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こんなはずじゃなかった

私は通信制に転校してからずっと高校を辞めたかったし何度も辞めようとした。一番「辞めたい」がMAXだったのは高3の秋でそれ以外は大して記憶にないのだが、高3の春に私はインターネットの海にこんな相談を投げかけたようだ。


今年18になる者です。通信制高校に通っています。

中学は別室登校、1年生の時は全日制高校に在学していましたが精神的に病んで転校しました。私は前の学校が好きで辞めたくありませんでした。しかし、先生の勧めで半ば強制的に転校することになり、考える隙もなく月2〜3日通う公立の通信制に決まりました。

昨年度は逃げてばかりではいけないと思い、修行だと思いながらほぼ全ての単位を取得しました。

バイトにも挑戦しました。幸いとても向いていました。今も週2〜3回働いています。

しかし体調は最悪で、バイトをしながらこのペースで学習を進めるのは困難だと思い、4年かけて高校を卒業することにしました。

4月に高3になりました。
もう、学校という存在が精神的に辛いです。
学校に着いても頭の中が「帰りたい」でいっぱいだけど、ここで帰ったら甘えだと思い踏ん張っています。

登校日を乗り切っても開放感なんてものはなく、苦しい。やめたい。しばらくはレポートもしたくないし次行けるかも分からない。
学校に行くと喉に何かが詰まったかのように気持ち悪くなります。

バイトの方が理不尽なことは多いです。それは耐えられます。
なのに、学校は月数回でいいのに、辛くて仕方ないです。でも、理由を言語化できません。いじめもないし、勉強もついていけます。肌に合わないとしか表現できません。贅沢でごめんなさい。

高卒認定を取って進学して、もしも同じ思いをしたとしたら通えなくて中退することになると思うので、せめて今の通信制だけは卒業したいです。中卒は嫌です。

今だけの話をしたら、親の世話になれるので中退してフリーターの方が楽に決まっています。でも、辞める気はないです。長い目で見たらこれが正しいんだと思います。中卒と高卒ってかなり違いますよね。万が一4年より長くなってしまっても辞めません。

豆腐メンタルの私を誰か応援してください。

月2回のスクーリングを毎回こんな思いでこなしていた。
辛かった。本当に辛かった。
世間の高校生は毎日のように学校に通っているので月2回が無理だなんて甘えだと思っていたけど、終わった今からすれば甘えではなかったと思う。

こんな相談に応えてくれた方がいた。
私はその時、見ず知らずの他人であるこの方の言葉にかなり救われた。

通信制が辛い理由についてですが、元いた全日制高校のことを心理的に引き摺ってるからなのでは?どんな事情かは知らないけど、辞めたくないのに無理に辞めさせられたんだよね?

先生を恨んだりはしてないかもしれないけど、「あの高校を卒業したかったのに」とか「あの高校にいれば今頃は」とか、心理的に引き摺っていそうな感じがする。後は今の通信をすごく下に見てるとか?


今の高校に「学びたい」と思って行ってるわけではないのでしょう?

中卒は嫌だとか、世間体だったり、就職を有利にするためとかそういう目的ですよね。元の高校を心理的に引きずっていたら、今の通信制に足が向かないのは理解出来る。


「嫌なことをしに嫌な場所へ行って、自分にとって絶対に避けたい最悪の事態(中卒)を避けるためにどうしても行かなくてはならない。」

↑どう考えても苦痛でしかないよね?


さらに「不安」が追い打ちをかける。

「自分の人生は大丈夫だろうか。このままで卒業して就職して生きて行けるだろうか」


普通は3年で卒業するところを4年かけても意地でも卒業するって、結構な根性なんですよ。そこは本当に大したものだと思う。

ただ、本当に学びたい事があって教育を受けたいからの話なら良いと思うんだけど、あなたの場合は「4年かけても5年かけても、とりあえず通信を卒業したい。中卒を避けるために。」なのよね。

長所である「根性」の使い方を間違えてると思う。


大学進学をするとしたら何を学びに行きたいの?これが明確ならば、他の要因がない限り、合格したらちゃんと行けると思う。

そして、本当に学びたい大学があるのだとしたら、今はバイトをせず、持ち前のド根性でバリバリ勉強して、通信を3年で卒業も出来るんじゃないのかなと思いますよ。


自分はこれが学びたい!と思って大学に行ってみて、どうしても通うのが無理だった場合、中退して何が悪いのかな。お金の問題?そこまで行くために頑張った事や得た知識は無駄にはならないでしょう?


あなたは根性があって魅力的な子。全然豆腐メンタルじゃないよ。

おそらく賢いし、本音はもっともっと格好良く生きたいんだろうなと思う。

いっそここから、人としての格好良さを追求したら?

知識も教養も、もっと貪欲にね。

あまりにも的を得すぎていてびっくりした。

その後も数回やり取りをして思ったのだが、この方はおそらく、高卒認定などいくらでも手段はあるのだから鬱になるくらいなら通信を辞めてほしかったのだと思う。
でも、見ず知らずの人間が私の人生の責任を取ってくれるわけがないし、恩師に「あなたは逃げてばっかりだね」と言われて傷ついた直後だったので、辞めるという決断はどうしてもできなかった。
この方の言いたかったこととはなんかズレていると分かってはいたが、私はこの回答を見て初めて、無理をしてでも18で卒業しようと思った。あえてダブらせて4年で卒業しようという試みも学校の辛さを軽減するための試行だった(うちの学校では留年はよくある話なので全然驚かれるような話ではない)けど、こんな濁った場所に長くいればいるほど逆にダメになると思った。


時系列を冒頭に戻して2年前、私は精神的に崩壊していた。私を通信制に放り出したはいいものの、「コイツはもう無理だ」と誰もが思っただろう。私もそう思った。
でも私は、ちょっとでも普通になりたくて、中卒になりたくなくて、頑張ることにした。そして卒業できてよかったねと言われたかった。そのはずなのにいざ「よかったね」と言われた時、全く腑に落ちなかった。なにもよくない。
卒業する頃には流石に時間が解決してくれているだろうと思って長らく耐えてきた後悔が爆発した。「人生に後悔はない」と言い張っている私だが、それはそう思い込まないとまたメンタルが崩壊するからで、全日制を辞めてあの通信制高校に転校したことを一番後悔しているのは私だった。結局のところ不可抗力だったのかもしれないけど、もう少しやりようはあったと思う。
卒業を機にその時のつらさがまた蘇ってきて、2年前と同じ色の涙をタラリと流した。

転校してしまった以上、中退しても卒業しても後悔に変わりはない。なので、どちらかといえば卒業してよかったのだと信じるしかない。

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