キントーンで簡単改善(パート3)
この記事はパート3です。前回の記事はこちら。
kintoneで業務改善を進めるうえで、「こういうことが発生するとうまくいかないな」と思うことがあります。ここではそんなアンチパターンについて、考えてみたいと思います。
個人業務の改善
これは意外とよくあるパターンなのですが、メリットがある対象が個人という改善です。1の対応が1の改善になってしまうので、費用対効果がひどく悪いです。
そんなことあるの?って感じですが、改善の主導をする方がたくさんの作業者の補助や統括を行う業務を行っている場合、自分の業務の細部の改善ばかりを追求してしまうことで、よくよく発生します。
これは対応は意外と簡単で、「ちょっとまずいな」と今の改善案が目につき始めたら、別の改善をすることです。60%くらい達成できていればもう改善になっているからです。別のことをしてみると戻ったとき考え方も変わっています。
永遠に計画している
業務の要求事項や、あるべき論を延々と繰り返して、まったく改善が進んでいないパターンです。大きな組織などで責任の追及などが発生する可能性があると避けられないのですが、「考えている時間は何も生産していない」ということをよく考えるべきです。
こういった内容で進まない場合は、原因は2つあって
1)話した内容が記録されていない
2)改善対象が大きすぎる
といったことがあります。
もし議論を取り除けないなら、その対象が大きすぎる可能性があるので、もうちょっと細かい業務に分割してみるとうまくいく可能性があります。
システムに興味を持ちすぎている
改善したいのは業務であってシステムではないという原則を忘れてしまうパターンです。「これができないと業務出来ない」という点が整理されておらず、無限にシステムに要求してしまいます。
できないことではなくできることに興味を持たなければなりません。
例えば、FAXでやり取りしていた内容をkintoneに置き換えたので、データの利用も紙の削減も、手書きデータの読み取りの問題も解決できているのに、「この帳票形式で送れないと」と譲れなくなってしまうパターンです。
かっこよく見せたい!
グラフや集計表などは元あるデータを加工した結果できあがるものです。なので、本来は優先度は低いはずです。
ただ、いままでExcelに必死に転記していて、結果としてピボットテーブルで集計できていたとしたら、やっぱり譲れなくなりますよね?
いままでは何ができていて、これから何が改善され、何を失うのかを整理したい。それができない場合は、「結論として何が必要なのか」を少なくとも先に整理することが必要です。本当に今まで作っていたグラフが必要で、その実現に膨大なコストがかかるなら、その改善は行き止まりなので、やめることも手です。
考えるのをやめて試すときが来た
ここまでアンチパターンをいくつか挙げてきましたが、結局のところ「考えすぎる」ことが改善を妨げているように感じます。リスクは「考えすぎて何も達成できていない」たったいまここにあります。
また「捨てる」「やめる」ことも悪くはない手です。やってみたけどだめだったというのは普段の仕事ではよくあるのではないでしょうか? 業務改善はトライが許されない活動なのでしょうか。
(ただし、システム開発会社が受託開発で「できませんでした」は許されません😅)
まとめ
kintoneはとっても楽しいツールなので、データベースとして使わなくても、掲示板や社内のメッセージツールとしても十分効果的に利用が可能です。とにかく「考えるのをやめて手を動かす」ことができると、楽しくなっていい感じになるんじゃないかなぁと思います。
この記事シリーズは終わりになります。皆様のご意見をうかがえると嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました。
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