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適応障害から(約)1年後の話|仕事と復職と転職と|さよなら責任感


みなさまご自愛されておりますか。
こんばんは。志賀です。

4月頃書いたnoteが、大変多くの方に読んでいただいているようで予想外の出来事にびっくりしています。コメント一個一個読んで泣いてます。


世の中似たような立場の人めちゃくちゃいるんだなと思ったり、そんな人をたくさん生み出しちゃう社会悲しいな、とか、休むのが苦手な人達にかける言葉がこの世には少ないのだなあ、私に何ができるかなあ…とおもったりしております。

前回はとにかく休め、と伝えたので、今回は休んだ後どうすんねん、1年くらい経つとどうなんねん、について書こうと思い筆をとりました。

これを読んでいるみなさまは何月かわからないけれど、皆さんの自律神経はお元気ですか。

私はそこそこお元気です。いまは11月になったのですが(驚き)、10月は、なんというか追い風が吹いて、そこそこかなりお忙しく生きておりました。久々にすんごい忙しかったし充実もしていたんですけど、夜まで仕事をしていると動悸がしたりして、やりすぎ注意だなと思ったりもしました。
あと急に寒くなったこともあって、やはり自律神経のバグは感じたりしている、今日この頃です。
みんな、夜はあったかくしてねような。やっぱりお風呂に入って寝ると睡眠の質があがります。


1年経って言えること

今日のテーマはこちらです。よくある病気、例えば風邪なら、症状が出て、しんどかったら病院にいって、お薬が出て、休んだら回復して、大抵が発症する前の元の生活に戻れます。

でも精神疾患は違いました。
よくメンタルは風船に例えられりするのですが、ぱんぱんに膨らんで、穴が開いてしまった風船をイメージしてください。
人によって穴が開いたり破裂したり、状態はさまざまだと思いますが、穴の開いた風船は、テープを貼っても、勢いよく空気を入れたら穴から空気が抜けてしまいます。

たぶん私のこころはいまだにそんな感じ。だからこそ、無理はしない、ということは自分が自分の担当医になったつもりで、今も言い聞かせています。ただ、自覚してすぐにそう思えるようになれたわけではもちろんなく、またわたしのまわりには似たフェーズの人がたくさんいるので、落ち着いてきたいまだから言えること、とかをゆるりと書こうかなと思います。

落ち着いてない人はこんなん読む前に寝るか、読むにしても糖分小脇においてあったかくして読んでください。先が見えない不安、というのもあると思うから、その参考にでもなればうれしいです。理想はこたつにでも入って読みながら寝てください…、


体調は劇的に回復しない


はい。これを読んだ人は、耳が痛いあなたもご一緒に、声に出して言いましょう。
体調は劇的に回復しない。

これは万人に言えることです。
つらい現実だと思うけど、事実なんよね…。まずはそこを認めてあげることが大事だったな、と今振り返ると思います。

前述した風船のお話みたいに、自分の心身は一度穴が開いてしまった状態だと思うと少し認めてあげられるかもしれません。
その事実がただただつらいしんどい原因をつくった環境にうらみがある、というどろどろした気持ちが湧きだすかもしれないけれど、そういう負の感情が大きいうちはまだ、休むことに専念する時期なのかな、とか思います。

SNSとかで、筋トレしたらうつが治ってた、とか、農業したらメンタルが回復してた、とか、そういう系のツイートが定期的にバズったりしているので、すごく期待しちゃうし、精神疾患を「治るもの」と思いたくなる気持ち、出てくると思います。
でも大抵はそんなにサクッと治るものじゃないんです。残念ながら。
バファリンのんだ後くらいにさっくり収まればいいんだけどね…。

