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【ネタバレあり】十二人の死にたい子どもたち 感想

※この記事は、以前私がアメブロで書いていた記事(https://ameblo.jp/yotsuba-0014/entry-12696972626.html)を焼き直したものです

こんにちは、卯月です。
今回は、書評を書きます。

本は、冲方丁(うぶかた とう)さんの「十二人の死にたい子どもたち」(文藝春秋・文春文庫)です。

ネタバレがありますので、まだ読んでいない方・今読んでいる人はご注意ください!


あらすじ

廃病院に集まった十二人の少年少女。彼らの目的は「安楽死」をすること。決を取り、全員一致で、それは実行されるはずだった。だが、病院のベッドには“十三人目”の少年の死体が。彼は何者で、なぜここにいるのか? 「実行」を阻む問題に、十二人は議論を重ねていく。互いの思いの交錯する中で出された結論とは。
(裏表紙のあらすじより引用)

感想(ネタバレあり)

冲方丁さんの作品です。冲方さんは、シュピーゲルシリーズや、マルドゥックシリーズを書かれています。
「十二人の死にたい子どもたち」は、冲方さんが初めて書いた長編ミステリーで、2017年に漫画化、2019年に映画化されています。

作中では、序盤で一気に12人全員が紹介されます。それぞれがどんな人物なのかを紹介しているのですが、「○○は××だ」というような断定はしていないので、そのキャラクターがどんな子なのかを予想するのが楽しかったです。当たっているものも、当たっていないものもありました。

集いは、廃病院にかかっている時計の文字盤の数字部分だけを外し、病院に来た順にそれを金庫から取って集合場所に向かうという仕組みです。

全員集まってからの話になると、人物の名前ではなく、○番(時計の文字盤部分の数字)の少年(少女)と書かれることがあったので、途中まで序盤の紹介の部分を読み返しながら読み進めました。

本文にルビがほとんど振られていないのですが、文章そのものは読みやすかったです。

12人それぞれの動機は重いものが多く、集団自殺という重いテーマを扱っているのに読後はすっきりした気分になるという不思議な小説でした。

書誌情報

十二人の死にたい子どもたち
著者   冲方丁(うぶかた とう)
出版社  文藝春秋
レーベル 文春文庫
ISBN 978-4-16-791150-8
定価   780円+税(税込858円)


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