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バックビート=重心

言葉の定義を整理する。前の記事でバックビートを以下のように定義した。

狭い定義としては、4拍子における2拍目と4拍目のこと。もうちょっと言うと、2拍目と4拍目にパーカッシブな音(スネアやハンドクラップ、ハイハットクローズの音など)を入れたもの。さらには、それが特徴となる主にアメリカの音楽。

バックビートを研究し始める

しかし、この定義は2,4拍が特徴であるアメリカ音楽を前提としたものである。

この記事によれば日本の音楽はバックビートが1,3拍にある。

バックは「裏」ではなく「背中」だったんです!

つまり「相手の背中を支えてあげるビート」というのが本当の意味であると。俺に背中を預けろ!と。
(略)
「一丁締め」に戻ります。

「よーオッ、ポン!」

どうでしょう?「ポン!」のところで地に足がつき、この上ない安定感がありますよね。つまり、ここがバックビートです。

ところが・・・あれ?これって一拍目じゃない?
一拍目なのに「バックビート」?

そうなんです。

バックビートが一拍目に来るのが、日本的なリズムの傾向なんです。

「日本人はリズム感が悪い」というコンプレックスは今すぐ捨てるべき

で、ここ3年くらい?のバックビートの解説でよく「重心」という言葉が使われる。

リズム感が悪いと感じる多くのケースは、重心の位置が違うだけ

それに対して洋楽、特にアメリカの音楽では2拍目がバックビートになるものが多い。地に足がついて安定するのが、2拍目になる。
(略)
重心を落とすのが一拍目になっていたのを、二拍目にずらしただけです。

「日本人はリズム感が悪い」というコンプレックスは今すぐ捨てるべき

なぜ重心なる言葉が新たに生まれたかというと私は以下の二点が理由だと思う。
一つはバックビートの元々の定義には2,4拍という要素が入ってるために、日本の音楽やレゲエなどの1,3拍目にリズムの安定するポイントがある音楽の説明に使えないので、別の単語を発明する必要があった点。
もう一つは日本人がバックビートを掴むために、イメージしやすい(おそらく下に落ちる、安定する、といったイメージを)言葉が必要だったという点。

(↑この音友は激辛なあのおじさん?)

なので、本質的にはバックビート=重心というように、言葉の意味として捉えてよいと思う。

じゃあ重心って何?ということが気になるが、それについてはまた別の記事で言語化を試みたい。
個人的には重心は、体感、イメージ、感覚を表現する言葉であって、物理現象を表現したものではないと考えている。

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