まあ、適応障害は「ある環境に対する」がつくことも多いので、その環境から逃れることが一番大事だったりもするし、それが回復の手立てだったりもするので、あくまでケースバイケースです。あえていうと、簡単にストレッサーから「逃れる」という選択ができる人はそもそも適応障害にならないんじゃないかな、とも思ったりします。
逃げる、って思えないから身体壊しているわけだし、身体壊すまでに積み重なったダメージって1日2日の短期的なものじゃないから、なおすのにも同じだけ時間がかかるとおもったほうがいいかもしれない。

私の場合も、1年前の復職直後は正直毎日動悸してたし、そのせいで健康診断での心電図も引っかかったし精密検査までしてました。動悸は心臓に負担がかかる。けど負担がかかっているということをストレスに感じているうちは収まらない。悪循環。
息抜きの美容院ですら、おそらくストレスで髪の痛みとストレスを指摘されて「なんでこんなことに…」という気持ちになったりもしました。

なので、自分のなかで、そうそう治らないものだと思ってあげることがまずは大事なのかな、と思います。
なんで!?とかつらいとか思うときってたいてい自分が描いている理想に現実が追いついていない時なので、自分の理想ちゃんはとりあえず閉まってあげて、もう少し低いハードルを作ってあげるといいと思います。
ごはんを最低1食は食べる、とか、仕事以外のことに集中する、とか、お風呂に入ってから寝る、とかそんな感じのスモールステップ(↑ができないとダメ、という考え方はNG,あくまでもできることから)。

すぐに変われるものではないと思うから、しんど。ってなるときは自分をこうぺんちゃんとかもくもくちゃんとかだと思って乗り切ってみよ。


焦らない

治らない、なんていわれても、焦る気持ちあるよね。
でも個人的には一番大事なのがこれでした。

まわりと比べた自分の状態とか、いろんなところからあらゆる比較対象をもってきて、なんで、とか、思ってしまうかもしれない。

でもね、自分にとってはこの時間が絶対に必要だと思って
いまの自分の役割は自分をご自愛することだと思って目いっぱい自分を甘やかしてあげてください。

ご自愛、最近好きな言葉です。
自分自身のことを大切にする、自分で自分を愛する、とかいうとちょっとスピリチュアルっぽく聞こえるかもしれないけれど、私のnoteにたどりついたような人には一番持っていてほしい言葉だったりします。

焦る気持ちが止まらない場合、
あなたに、自分に、ひとつミッションを与えてあげてください。

クソデカ責任感を少ししぼませることが一番のお仕事です。

そしてちゃんと言い聞かせしましょう、自分のクソデカ責任感、このままもっていたらまずいな、と。これを機に何かを学んだり、成長したり、糧にせねば…!と、いまのこの、疾患に苦しめられている時間が何の役に立たない…!とか思ってしまっている人こそ、自分のミッションはこれだ、と思って下さい。

社会では責任感が求められます。でも、本当はその責任って、自分をないがしろにしてまで背負わなきゃいけないものじゃないんですよね。

お風呂に入れたらえらい、とか、着替えて寝られたえらい、とか、自分で何がしんどいかわかっててえらい、とか、自分が自分の味方になることをまずはゴールにしてみるといいかもしれない。そんなのを積み重ねていってからはじめて、自分の社会的責任のことを思いだしてください。

それまでは考えない。焦らない。


焦って転職は避ける

ほんでもってもういっこ、大事なこと。がこちら。
前回も書きましたが、私は焦って転職をしようとしていました。

前向きな気持ちで就職はした方がいいということは、改めて書いておきます。

私はキャリアに関わる領域の端くれの人間でもあるので、転職理由と志望動機の相関性とか、そういうものの重要性はわかっていました。転職理由を補う形で、志望動機がいえるとキャリアや活動に一貫性がうまれるんです。

それでも当時のノートを見返すとずらずらと転職理由、もとい愚痴の嵐、だったんですね。あれがつらいこれがつらい、不満も不安の原因も山ほどありました。そりゃそうなんです、体調崩したんだからよっぽどつらかったんです。でも、つらいを原動力にすると前向きなエネルギーってわいてこないし、それを隠すことってまた自分のストレスにになったりするんです。

