のランサーに会うことが出来た。ランサーは、村長らしくなく、筋肉質の体で、鋭い眼光の人物だった。白髪で、思慮深く、村民から尊敬されていることが伺えた。 「私達は、冒険者パーティーのムーンライト・ウィザードと言います。実は、この先にある大きな穴が出来たときの事を窺いたくて、ここにやって来ました」 「あの大きな穴の何が知りたいのですか?」 「どんなことでもいいのです。何か、御存じですか?」 「あれは、戦いの後です。しかし、私も、直接見たわけではありませ