北の伏魔殿 ケースⅠ-まとめ

○なぜ冤罪事件とパワハラが起きたのか

 

 すでに見てきたようにその原因は、なんといってもB主査の知識不足、無責任にあることは明白である。

・公務員としての基本である年度区分があることを知らなかったこと。
・私から受けたアドバイスを無視して、自分の業務でもないのに、しかも          海外事務所の立場を考えずに予算を節約しろと言ったこと。
・事務所から反発を受けると私に責任転嫁した無責任なこと。
・業務の知識や組織のあり方への理解がないため、不要な業務に手を染め、   やるべき業務をやらず、仕事のキャパオーバーに陥ったこと。
・キャパオーバーのため、周囲を見渡せず、どういう事態が生じているのか理解できていないこと。

 次に、海外事務所のM主査の性格も本件では見逃せない。

・秘書課という特異な部署にいたため、通常の公務を経験してこなかったことで、一般的な事務に関する知識がなく、自ら進んで業務をしようと意欲がないこと。
・自分の夫を気候のいい時期に2回も現地に呼び寄せたくて、12月に県直営事務所に移行するのがわかっているのに出張を11月にしろと、業務より私生活を優先させたこと。
・予算執行見込みの積算資料を作成する能力も、読みこなす能力もないこと。
・人に業務を依頼しながら、猜疑心が強く、根拠のない憶測が事実だと思い込みそれを第三者に吹聴したこと。

 一番重要な役割を果たしたのは、M係長だろう。代表係長として課をまとめていくべきにもかかわらず、他人の言うことを鵜呑みにし、業務で報復した。その結果、背任行為により税金を無駄にし、本人自身の評価を下げ、ミスリードにより上司、同僚、部下に迷惑をかけた。その罪は断罪されるべきであろうが、単に人事課に在籍していただけで、管理職になれるという人事制度のおかげで、これだけのことをしてもおとがめさえない。
・他人の言うことを何ら検証せずに、それが事実だと思う単純なこと。
・業務で報復することを考え、実行すること。しかし、それが不法行為だという理解もないこと。
・結果、税金を無駄に使ったこと。
上司に多大な迷惑をかけたこと。部下に報復の態度を見せたことで、部下も真似をして、不法行為の連鎖を生み出したこと。

 そして、周囲の人間が何も考えずに同調行動をとったこと。

 上記のうち一人でもまともな人間がいたら、こんなことは起こらなかったはずであるが、我が県の職員のレベルがこんなにも低いということは、彼らだけに限ったものではなかった。それは、次のケースで明らかにしていこう。


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