適応障害は環境起因なことが多いので、自分の健康のことを考えると、環境を変えること、離れること、はすごく大事なことです。
ただ、その環境が「職場」の場合、雇う側も雇う理由が必要です。
そして、自分が新しい環境で楽しく働くためにも、前職のしがらみからは逃れる必要があったりします。

いまの恋人が、前の恋人のあそこが嫌だった、ここが嫌だった、と言い続ける人では、一緒にいる自分てなんなんだろう?ともやもやする、損な気持ちを雇う側も持つのかな、と思います。

私は前向きになるまでに、最低でも1年かかりました。

1年前と比べると、いま、ようやっと、シンプルに自分のキャリアのことを考えられるようになれたような気がします。
ここを出ていってやる~!こんな嫌な環境は嫌だ~!とかじゃなくて、先を見たときに自分はどんな経験をしておきたいか、どんなことをすると楽しめそうか、そういったことを考えられるようになっています。

あとは、環境にいろんなことを求めるのをシンプルにやめることができました。環境を一番大切な軸にしてしまうと、そこが崩れたときに自分を支えるものがなくなってしまうので、もう少しいい意味で自己中心的に考えよう、と思えている、ような気がします。これで成功するかはまだわからないんだけれど。

なので、今転職を考えている人は、ポジティブな転職理由が自分の中に用意できているか、を一度考えてもいいかもしれません

もちろん、無理矢理自分にポジティブを言い聞かせてはよろしくないです。そんなときはまずご自愛してあげてほしい。


そこそこに内省する:ストレスが何かを知る


みなさんは休職や体調不良についてどう思われていますか。

「自分が悪い」とか「わたしはここを直さないと」とか思っていますか。
まあ、直せるところを直そう、と思うのは、自分がしあわせに生きるために、もう一度体調を悪化させないために、という軸のためには大事な考え方ですが、自分を責めるような考えはやめてあげて欲しいな、とやっぱり思います。ただまあ、それが症状のうちは仕方ないんだけど。物事、本当は善し悪しではないのです。適応障害も、いろんなことの組み合わせとか相性とか、タイミングとかそんな感じのことが原因で、いっぱいいっぱい考えると本当は、原因なんてひとつじゃなくて、よくわかんなくなるんだと思います。
とりあえず無理のない範囲で、反省、をしそうになったら、内省、に切り替えてあげる訓練はしてもいいかな?と思います。


内省、ってなんじゃい、といいますと。「良い」とか「悪い」とかの価値づけをせずに事象を振り返り、次にいかす、というところが目的のふりかえり、みたいに私は解釈しています(最近はビジネス界隈でも使われるようになったみたいだから、ちょっと解釈が違ってきているのかもしれないけど)。

人事系のページしか出てこないね…。


内省をして、何に気づいてあげてほしいか、というと、
自分にとってなにがストレスだったのか、になります。

まあこれは、すくなくとも半年以降たってからでいいんだけど、次とか、先のことを考えようと焦りがちな人のために一応書いておきます。
次、とかそういうことを考えないと落ち着かない!やっていられない!気持ちに対しては、じゃあ、自分はなんでこんなにしんどくなったんだっけ?と前向きに考えてみる。
あの人が悪い!の場合、その人と離れたらすべて解決する?
それとも、その人みたいな人って、いっぱいいる?
その人はなんで、自分にとってのストレスになったんだ?
あの人のどこが悪かった?なにがしんどかった?
※注意:これを考えて気持ち悪くなったり涙が出たり動悸がしたりする場合は絶対にすぐにやめること あとひとりじゃなくてプロのカウンセラーさんとかの力を借りながら向き合うこと(!)

あくまでも、落ち着いてから、すること
落ち着いてから、できるようになったことなので、ここに書留ておきました。

調子悪い真っただ中でやることでは絶対にないので、そうしようとする人は今すぐやめて上記でホットアイマスクつけて寝てください。

~責任感とお別れする~

これまで書いたようなことを考えられるようになると、はれて責任感とお別れができるんじゃないかな、と今は思います。

まあまだ完全にさよならはできていないけど。
ただ自分のなかでイエローカードはちゃんと気づけるし、出せるようにはなってきた。

動悸がするときは、仕事はしない。
じんましんも、無視しない。
今日無理をしたな、と思うなら、明日は休む。
予定キツキツだな、と思うときは、ちゃんと何もしない日を確保する。

とか、当たり前のことだけど、身体のSOSに耳を傾けられる人間にはなれました。

まだ完全に別離、というのはなかなか難しいけど、「自分がどうにかしなきゃ!」と考える前に「本当に自分にできる/やれることなんだっけ?」「私の身体はこれに耐えられるっけ?」「ひとりでやらないといけないことなんだっけ?」と思えるようになってきました。

視野狭窄、ダメ、絶対。

責任感とお別れするのが難しいときは適当な理由をつけてあげましょう。
頭痛ーるとか便利です。今日は気圧の問題があるから、休んだ方がいい。と合理的に考えたフリをしてあげましょう。


まあ、私が言えることとか本当にこの程度なんですけど。
しんどいな~とか思いながらなんとか1年は生きているし仕事もしている(しなくてももちろんいい)ので、安心して皆さん自分に必要な時間休んであげてください。

ほんで、少し回復してきたな、ってときにここに書いたようなことに思考を巡らせたりしてみてください。という、ご参考でした。


おわりに

なんかね、ここから先はコメントへの感想つもりなんですけど、なんかみんな本当に本当に無理をしちゃってて、無理しないとダメだ、って思う機会が日常のいろんなところにあるんだなあと、コメントを見てすごく悲しくなりました。
自分もそう思わされていたひとりなんだけどね。

満員電車とかみんな本当にしんどい思いしているよね。私もしているし、いまだに乗るのがちょっと怖いです。でもそんなこと言ったら「働けないひと」って思われそうで、言えない場面がたくさんある。
でもどう考えてもみんなしんどいんだよ…この場合変わるべきは私たちのタフさ、ではなく仕組み、の方なんだと思う。強く。

無責任なことは言えないけど、でも世の中って本来もっとゆるく勝手にまわっていっていいものだし、あなたがすべてしょい込んで、身体に無理をさせてまでやっていいことなんかないんだよ、ってことは全人類に言いたい。

そしてそういう言葉がネットでわざわざ検索しなくても、電車で隣にいる人とか一緒にお仕事している人とか、一緒に生活している相手から出てくるせかいに私は生きたいし、みなさんにも生きて欲しいなあとしみじみしてしまいました。

わたしのnoteがそんなあなたの役にたったなら本当に本当にうれしいし、でも同時にわたしなんぞがネットに書き残した文章くらいしかあなたを救うものがないのであれば、それはすごく悲しいのです。

みんな、ご自愛していきていこうね。
そろそろ年末なので、年内に何をしたいか、何ができたら楽しいか、ぜひ考えてあげてください。
寒くなってきたからおでんとか、お鍋とか、いろいろ美味しい季節だね。楽しいね。

コロナとか、世の中の不穏な空気もあるけれど、まずは自分を大切に、というところに重点を置いてお互い生きていきましょう。私も無理しないようにします。
不安はたくさんあるけど、個人的には、アメリカ大統領選で黒人女性副大統領と、博士のファーストレディーが誕生したことがとってもうれしいです。政治の話かよおえ、って思った人ごめん。でも政治も立派な世界の一部なんだ。ヘイトが「ニュース番組」から流れない世の中、少し救われる。

何が言いたいかというと、身近な人の会話も、テレビから出てくる言葉も、あなたを追い詰めることばが少しでも減りますように。
そして、何より、自分の中の声が自分を追い詰めないように。


そんな感じです。ご無理なく、ご自愛してね。

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